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「打ち切りやめて」「最後まで放送できるの…」“攻めた脚本”に危惧する視聴者も…「どうか完走して」“タブーに切り込む”名ドラマ

  • 2025.7.21

放送が終わってもなお語り継がれ、時代を超えて人々を魅了し続ける“名作ドラマ”。練り上げられた脚本、俳優陣の魂のこもった演技、そして目が釘付けになるような演出の数々。それらは視聴者の心に深い感動や共感を呼び起こし、いつまでも色褪せることのない輝きを放ちます。今回は、そんな“熱い支持を受ける”名作ドラマ5選をセレクトしました。

本記事では第2弾として、2022年放送のドラマ『エルピス ー希望、あるいは災いー』(フジテレビ系)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“熱い支持を受ける”名作ドラマ『エルピス ー希望、あるいは災いー』

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(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):『エルピスー希望、あるいは災いー』(フジテレビ系)
  • 放送期間:2022年10月24日~12月26日

あらすじ

かつては、報道のエースだったアナウンサーの浅川恵那(長澤まさみ)。人気も実力も折り紙つきであったものの、今はスキャンダルで看板番組を降板させられ、深夜の情報番組で無気力な日々を過ごしていました。

そんな浅川の前に新米ディレクターの岸本拓朗(眞栄田郷敦)が現れ、ある相談を持ちかけられます。それは、10年前に解決済みとされ、犯人の死刑も確定している連続殺人事件が、実は冤罪かもしれないというものでした。報道の世界から距離を置きたい恵那は、危険な橋を渡ることを拒絶します。しかし、諦めない拓朗の熱意やエース記者・斎藤正一(鈴木亮平)に押され、事件の聞き込みをすることに―。

『エルピス ー希望、あるいは災いー』の見どころ※ネタバレあり

『エルピス ー希望、あるいは災いー』では、巨大な権力の前では個人の正義がいかに無力であるかという現実が描かれています。そのため、観終わった後に爽快感よりも、重たい気持ちや無力感が残るかもしれません。SNSでも、「このドラマは常に観る側にも問うてくるから怖い」「このドラマなんでこんなに暗いんだ」というような辛さを表すコメントが見られました。

テレビ局の“闇”と“冤罪問題”に切り込む、骨太な脚本は多くの視聴者の心を掴みました。視聴率至上主義やセクハラ・パワハラ、政治との癒着といったテレビ局の矛盾や警察・検察の腐敗といった、日本の社会が抱えるタブーに鋭く切り込んでいきます

そのため、視聴者の中では「打ち切りやめて」「最後まで放送できるの…」「エルピスって打ち切りになるの…?」「どうか完走して」と打ち切りを危惧する声までみられました。

そんな不安もあった中、最後まで視聴した方からは「最後まで緩むこと無く疾走!」「よくぞ放送してくださった!」「最後まで本当に素晴らしかった」など、高評価の声が多く見受けられました。

長澤まさみの快演に絶賛の声

『エルピス ー希望、あるいは災いー』にて、脚本を担当した渡辺あやさん。映画 『ジョゼと虎と魚たち』やNHK連続テレビ小説『カーネーション』などの脚本を手掛け、数々の名作を生み出しています。そんな渡辺さんは、主人公・浅川恵那を演じた長澤まさみさんのキャスティングについて、文春オンラインのインタビューで次のように話しました。

あれだけ長いこと第一線を走り続けている役者さんで、いろんな作品に出演されているけれど、それでもまだ「見たことのない表情」とか、「出したことのない声」がある人のように、私には思えたんです。出典:「この役は長澤まさみさんしか考えられないので」 『エルピス』脚本家・渡辺あやが明かした、キャスティングの裏側(文春オンライン) 2022年10月31日配信

熱烈なオファーを受けた長澤さんは、出演依頼を快諾。結果、渡辺さんの脚本と長澤さんの演技はぴったりとハマり、長澤さんは本作で第49回放送文化基金賞の演技賞を獲得しました。SNSでも「長澤まさみの演技に引き込まれて泣かされた」「長澤まさみさんがどハマり」など、好評コメントが多く寄せられたようです。

まだ『エルピス ー希望、あるいは災いー』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“冤罪事件の真相と衝撃の結末”をぜひ目撃してみてください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です