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「辛くて観ていられない…」“日本のリアルを描いた脚本”に沈痛な声あがるも…「全人類が観るべき」心揺さぶる傑作映画

  • 2025.6.17

現代病といわれる“鬱病”。現代において理解は進んでいるものの、それでも弱者や怠け者と捉える偏見は、拭いきれていません。心の病であることから表面的にはわかりづらいため、なかなか理解されず、患者にとっては生きる希望すら見失うこともあれば、周囲のサポートで回復することもあります。心の病を患う人が多い今だからこそ、病に向き合う名作ドラマ5選をセレクトしました。

本記事では第5弾として『ツレがうつになりまして。』をご紹介!2011年に公開された映画です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“病気になることで気づくこともある”映画『ツレがうつになりまして。』

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(C)SANKEI

作品名:『ツレがうつになりまして。』
公開日:2011年10月8日

あらすじ

バリバリ仕事をこなす夫・幹男(堺雅人)が、ある日真顔で「死にたい」と妻の晴子(宮﨑あおい)に呟きます。元々、幹男は超ポジティブな性格で、仕事もバリバリこなすいわゆるタイプで、一方、晴子は怠け者でマイナス思考な漫画家。病院に向かい、受けた診断は“うつ病”でした。原因は、ストレスと仕事の激務。その変化に気づかなかった晴子は「会社辞めないなら、離婚する」と幹男に迫り、幹夫は退職し主夫になります。一転した生活でしたが、幹男を支える晴子は、明るく元気な性格に変わったことで、仕事場の編集部に行き「ツレがうつになりまして、仕事を下さい!」と仕事を貰いに行きます。一方の幹男は、家事をする中で真面目で細かい性格が表面化しつつも上手くこなし、徐々に回復傾向に向かっていました。そして、うつ病を乗り越えていく中で、夫婦はよりお互いのことを理解し、絆を深めていきます。

「辛くて観ていられない」「心が軽くなった」心に深く入り込むヒューマンラブストーリー

日本では、生涯にうつ病を経験する人は10人に1人程度とも言われており、決して他人事ではない病です。特に真面目で努力家、責任感の強いタイプがかかりやすいといわれており、この映画の主人公・幹男も同様の性格でした。

10人に1人の割合でかかる病気ということで、実際、うつ病を経験したことのある人や、まさに今うつ病に罹患している人などもこの映画を視聴していたようです。リアルな罹患経験者からは「自分を反映して辛くて観ていられない」「経験者が観ると辛い」「あまりにもリアルで観てて心にくる」などの声が集まっていました。

一方で「私もうつだけど、くすっと笑えて心が軽くなった」「過去にうつだったけど、その時の支えてくれた人に感謝の気持ちがまた大きくなった」「頑張らないことを頑張ろうと励まされた」「全人類が観るべき!」というように、ポジティブに捉えた意見もありました。

いずれにせよ、共感する意見が非常に多い映画となっています。これだけ反響が大きいのは現代において、うつ病の認知度が高くなっているからではないでしょうか。

「映画を観てうつ病を理解してほしい」“理解”を求める声が多数!

現代社会において、認知度が高くなっているうつ病ですが、それでもいまだに、“うつ病は甘え”“怠け心”という声も少なくありません。そういった声に対し、悲痛な想いをしている人々が「この映画を観てほしい」と訴えています。

「うつは甘えという人に観てほしい映画だった」「この映画を観てうつ病の支え方を家族に知ってほしい」「うつは病気であることをもっと認知してほしい」という、声が多く集まっていました。

また、周囲にうつ病の人がいるという方々からも反響があり、「今まで声のかけ方がわからなかったけど、映画を観て話しやすくなった」「兄弟がうつだけど、長い目で付き合おうと思った」という声が聴かれました。うつ病の回復には、周囲の支えが必須であり、効果的であることも伝わっていたようです。

『ツレがうつになりまして。』の名言

映画『ツレがうつになりまして。』には、多くの名言が生まれており、SNSでも話題となっていました。この名言たちに、心が軽くなり、救われた人も多いかもしれませんね。

「会社、辞めないなら、離婚する。」このセリフは、多くの視聴者に刺さった名言になっているようです。うつ病を患った幹男が退職しようとしても会社は理解せず、幹男自身もみんなが困るから辞められないと言います。その時に言った晴子の一言です。このセリフには「ここまで言ってくれるのは愛でしかない」「辞めたら?辞める?とかではなく、辞めないなら離婚するは泣ける」「こういう妻だから乗り越えられたんだと思う」という声が集まっていました。

「どんな夜も明けない夜は無い。たとえ、あけた空が曇りだとしても、夜よりもずっと明るいのだから。」ラストシーンの名セリフです。このセリフには多くの人が感動し、多くの人の心に響いたようでSNSでも大きな反響がありました。「うつではなくても泣ける!」「確かに!朝は必ず来る。希望が持てる言葉」「暗い日はいつか終わる、終わりがあると知れば心が救われる」「一番泣いて、一番刺さった言葉」など、多くの人の心に刺さった名セリフとなりました。

本記事を読んで映画『ツレがうつになりまして。』に興味を持っていただけた方は、きっと心を動かされるはずです。ぜひご覧ください。


※記事は執筆時点の情報です