メインではないのに忘れられない“存在感”「MVP」「思わぬ活躍」密かに注目されていた人物の“強烈な覚醒”『劇場版 鬼滅の刃』

現在公開中の『劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』は、竈門炭治郎（かまどたんじろう）や柱たちと上弦の鬼のド派手なバトルが最大の見どころだ。一方、鬼殺隊の剣士・村田も、“水の呼吸”を繰り出すアニメオリジナル（通称：アニオリ）シーンで活躍しており、SNSで話題を呼んでいる。

※以下本文にはネタバレの内容が含まれます。

村田、ついに“水の呼吸”披露！原作にはないアニメ演出

無限城に落とされ、決戦の舞台に誘われた炭治郎や柱、そして鬼殺隊の剣士たち。柱たちと上弦の鬼の死闘が繰り広げられるなかで、鬼に立ち向かう鬼殺隊の剣士たちの勇姿も見逃せない。注目したいのが、獪岳（かいがく）を打ち破り重傷を負った我妻善逸（あがつまぜんいつ）を守るため、村田が鬼と戦うシーンだ。

善逸を手当てする愈史郎（ゆしろう）に「さっさと倒してくださいよ先輩」とため息をつかれ、「おめぇ後で覚えてろよ」とキレながら鬼の硬い首に必死に斬りかかる村田。緊張感のある戦いが続くなかで、一息つけるようなゆるいやり取りだ。

そして村田は、炭治郎や水柱・冨岡義勇（とみおかぎゆう）も使う“水の呼吸”を繰り出している。これは、原作漫画にはないアニオリの描写だ。村田が放った“水の呼吸”についてSNSでは「村田さんが水の呼吸を使ったときに水が見えましたよね？」「水の呼吸をスクリーンで観ておかなくては」「がっつり出番あったね」「炭治郎や義勇さんと同じ、水の呼吸の使い手なん」「一番の見所は…村田さん氏の『水の呼吸 弐ノ型 水車』」との声があがった。

“水の呼吸”は初心者でも使いやすいため、一番多くの剣士に使われている。原作にて作者・吾峠呼世晴（ごとうげこよはる）が「薄すぎて水が見えません」と解説している通り、『無限城編 第一章』では村田の“水の呼吸”の薄さまで忠実に再現しているところが、原作ファンにとってうれしいポイントになっている。

柱稽古で培った力が無限城で開花、村田の奮闘に称賛の声

アニオリをたっぷりと加えながら、原作の短いエピソードを大きく膨らませた『柱稽古編』。アニオリの中には、鬼殺隊の剣士たちが懸命に修行に食らいつく姿や、炭治郎たちと交流するシーンもあり、いわゆるモブキャラの剣士たちにもスポットが当てられている。村田も炭治郎と滝行しており、冷たい水にガタガタと震えている姿がコミカルだった。

那田蜘蛛山では姉蜘蛛に捕まって食べられそうになっていた村田だが、『無限城編 第一章』にて鬼と渡り合っている姿を見るに、過酷な柱稽古を通して着実に力をつけたのがうかがえる。成長した村田についてSNSでは「お前案外強いんだな。生存に納得だ」「印象的だったなぁ」「MVPは村田さんだよ」「思わぬ活躍にビックリ」「村田さんを見てるとホッとします」との声が。

また、『無限城編 第一章』では蟲柱・胡蝶しのぶの“継子（つぐこ）”である栗花落カナヲ（つゆりかなを）が登場。カナヲは物静かで感情を表に出さないキャラクターだが、童磨と戦うしのぶのもとに駆けつけるものの間に合わず、見たことがないような激しい怒りと憎しみの表情を浮かべていたのが印象的だった。

これまで出番が少なかったカナヲだが、続編である『無限城編 第二章』でしのぶの仇を討つために活躍することは間違いないだろう。敵も味方もひっくるめて数多くのキャラクターが結集して戦う『無限城編』は、まさに最終局面。メインキャラクターだけでなく、注目されづらかったキャラクターの活躍も、目が離せない。

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【(C)吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable】

ライター：まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X（旧Twitter）：@kaku_magari