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「ただただ辛すぎる」「あまりに残酷すぎて…」“衝撃の結末”に視聴者絶句…「最後まで観届けるべき」異彩を放つ名作映画

  • 2025.6.20

答えがない問いを突き付ける映画『望み』。突然失踪した息子が、ある事件に関わっていることが判明。はたして、息子は被害者なのか、加害者なのか...「加害者でもいいから生きていて欲しい」「被害者であってほしい」家族だからこそ抱く想い。
真相はいかにー。

今回は、“家族をテーマにした後味の悪い作品”5選をセレクトしました。
本記事では第4弾として2020年10月9日に公開された映画『望み』をご紹介!自分が当事者の家族なら...。深く考えさせられる作品となっています。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

失踪した息子は被害者なのか、加害者なのか?

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(C)SANKEI

作品名:映画『望み』
公開日:2020年10月9日

あらすじ

ごく普通の毎日を平穏に送っていた家族。ある日、前触れもなく息子の規士(岡田健史)が失踪し、連絡もつかない状態になります。父親(堤真一)、母親(石田ゆり子)、規士の妹の雅(清原果耶)は、規士の安否を心配するなか、失踪翌日、規士の友達が遺体で発見される。そして警察からも規士が事件に関わっていると報告があります。しかし、その関与が殺人事件を犯した犯人側なのか、それとも被害者側なのか。父親、母親、妹のそれぞれの規士に対する「望み」が家族の絆をスルスルと解いていく…。

あなたなら、どちらを望む?衝撃の結末に「受け入れ難い」

自分の子供がある事件に関与していて、失踪...。あなたなら、加害者だけど無事に生きているか、被害者であってほしい正義か、どちらを望みますか?この物語では、産み育てた母親はたとえ加害者であっても生きていて欲しいと望み、一方父親は自分の息子は殺人などするわけがない正義を望んでいます。どちらも親の立場ゆえの想いですよね。

この状況に視聴者からは「ただただ生きていて欲しいかも」「どちらになっても良かったとは思えない気持ち悪さ」「母なら命でしょう…父は体裁なんじゃない?」などの声が集まっていました。

映画を観た視聴者の多くは、自分がその立場になったら...と考えた人は多いようです。自分なら何を“望む”のか、考えさせられる映画といえます。結末が出るまでの家族の想いの交錯は、他人事として見ていられない視聴者も多く「重すぎて苦しい」「家族みんなの気持ちに同情してしまう」という声も届いていました。

一方で「あまりに残酷すぎて…」「ただただ辛すぎる」「息をするのを忘れてしまいそうなくらい衝撃的な展開」という声も。含みを持たせた結末に視聴者の考察も深まったのではないでしょうか。思わぬ結末に、驚きと悲しみの声が多く見受けられましたが、一方で「最後まで観届けるべき」という声もあり、作品に込められた深いメッセージに心を打たれたという意見も少なくありませんでした。

現代社会と重ね、見つめなおす作品

犯罪と家族の絆について描かれた作品ですが、事件が明るみになることでSNSでの情報交錯、報道の在り方やその存在意義についても考えさせられる映画でした。

事件の一報を受け、SNS上では憶測が飛び交い、あらぬ方向へ話がねじ曲がり、関係のない被害者を生み出す始末。心底苦しんでいる家族にインタビューをするメディアや、憶測で意見を言うコメンテーターなど、現代社会において問題視されている点も浮き彫りになっています。

その視点で視聴者は「マスコミや家の壁に落書きする人たちも、ある意味で加害者に見えました」「正しい情報を見きわめなければならない」など考えさせられたようです。

家族の物語というだけではなく、現代社会への問題提起も隠されている映画です。自分だったらどう考え、どう行動するか、自分に置き換えて映画『望み』をご覧になってはいかがでしょうか。


※記事は執筆時点の情報です