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「無償で人のために働くなんて無理!」だった私が【ボランティア】にのめり込んだ『きっかけ』とは

  • 2025.5.30

筆者の知人は、最近まで「無償で人のために働くなんて無理!」と思っていたそうです。しかし、【ある出来事】をきっかけに、その考えが180度変わることになったんだとか。一体何が知人の心を動かしたのでしょうか?

画像: 「無償で人のために働くなんて無理!」だった私が【ボランティア】にのめり込んだ『きっかけ』とは

思いがけない依頼

60歳で退職したとき、私の頭にあったのは「これからは自分の趣味を楽しもう」という想いだけでした。
旅行に出かけたり、のんびりと読書をしたり……長年仕事に追われてきた分、ようやく得た自由を満喫するつもりだったのです。

だから、友人に「図書館での読み聞かせボランティアを手伝ってくれない?」と頼まれたときは、正直気が進みませんでした。
人前で話すのは苦手ですし、ましてや子どもたちの前で絵本を読むなんて、考えただけでも気恥ずかしくてたまりませんでした。

戸惑いながらも

最初の活動日は、緊張で心臓がバクバクしていました。図書館の一室に集まった子どもたちの視線を感じ、うまく声が出ません。
ページをめくる手も震え、読み進めるうちに声が上ずってしまうほどでした。
子どもたちの反応もいまひとつで、「やっぱり私には向いていない」と思ったのを覚えています。

でも、せっかく始めたのだからもう少し頑張ろう……そんな半ば義務感のような気持ちで通い続けていました。

心に沁みたひとこと

そんなある日、読み聞かせ後に1人の小さな男の子が私のところに駆け寄ってきました。
そして、「お話の中にいるみたいだった!」と、目をキラキラ輝かせて言ってくれたのです。
その瞬間、胸にじんわりと温かいものが広がりました。

そこから少しずつ、活動が楽しみに変わっていきました。
常連の親子ができ、「今日はこの絵本読んで」とリクエストされるようになり、名前を呼ばれることが嬉しくてたまりませんでした。

「誰かのため」が、自分の幸せに変わるとき

ある日、仲間のボランティアたちとお茶をする機会がありました。
そこで驚いたことが。
みんな口を揃えて「最初は恥ずかしかった」「向いていないと思っていた」と話すのです。そして、「今では元気をもらっているのは自分の方」と揃って笑顔。
私も同じ気持ちです。

これまでずっと私は「誰かのために動くこと」は自己犠牲だと思い込んでいました。
でも、今は人とのつながりの中で、自分自身が救われています。

最近では週に1度のボランティアが、私の趣味の1つになっています。
60歳からでも、人は変われる。そんなことを実感する日々です。

【体験者:60代・女性、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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