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これどうやって計算するか覚えてる?「99÷0.9」→正しく計算できる?

  • 2025.8.9
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小学校のころに習った計算問題、大人になってからあたらめてチャレンジすると「結構難しい」と感じてしまうことがあります。

今回出題する整数÷小数もそんな問題の一つかもしれません。

さて、あなたは正しく計算できるでしょうか?

問題

次の計算をしなさい。
99÷0.9

解答

正解は、「110」です。

割られる数(99)よりも割り算の答えが大きくなるところに注目してください。

どうしてこうなるのかは、次の「ポイント」を見ると分かりますよ。

ポイント

小数で割る計算のポイントは、「割る数が整数になるまで10の倍数を掛けること」です。

今回は割る数が0.9なので、10を掛けて整数の9にしてから計算をします。このとき、割られる数の99にも10を掛けることがとても重要です。

割り算では、割られる数と割る数に同じ数を掛けてから計算しても、元の式と同じ答えが出るからです。

では、早速やってみましょう。

99÷0.9
=(99×10)÷(0.9×10)
=990÷9
=110

整数の割り算になれば、計算するのは簡単ですね。

割られる数と割る数に同じ数を掛けても答えが変わらない理由

「99÷0.9」と「990÷9」は、一見別の計算に見えます。それなのに答えが同じになるのはなぜなのでしょうか。

理由は、割り算を「割られる数/割る数」という分数で表すと分かります。

割られる数÷割る数=割られる数/割る数

割り算が分数で表せる例:
8÷2
=8/2  ←分子と分母を2で割って約分
=4/1
=4  ←8÷2の答えと一致

「99÷0.9」なら、99/0.9と表せます。

ここで、分数には分子と分母に同じ数を掛けても大きさは変わらないという特徴があったことを思い出してください。

つまり、99/0.9の分子と分母に10を掛けても、イコール関係は変わらないのです。

99÷0.9
=99/0.9
=(99×10)/(0.9×10)
=990/9
=990÷9

これで、小数の割り算をするときに「割られる数と割る数両方に同じ10の倍数を掛けてもよい」理由が分かりました。

まとめ

今回は、小数で割る計算問題の復習をしました。

10の倍数を掛けて割る数を整数にするのが、このタイプの問題のポイントです。割る数が整数になれば、計算しやすくなります。ただし、割られる数の方にも同じ10の倍数を掛けることを忘れてはいけません(割られる数と割る数に同じ数を掛けると、答えは変わらないから)。

この問題で小数の割り算の計算方法を思い出した人は、ぜひ他の小数の問題にもチャレンジしてみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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