医師「なるべく控えてほしい」→知らないうちに『胃腸』を弱らせているかも…夏にやりがちな“NGな食習慣”とは？

2025.7.24

暑い季節になると、冷たい飲み物やさっぱりした料理に手が伸びがち。しかし、そんな夏の食生活の中にも、知らず知らずのうちに胃腸を弱らせてしまう習慣が潜んでいます。医師も「なるべく避けてほしい」と警鐘を鳴らす、夏にありがちなNG食習慣。その背景には、暑さがもたらす身体の変化や、食べ物や飲み物の選び方が深く関係しています。

この記事では、夏の胃腸トラブルを招く食習慣を専門家の視点からわかりやすく解説し、健康的な夏の過ごし方をサポートします。

夏の胃腸トラブルを引き起こす、見落としがちな食習慣とは？

夏は汗をかきやすく、体内の水分や塩分が失われやすいため、食事からの補給が重要になります。一方で、冷たい飲み物やアイス、冷やし麺などの『冷たい食べ物』に偏りやすいのも特徴です。しかし、これらを過剰に摂取すると、胃腸の働きを低下させ、消化不良や腹痛、下痢などの症状が起こりやすくなります。冷たいものを飲み過ぎると胃の血流が悪くなり、消化酵素の分泌も減少してしまうのです。

また、夏の定番であるビールや氷を入れた冷たい飲み物の過剰摂取も胃腸への負担になることがあります。アルコールは胃粘膜を刺激しやすく、胃炎や胃痛を悪化させる恐れも。

医師によると、「冷たい飲み物の過剰な摂取は胃の血流を低下させ、消化機能を弱めるため、なるべく控えてほしい」とのことです。

隠れたNGポイント！夏の食習慣で気をつけたい具体的な例

夏の食習慣で特に注意したいのは、「冷たい食べ物や飲み物の連続摂取」「偏った食事」「水分ばかりに頼ること」の3つです。例えば、冷やし中華やそうめんを食べたあとに、冷たいスイーツを間食に多用したりすると胃腸が冷えて機能が落ちやすくなります。

さらに、夏バテ解消を意識して食欲が落ちた時に無理に冷たいものだけを摂取すると、胃酸の分泌量が減り、消化機能が低下。結果として、栄養吸収がうまくいかず体調を崩すことも。また、アイスやジュースは糖分が多く、腸内環境を乱す原因にもなります。

一方で、水分補給は大切ですが、冷たい水やスポーツドリンクを大量に飲むことも胃腸に負担がかかります。特に大量に一気飲みすると、胃が冷やされて消化に影響が出るため、適度な温度の飲み物を少しずつ摂ることが望ましいです。

胃腸を守る！夏の賢い食習慣と対策を取り入れよう

では、夏の暑さに負けずに胃腸を守るためには、どんな食事を心がければ良いのでしょうか？

まずは、冷たいものばかりに頼らず、常温や温かい飲み物を意識的に摂ることです。例えば、常温の水や麦茶、白湯などが胃腸に優しくおすすめです。

また、食事はバランスが大切。たんぱく質や野菜、発酵食品を取り入れ、胃腸の負担を減らしましょう。発酵食品は腸内環境を整える効果が期待でき、胃腸の調子を整える助けになります。さらに、食事の際はよく噛んでゆっくり食べることも消化を助けるポイント。

夜遅くの食事や過度なアルコール摂取も避け、規則正しい生活リズムを維持することが胃腸の健康に繋がります。暑さで食欲が落ちた場合は、消化に良いレシピや少量ずつの回数多めの食事を心がけると良いでしょう。

夏こそ意識したい！胃腸をいたわる食習慣の大切さ

夏の暑さと同時に増える胃腸トラブルは、冷たい食べ物や飲み物の過剰摂取、偏った食事が主な原因とされています。胃腸を冷やしすぎず、バランスの良い食習慣を心がけることが重要です。胃腸をいたわる小さな工夫が、夏の体調不良を防ぎ、快適な毎日をサポートします。

じつは夏は胃腸の働きが変わりやすい季節。これを理解して普段の食事に気を配れば、消化不良や胃もたれなどの不快な症状を防げます。暑さに負けず、元気に夏を乗り切りましょう！

池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック東京豊島院院長：柏木宏幸

埼玉医科大学医学部卒業。東京女子医科大学消化器内科にて助教として勤務。複数の医療機関で臨床経験を重ね、2023年に現クリニックを開院。胃がん・大腸がんの早期発見と内視鏡検査の普及を目指し、企業や地域住民を対象とした健康診断や生活習慣病の治療をはじめ、一般内科および消化器疾患の診療に幅広く取り組んでいる。また、クリニックのYouTube(https://www.youtube.com/@HKa-wb4jw)を通じて医療知識や内視鏡検査の重要性を発信し、医療情報の普及活動にも尽力中。

池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック東京豊島院：https://www.ikebukuro-cl.com