1. トップ
  2. 意外に間違える人が多いかも…?「0.9^2」→正しく計算できる?

意外に間違える人が多いかも…?「0.9^2」→正しく計算できる?

  • 2025.8.21
undefined

算数や数学で習った計算の中でも、日常ではあまり使わないものは計算方法を忘れてしまいがちです。

今回の問題「小数の累乗」もそんな計算の一つではないでしょうか。

正しい答えにたどり着けるかどうか、一度試してみてください。

問題

次の計算をしなさい。
0.9^2

※「0.9^2」は「9の2乗」を表しています。

解答

正解は、「0.81」です。

81や8.1、あるいは0.18と答えてしまった人はいませんか?

この問題では、累乗と小数の掛け算、二つの知識が問われています。どちらかの知識があいまいだと、誤答してしまう可能性が高まりますよ。

次の「ポイント」で、正しい計算過程を確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「0.9^2を0.9×0.9として計算すること」です。

まず、「^2」の意味をはっきりさせておきましょう。

「^」は、累乗における指数を表す記号です。累乗とは、同じ数を何個か掛け合わせる計算のことです。累乗を何個掛けるかを表すのが指数です。

指数は本来、掛け合わせる数の右上に小さく書きますが、上付き文字が使えないテキストでは、「^」を使って表すことがあります。この記事でも、指数は^を使って表します。

undefined

例えば、「2^3」は2を3個掛け合わせる計算のことです。

2^3
=2×2×2
=8

では、今回の問題に戻りましょう。

0.9^2

指数は2なので、「0.9^2」は「0.9×0.9」と同じ意味になります。

※指数は掛ける数と混同しやすい数です。「0.9^2」を「0.9×2=1.8」と間違えないように注意しましょう。

さて、「0.9×0.9」は小数どうしの掛け算です。小数の掛け算のルールは次のようになっています。

<小数の掛け算の計算ルール>

ステップ1. 掛けられる数と掛ける数、どちらも整数になるまで小数点を右に移動する
ステップ2. (ステップ1でできた)整数の掛け算をする
ステップ3. ステップ1で小数点を右に移動した桁数の合計分、ステップ2の答えの小数点を左に移動する

では、このステップ順に「0.9×0.9」を計算していきましょう。

ステップ1. 0.9→9にする
ステップ2. 9×9=81
ステップ3. 81→0.81にする

この計算のポイントは、ステップ3の小数点の動きです。

ステップ1で0.9を9にしたとき、小数点は右に1桁分移動します。「0.9×0.9」が「9×9」になったことで、掛けられる数と掛ける数合わせて小数点は右に2桁分動いていることに注目しましょう。よって、ステップ3では81の小数点を左に2桁分移動します。

81の表記だと小数点が見えにくいので、81.0と考えてから小数点を移動すると理解しやすいですよ。

undefined

まとめ

今回の問題の計算過程を確認することで、累乗の意味と小数点の掛け算、二つの知識が復習できます。

累乗...同じ数を何個か掛け合わせる計算。指数は「^」で表せる。
小数の掛け算...小数点を右に移動して整数として計算→先に移動した桁の合計分、答えの小数点を左に移動

引き続き、他の累乗や小数の掛け算問題にもチャレンジしてみましょう。この記事で復習した内容を覚えていれば、きっと正解できるはずですよ。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


もう一問挑戦!

どうやって計算するか覚えてる?「−2^8 」→正しく計算できる?
どうやって計算するか覚えてる?「−2^8 」→正しく計算できる?