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どうやって計算するか覚えてる?「−(−3)^2」→正しく計算できる?

  • 2025.7.12
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今回の問題には、いろいろな「落とし穴」が存在します。

負の数の計算や累乗に関する知識があやふやだと、誤答してしまうかもしれません…。

落とし穴にはまらず、無事正しい答えにたどり着けるか、あなたの計算力を試してみましょう。

問題

次の計算をしなさい。
−(−3)^2

※当メディアでは、「3の2乗」を「3^2」のように表します。

解答

正解は、「−9」です。

あなたが出した答えと一致したでしょうか?

次の「ポイント」では、正しい計算過程とともに、間違いやすい落とし穴への注意点も記載しています。

思っていた答えと正解が違ったという人は、ぜひご覧ください。

ポイント

今回の問題は、「−3を2個掛け合わせた結果に−記号を付ける」ことがポイントになります。

「(−3)^2」という表現は、「−3×(−3)」という掛け算を表していますよ。負の数どうしの掛け算は正の数になりますから、答えは9です。これに、( )の前の−記号を付ければ、計算は終了ですね。

−(−3)^2
=−{−3×(−3)}  ←−3を2個掛け合わせた答えに−を付ける
=−9

しかし、「−(−3)^2」は、9や6のような誤答をしやすい問題でもあります。

どのような点に注意したらよいのかも、確認しておきましょう。

落とし穴1:指数を掛ける数と間違える

今回のように、同じ数を何個か掛け合わせる計算のことを累乗と呼びます。

累乗では、その数を何個掛け合わせるのかを指数という数で表します。指数は掛け合わせる数の右上に小さく書くのですが、上付き文字が使えないテキストでは「^」を使って表しましょう。この記事でも指数は「^」を使って書いています。

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このように、指数は掛け合わせる数の個数ですから、掛け算する数ではないのです。しかし、「累乗=掛け算」のイメージが強いと、指数を掛ける数と間違ってしまうことがあります。

今回の問題でいえば、「(−3)^2」の「^2」は−3を2個掛け合わせるという意味です。しかし、これを「−3×2」と間違ってしまうと答えは変わってしまいます。

−(−3)^2
≠−(−3)×2
=6  ←誤答

指数と掛ける数の区別はしっかりつけておきましょう。

落とし穴2:累乗を先に計算しない

計算ルールでは、累乗は普通の掛け算よりも先に計算することになっています。今回の問題でも、累乗を先に計算すれば正しい答えが出ます。

−(−3)^2
=−{−3×(−3)}  ←−3を2個掛け合わせた答えに−を付ける

しかし、このルールを守らないと、最初の−がどこにつくのかがあやふやになってしまうこともあるでしょう。

例えば、「−(−3)は+3のことだから」と考えてしまうと、次のようなミスをしてしまうかもしれません。

−(−3)=+3
「−(−3)^2」は「+3^2」のことだから答えは9  ←誤答

もし、「先に累乗の(−3)^2を計算する」と意識していたら、このような答えの出し方はできないことが分かるでしょう。

まとめ

今回の問題、すぐに正しい答えを出せたでしょうか。

累乗の問題は難しく見えるものですが、さらに−記号が付いているとなるとよりややこしく感じられるものです。そのようなときは、累乗の基本の意味を思い出して、落ち着いて計算してみましょう。

指数を掛ける数と勘違いしたり、累乗の計算順序を間違えないように気を付けてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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