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桐島かれんさんが案内する初夏の鎌倉

  • 2025.6.20

吹く風が心地よい今の時季、少し足を延ばして時間がゆっくりと流れる古都・鎌倉や自然に囲まれた葉山まで出かけてみては?
横浜で育ち、現在は葉山と東京の二拠点生活を送るかれんさんが、ふたつのエリアの魅力とお気に入りのスポットを紹介します。


お気に入りの場所を探してゆったりと過ごして

横浜育ちの私にとっては、鎌倉は子どもの頃からなじみ深い街。葉山の自宅からも近いので、素敵なレストランや器のお店が集まった鎌倉まで買い物に行くことも多いんです。
 
観光シーズンの鎌倉はどうしても混雑しますが、鎌倉駅前から離れた場所まで足を運んだり、平日の午前中を選ぶようにすれば、意外なほどのんびりと過ごすことができます。
 
今回訪れた報国寺も、喧噪から逃れて静かな時間を過ごせる場所のひとつ。
2000本もの見事な竹林は、訪れる季節や時間によっても見え方が変わり、差し込む光を眺めているだけで時間を忘れるほど。
 
お寺で心静かに過ごしたあとは、大好きな工芸品や人形を扱うお店へ。繊細な手仕事の魅力が光る国内外のアイテムは、いつ見ても心を惹かれます。
 
海や山といった自然と、歴史あるものが共存しているのが鎌倉の魅力。
 
「大人のおしゃれ手帖」世代なら、無理をしてあちこちを回るのではなく、お気に入りの場所を見つけてゆっくりと過ごすのがいいのではないでしょうか。

鎌倉

報国寺

静寂と緑に包まれる“ 竹庭の寺” へ

奥鎌倉にある、竹林の庭で知られるお寺。すみずみまで手入れが行き届いた境内には、清涼な心地よい空気が流れています。
日曜には誰でも参加できる「座禅会」も開催されているそう。
「青々とした竹林の木漏れ日を眺めているだけで癒やされます。茶室で抹茶をいただきながら、初夏の美しい眺めを楽しんで」

鎌倉市浄明寺2 -7 -4
0467 -22 -0762
〔営〕9 :00 ~16 :00(抹茶は15 :30まで)
〔休〕年末年始
(2025 年12月29日~2026 年1月3日)

創建は1334年。足利尊氏の祖父・足利家時を弔うため、上杉重兼によって創建されました。
境内には当時の石庭を再現した枯山水が。

茶室「休耕庵」でいただける抹茶と竹をモチーフにした干菓子。

参道や庭の石の多くは苔生しており、雨上がりには青々とした美しい様子が見られます。初夏にはあじさいも見頃を迎えるそう。

明月院

あじさいの見頃には境内が“ 明月院ブルー” に

あじさいの名所として知られる北鎌倉のお寺。
初夏には2500株ものあじさいが咲き誇り、境内がブルーに染まります。「あじさいのシーズンは混雑しますが、やはり1度は訪れたいもの。
ほかにも、春は桜やレンギョウ、初夏は花菖蒲、秋は紅葉、冬は水仙や椿……と、四季折々の自然を楽しめます」

鎌倉市山ノ内189
0467 -24 -3437
〔営〕9:00 ~16:00 *6月は8:30~ 17 :00(最終受付16 :30)
〔休〕年中無休
〔拝観料〕高校生以上¥500、小中学生¥300

本堂にある丸窓は「悟りの窓」と呼ばれ、禅宗の教えを表しているそう。
窓の外に広がる庭園は、通常非公開となっていますが、ハナショウブの開花期と紅葉の時期だけ特別公開に。

ブルーのあじさいに囲まれた参道は圧巻!
生育しているあじさいの9割は日本古来の品種であるヒメアジサイ。

古都・鎌倉の歴史文化を辿る「日本遺産」を観光のヒントに

「日本遺産」とは地域の歴史的な文化・伝統を語る“ストーリー”として、文化庁が認定する文化財群のこと。
中世からの社寺をはじめ、近代の洋館、鎌倉文士が残した芸術文化、四季折々の花……と見どころが詰まった鎌倉の日本遺産を、訪れる際の参考にしてみては?
「鎌倉観光公式ガイド」などのウェブサイトでも、日本遺産の所在地をチェックできます。

源頼朝ゆかりの「鶴岡八幡宮」は鎌倉のシンボル。朱色の社殿は国の重要文化財に指定されています。

「流鏑馬(やぶさめ)」は武者姿の射手が馬上から的を射抜く伝統神事。
鎌倉では源頼朝が鶴岡八幡宮で奉納したのが初と言われ、現在も例大祭で行われています。

鎌倉といえば「高徳院」の大仏。1252年に造立が開始され、仏像として鎌倉で唯一の国宝に指定されています。

鎌倉市農協連即売所(レンバイ)

