1. トップ
  2. 「効果がありません」 『あさり』の砂抜きのやり方、あってる?管理栄養士が教える“NGな方法”とは

「効果がありません」 『あさり』の砂抜きのやり方、あってる?管理栄養士が教える“NGな方法”とは

  • 2025.7.24
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

あさりは、料理の味をグッと引き立ててくれる絶品の食材。でも、スーパーで買ってきたのはいいものの、「砂抜きがうまくいかない」「料理中にジャリッと砂が…」といった悩みはありませんか?じつは、その砂抜き、間違った方法でやっているケースが多いんです。

管理栄養士も「今日からやめてほしい!」と警告するNGな砂抜き方法とは一体どんなものでしょうか?

あさりの砂抜きが不可欠なワケ!美味しさと安全を守るためのポイント

あさりは海底の砂泥や泥の中に潜って生活する二枚貝です。砂の中で呼吸をするために殻を開閉し、海水を体内に取り込みながら酸素を得ています。ところがこの際、一緒に砂や泥、小さなゴミも体内に侵入してしまいがちです。そのため、漁獲後のあさりは必ず砂や泥を取り除く作業である「砂抜き」が必要となります。

もし砂抜きをしないまま調理すると、食べたときにジャリジャリとした不快な食感に繋がり、美味しさが大幅に損なわれます。さらに、砂が残っているあさりは雑味が強くなり、旨味が引き立たないことも。

加えて、あさりの砂抜きは“生きている”うちに行う必要があり、死んだあさりを砂抜きしても効果はありません。つまり、あさりの呼吸や排出の仕組みを利用して砂を外へ排出してもらうわけです。

砂抜きでやりがちなNGな行動とは?

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

まず、あさりの砂抜きにおいて多くの人がやりがちなミスの1つが、水の条件を無視したやり方です。一般的には、あさりを塩水に浸して砂を吐かせる工程ですが、水の塩分濃度が適切でないと、貝の活動が鈍ってしまいます。真水や塩分がほとんどない水に長時間浸すことで、あさりがストレスを感じて砂を吐き出さなくなることも。また、逆に塩分が濃すぎるのも刺激が強すぎてよくありません。海水に近い、約3%ほどの塩水を作って砂抜きをするのがおすすめです。

また、あさりは薄暗い場所を好む傾向にあるため、蓋やアルミホイルなどを容器にかけるとよいでしょう。

さらに、砂抜きに使う水の温度も重要です。冷たすぎたり、極端に暑い水は貝に負担をかけ、死んでしまうこともあります。特に冷蔵庫の中で砂抜きを試みる方法はよく聞かれますが、これは貝の代謝を落とし逆効果。適温はおよそ20℃~25℃前後と言われています。風通しの良い常温状態で、ゆっくりと砂を吐かせるのが理想的です。

あさりの砂抜きはこれでOK!

あさりの砂抜き、実は多くの人が知らずに間違ったやり方をしてしまいがちです。適切でない塩分濃度や極端に暑い・寒い環境で砂抜きなどを続けていると、砂抜きがうまくいかないことも。

今日からはぜひ正しい方法に切り替えて、美味しいあさり料理を楽しんでくださいね!


【監修者】Natsu


管理栄養士国家資格を取得後、委託給食会社に入社し、病院の給食管理の現場で勤務。
献立作成、給食管理業務、現場での調理・盛り付け等を行い、1,000食程の大量調理に従事している。