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どうやって計算するか覚えてる?「√5+√45」→正しく計算できる?

  • 2025.7.25
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√という記号は日常ではほとんど登場しませんが、どんな数を表すときに使うのか覚えているでしょうか?

今回の問題では、√の特徴を思い出すことが重要なポイントになりますよ。

問題

次の計算をしなさい。
√5+√45

解答

正解は、「4√5」です。

ついつい√の中の数字を足して、√50と答えたくなりますが、これは不正解です。

正しい計算方法は、次の「ポイント」で解説しますよ。

ポイント

今回の問題のポイントは、「√の中をできるだけ簡単な数にすること」です。

まず、√とはどんな時に使う記号だったのかを思い出してみましょう。

√a(a>0)は、「二個掛けるとaになる正の数」を表しています。例えば√4という数は、二個掛けると4になる正の数を表しています。

また、「2×2」は4ですから、√4とは整数2のことです。

2個掛けると4になる数=√4=2

ここまでの内容から、問題の式に登場する√5という数は、二個掛けると5になる正の数のことだと分かるでしょう。

なお、二個掛けると5になるような整数はないので、√5は整数には直せません。小数で表そうとすると2.23606...という終わりのない小数になります。

√aが整数に直せるなら足し算は簡単ですが、多くの√aは√5と同じく整数には直せません。ただし、√の中が同じ数であれば、√の前の数を足すことはできますよ。

b√a+c√a=(b+c)√a
※(b+c)√aというのは√aがb+c個あるという意味で、(b+c)×√aのことです。√の前の数と√の間の×記号は通常省略します。

また、√の掛け算では、√の中の数どうしを掛け合わせます。

√a×√b=√(a×b)

ここまでに解説した知識があれば、今回の問題は計算できますよ。

改めて問題を見てみましょう。

√5+√45

この式の√の中はそれぞれ異なる数ですから、このまま足すことはできません。

そんなときは、√の中の数を掛け算で表し、二個掛けられている数がないかを確認します。5は「5×1」で二個掛けられている数はありません。一方、45は「9×5=3×3×5」なので、3が二個掛けられています。

√45=√(3×3×5)

√a×√b=√(a×b)なので、√(3×3×5)=√3×√3×√5がいえます。√3は二個掛けると3になる数なので、「√3×√3」は3になります。

√45
=√(3×3×5)
=√3×√3×√5
=3√5

つまり、「√5+√45」とは、「√5+3√5」のことだったのです。

√の中が5にそろったので、足し算ができるようになりました。√5は「1×√5」のことだと考えて計算すると、次のようになります。

√5+√45
=√5+3√5  ←√5は1×√5のこと
=(1+3)×√5
=4√5

これで答えが出ましたね。

まとめ

今回は、√の足し算に挑戦しました。

√の足し算では、√の中の数字が同じであれば、√の外の数字どうしを足せば答えが出ます。

b√a+c√a=(b+c)√a

ただし、√の中の数字が同じでないように見える足し算も多くあります。

そんなときは、√の中の数字を掛け算の形で表してみてください。二個掛けられている数字があれば、それを√の外に出します。こうして√の中をできるだけ簡単な数にすると、√の中の数がそろうことが多いですよ。

√の計算はあまり日常ではお目にかかりません。その分計算ルールも忘れやすくなりますので、ときにはクイズ感覚で復習をしてみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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