新鮮な鎌倉野菜や季節の花がずらり

“レンバイ”の名前で知られる農作物の直売所。
季節ごとのみずみずしい鎌倉野菜やハーブが手頃な価格で手に入ります。なかにはスーパーでは見かけない珍しい野菜も。
「売り切れになったお店から閉めてしまうので、早めの時間帯に行くのがおすすめです。野菜はもちろん、季節の花をお目当てに行くことも」

午前中から地元の人でにぎわうレンバイ。どの野菜も新鮮なのは、鎌倉周辺の農家がみずから育てた野菜を売っているからこそ。
農家によって扱う野菜は異なり、いつどの農家が出店するかは公式サイトでもチェックできます。

この日売られていたのは、立派なスイスチャードやイタリアンパセリ、ルッコラなど。こうした西洋野菜が多いのもレンバイの特徴。

一角にはパンやチーズ、練り物などを扱う個性的な専門店も。

レンバイ内の「パラダイスアレイ」は自家製天然酵母パンが人気のベーカリー&カフェ。
「野菜を買った帰りにはいつも立ち寄ります」

鎌倉市農協連即売所(レンバイ)

鎌倉市小町1 -13 -10
0467 -44 -3041
〔営〕8 :00ごろから日没ごろまで(野菜が売切れ次第終了)
〔休〕年中無休

コケーシカ鎌倉

キュートなこけしとマトリョーシカに癒やされて
 
写真家詩人の沼田元氣さんが営むこけしとマトリョーシカの店。実はマトリョーシカは、箱根で作られていた七福神のこけしが元になっているという説があるとか。
「私も人形が大好き。海外へ行くたびにその国の伝統的な人形を買って帰ります。同じこけしでも地域や年代によって顔立ちが異なるのが興味深いですね」

かれんさんが手に取っているのはウクライナのマトリョーシカ。
ほか、店名にもなっているマトリョーシカの木地にこけしの描彩をあしらった「コケーシカ」や、こけしの木地にマトリョーシカの描彩をされた「マトコケシ」などのオリジナルも。

こけしは東北のものを中心に、古いものから新しいものまでさまざま。こけしをモチーフにした手ぬぐいやボールペンなどのグッズも。

この日、かれんさんが購入したのはどこかモダンな雰囲気のある秋田のこけし。

隣には店主・沼田さんがプロデュースする「街角の憩写真館」が。
※撮影は完全予約制

コケーシカ鎌倉

鎌倉市長谷1 -2 -15
0467 -23 -6917
〔営〕11 :00 ~ 18 :00
〔休〕火・水・木

もやい工藝

日本の伝統的な手仕事の美しさに触れる

1972年創業の工藝店。陶磁器や吹きガラス、染織物、かごなど、日本各地でつくられている優れた手仕事の品々を扱っています。
「わが家にあるやちむんの大皿や琉球ガラス、アケビのカゴはこちらで買ったもの。お店の方の知識が豊富なので安心ですし、ひとつひとつの背景について尋ねながら買うのも楽しいものです」

大分の小鹿田焼や沖縄のやちむんが並ぶ店内。

お店があるのは、鎌倉の中でも緑が多い静かなエリア。
創設者は現代の民藝活動の貢献者として知られる故・久野恵一さん

扱っている工芸品は、いずれも店主が窯元や工房へ直接足を運んで、作り手と対話した上で選んでいるそう。

もやい工藝

鎌倉市佐助2 -1 -10
0467 -22 -1822
〔営〕10 :00 ~17 :00
〔休〕火(祝日除く)

古我邸

“ 鎌倉三大洋館” でくつろぎの時間を過ごす

鎌倉文学館、旧華頂宮邸と並ぶ“鎌倉三大洋館”のひとつ。1916年、建築家・桜井小太郎によって別荘として建てられ、現在はレストランとして活用されています。
「内装は改修されていますが、外観は建設当時の状態で保存されており、大正から昭和初期にかけて建てられた西洋建築の魅力を堪能できます」

約1500 坪もの広大な敷地に佇む建物は、19 世紀のアメリカで用いられていた外壁の「シングル張り」が特徴。

古我邸

鎌倉市扇ガ谷1 -7 -23
0467 -22 -2011
〔休〕火・水(カフェの営業期間は3~ 12月まで)
〔ランチ〕11 :00 ~15 :00 (最終入場13 :30 )、ディナー17 :30~21 :00
( 最終入場19 :00 )、カフェ11 :00~日没(最終入場16 :00 )


photograph: Shoko Hiraoka styling: Ritsuko Hirai text: Hanae Kudo
photo provided: Kamakura City Tourist Association(Meigetu-in)
 
大人のおしゃれ手帖2025年6月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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