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男性「広まって欲しい」クマ対策に使える“まさかの方法”に「10年以上前から重宝していた」

  • 2025.8.25

近年、登山やアウトドア人気が高まる一方で、野生動物との遭遇リスクも課題となっています。特にクマとの遭遇は命の危険を伴うため、その対策には多くの人が注目しています。

そうした中で、「子育て世帯にはおなじみ」のあるアイテムが、登山時のクマ対策として話題になっています。

石田礼 山と沢(@hokkaidododo)さんが、「登山時のクマ対策として"あるもの”を活用している」とX(旧Twitter)に投稿し、「避難リュックに入れておきたい名品」「これマジ匂いしない」と注目を集めています。

いったいどんなアイテムなのでしょうか?

話題の投稿が、こちら!

登山中に出る生ゴミや食品の包装など、においを発するゴミの処理は、野生動物とのトラブルを防ぐうえで欠かせないポイントです。

投稿者さんは、育児アイテムとして知られる「おむつが臭わない袋」を登山用のゴミ袋として活用。袋の口をねじるだけで強烈なにおいを完全に遮断できるうえ、中身が見えず持ち運びやすい点を高く評価しています。

自然環境の中では、視覚や嗅覚の刺激を減らすことが、動物への影響を防ぎ、快適さを守ることにもつながります。投稿者さんはさらに、このアイテムがクマ対策として有効である理由を具体的に解説していました。

 

日常の育児グッズが、自然を守るためのアウトドアアイテムとしても役立つという気づきに、驚きと納得を覚えるこの投稿。簡単な工夫でリスクを減らせるなら、多くの登山者にとって心強い選択肢となりそうです。

自然への配慮は、小さな工夫から。育児アイテムが登山の安全を守る理由

投稿者さんに詳しくお話を伺いました。

---いつから「おむつが臭わない袋」を使用されていたのでしょうか?

登山やキャンプのときに臭いのあるゴミを持ち運ぶ袋として、子どもができる10年以上前から重宝していました。

---10年以上も前からとは!「おむつが臭わない袋」のどんな点に魅力を感じていますか?

生ゴミや汁物をふいたティッシュ、食品包装などの臭いが、まったく気にならないレベルでシャットアウトされる点です。

野生動物が人間の影響をなるべく受けずに暮らせるよう、自然にお世話になっているものの心がけと思って使用しています。

---それほど完璧に臭いを防ぐことができるんですね!他に気に入っているところはありますか?

ゴミが目に見えると、せっかくの自然のなかにいる気持ちよさも萎えてくるので、袋がピンク色で中身がみえないところも、ほかの防臭効果のあるパン袋などと違って気に入っています。

---景観まで大切にされていて素晴らしいですね。お子さんが生まれてからは本来の目的で使われたと思います。どんな効果を実感しましたか?

長男が2022年に生まれてから、本来の目的どおり、うんちをしたおむつを入れるようになったのですが、ゴミの回収日まで臭いのストレスなく家の中で保管でき、効果を実感しています。

---臭いによるストレスはかなりきついですからね。Xでの投稿で、「熊は犬より嗅覚があるとされている」と言及されていましたが、この商品の効果はいかほどなのでしょうか?

野生動物の嗅覚の鋭さは人間と格段に違い、明確に効果があると立証されているかは不明です。

ですが、長男がおむつにうんちをすると、我が家の柴犬・ゴン太がすぐに嗅ぎつけ、「こりゃタマラン」という恍惚とした表情で、おむつをクンクンしてちょっかいを出すのですが、使用済みのおむつを臭わない袋に入れると、いっさい興味を持たず、袋を臭ったり、噛んだりするようないたずらもしないので、防臭の対策としては有用であるとは思っています。

---それはすごいですね!登山やキャンプの際のクマ対策の一つとして有用だと思われますか?

先日、北アルプスでクマにテントを引っかかれた方の記録を読みました。この袋を利用はしていないですが、ゴミ対策で袋を二重にしていたからか、中のゴミや食料を荒らされたりもしなかったそうなので、登山をする人たちの間で、まずは簡単にできるこの袋の活用から広まっていくといいなと思っています。

---この他に登山中のクマ対策として知っておいてほしいことがあれば教えてください。

代表的な熊鈴は、本来臆病な性格であるクマに、人間の存在を感じて避けてもらうことを期待した対策であります。

しかし、私もクマが頻繁に出没する登山道で遭遇したことがありますが、人の存在に慣れたクマの場合、熊鈴や人のおしゃべりにもまったく動じず、自ら避けるということがありません。

国内のクマ研究者の方にお話をうかがったことがあるのですが、カウベル文化のあるヨーロッパでは、音がするとクマは逆に「あそこに獲物がいる」と認識するそうです。熊鈴は命知らずな対策とされているとのことで、万能な対策とも言い切れません。

また、北海道のハンターの方によると、鉄砲の音がすると、シカがいると思ったクマが寄ってくることもあるそうで、音=獲物と学習したクマには注意が必要です。

---熊鈴で逆におびき寄せてしまうこともあるのですね。では、どのように対策をしていけば良いと思われますか?

登山者にできることとして、国内で一番使われている登山地図GPSアプリ『YAMAP』などを活用して、直近でクマの目撃情報が多くないか、登山者のリュックや食料を奪うような事故がなかったか、活動日記をリサーチすることが大事です。人間=食べ物、と思っているような行動にエスカレートしそうな事象がみられたときには、登山を見送ったり、場所を変えたりするのがいいと思っています。

クマを撃退するスプレーもありますが、突進してきたクマの速さは相当なので、持っていても活用できなかった事例も多々あります。

そして、何よりの対策は、クマに出会わないことだと思っており、そのためにもクマの生態を理解することが大事だと思っています。

---「出会ってからどうにかする」のではなく、事前に幾重にも対策を重ねていくことが大事なのですね!貴重なお話をありがとうございました!

非常時にも使える!実感こもるコメントが続々

こちらの投稿には、さまざまなコメントが寄せられていました。

こういうのがない時は食パンの袋を代用していますよ
避難リュックに入れておきたい名品 マジ臭わない 強烈カップ麺の汁の匂いも漏れない もうちょっと入るなってとき、ねじってるだけでも臭い漏れ桁違い
登山の他、非常用として持っていても活躍しそうですね!
アイラップとおなじ位使ったことある人とない人の口コミ両極端なヤツ これマジ匂いしない

投稿者さんの登山と育児の経験から生まれた今回のアイデアは、多くの人の関心を集め、日常の工夫が自然との向き合い方にも役立つことを教えてくれました。

私たちも、身近なアイテムを通じて自然への配慮を意識しながら、アウトドアをもっと安心・快適に楽しんでいけると良いですね。

取材協力:石田礼山と沢(@hokkaidododo)さん