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「あれは酷かった」「不憫すぎる」テレビ局に“抗議文が届く”異例事態に物議醸すも…「どうしても観たい」切望の声殺到の名ドラマ

  • 2025.7.20

放送が終わってもなお語り継がれ、時代を超えて人々を魅了し続ける“名作ドラマ”。練り上げられた脚本、俳優陣の魂のこもった演技、そして目が釘付けになるような演出の数々。それらは視聴者の心に深い感動や共感を呼び起こし、いつまでも色褪せることのない輝きを放ちます。今回は、そんな“熱い支持を受ける”名作ドラマ5選をセレクトしました。

本記事では第1弾として、2017年放送のドラマ『嫌われる勇気』(フジテレビ系列)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“熱い支持を受ける”名作ドラマ『嫌われる勇気』

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(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『嫌われる勇気』(フジテレビ系列)
  • 放送期間:2017年1月12日~3月16日

あらすじ

警視庁捜査一課のエース刑事・庵堂蘭子(香里奈)は、アドラー心理学のベストセラー書籍『嫌われる勇気』を地で行く女性。他人の評価を一切気にせず、組織の常識や人間関係を無視して、ただ自分の信念のために突き進みます。その一匹狼な姿勢は、周囲から「嫌な女」と疎まれていました。

そんな蘭子とコンビを組まされたのは、人に嫌われたくないという思いを強く持つごく普通の新人刑事・青山年雄(加藤シゲアキ)。コンビを組んで早々、蘭子の自分勝手な単独捜査に振り回される年雄は彼女にうんざり。係長の半田陽介(升毅)に相談した青山は、帝都大学の教授で警視庁のコンサルタントでもある大文字哲人(椎名桔平)を紹介されます。大文字は、蘭子を理解する手がかりとして「アドラー心理学」を知ることを青山に勧めるのでした―。

『嫌われる勇気』の見どころ ※ネタバレあり

『嫌われる勇気』の見どころは、「アドラー心理学」×「刑事ドラマ」という斬新な融合です。本作は、大ベストセラーとなった自己啓発書『嫌われる勇気』(ダイアモンド社)を原案としています。その教えである「アドラー心理学」を実践する変わり者の刑事が、難事件を解決していくという、これまでにない「哲学刑事ドラマ」です。

そんな本作において、嫌われることを恐れない主人公・庵堂蘭子も魅力的なキャラクター。上司に媚びず、同僚に合わせず、その態度は一見冷酷ですが、自分の信じる道を突き進む姿は新しいタイプの“最強ヒロイン”として強烈な印象を残します。

SNSでは「アドラー心理学をベースに作られてて、考え方の一つを知った」「事件とも結び付けて理解しやすくしてるのは面白いと思う」など、ただ観るのではなくあらゆる視点で楽しむ方が多く見られました。

放送中止要求も?日本アドラー心理学会から抗議を受けた作品

ナチュラルボーン・アドラーの庵堂蘭子を主人公に、一風変わった刑事ドラマとして人気を集めたドラマ『嫌われる勇気』。しかし、日本アドラー心理学会からアドラー心理学の一般的な理解とはかなり異なっているとして、放送中止または脚本の書き換えを要求する抗議文がフジテレビに提出された経緯がありました。

結局、本作が放送中止になることはありませんでしたが、SNSでは「あれは酷かった」と抗議を肯定する声や、「香里奈様が不憫すぎる」など、大きな波紋を呼びました

一方で「最高でした」「最高に面白かった!」「私好みすぎる最強ドラマ」と本作を絶賛する声も非常に多く、たくさんの人に影響を与えた作品ということがうかがえます。

「どこにも映像残ってなくて何回も泣いてる」「嫌われる勇気のドラマどこかで観させて」「円盤化されなかったのが本当に残念」「どうしても観たい」といった声からも分かる通り、現在は配信サイトにも見当たらず、円盤化もされていないため視聴することはできません。

もしいつか、観られる日が来たのなら、“日本一空気が読めない最強の女刑事を描く全く新しい刑事ドラマ”をぜひ目撃してみてください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です