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24年前、テレビが最も“尖っていた時代”を象徴するバラエティ 芸人たちの“魅力と本性”が暴かれた革命的番組

  • 2025.6.3

バラエティの限界を軽々と超えてきた“ガチ番組”

2001年にレギュラー放送がスタート、現在も放送中のテレビ朝日系『ロンドンハーツ』(通称:ロンハー)は、当時のバラエティ番組の中でも際立って“攻める”番組だったといっても過言ではない。ロンドンブーツ1号2号がMCを務め、「芸能人をだます」「格付けする」「恋愛で仕掛ける」といった型破りな企画が話題を呼び、毎週のようにテレビの前の視聴者をざわつかせていた。

仕掛け人の本気度も、ターゲットのリアクションも、すべてが“ガチ”。ドキュメンタリーのようなリアリティと、バラエティの笑いが絶妙に混じり合った唯一無二のスタイルで、視聴者の心をわしづかみにしていた。

芸人たちの“魅力と本性”が暴かれた革命的番組

「芸能人格付けバトル」「究極恋愛シミュレーション・ラブマゲドン」「奇跡の一枚」など、ロンハーが生み出した企画はどれも強烈だった。とくに“格付け”は、出演者たちのプライドを賭けたランキングに、ガチで傷つく姿や言い争いが繰り広げられ、その“生々しさ”が逆に面白さとなって番組の名物に。

今でこそ、芸人の“人間味”や“リアル”が注目されることは当たり前になったが、その流れをいち早く作ったのは間違いなく『ロンハー』だった。笑いながらも「ちょっとこれは…」とヒヤヒヤしてしまうギリギリのラインを、見事にエンタメへと昇華させていた。

“芸人バラエティ”の礎を築いた存在

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(C)SANKEI

ロンハーが登場する以前、芸人が前に出るバラエティは、あくまでコントやトークが主流だったといえるが、ロンハーは芸人の“人生”や“恋愛観”、“人間関係”にまで踏み込んで、その一部始終を笑いに変えていった。芸人個人のキャラクターやストーリーを全面に押し出すことで、彼らが持つ“人としての魅力”がより浮き彫りになった。

有吉弘行、狩野英孝、山崎弘也(アンタッチャブル)など、ロンハーで活躍する芸人たちは後を絶たない。

24年前、テレビが最も“尖っていた時代”を象徴するバラエティ

令和の今では考えられないような尖った演出やブラックなネタの数々。だが、それこそがロンハーの真骨頂だった。視聴者も出演者も、みんなが“本気で楽しんでいた”あの空気感は、まさに2000年代TVバラエティの象徴だった。

どこまでも自由で、どこまでもスレスレ。そんな“ロンハーらしさ”を貫いてきたからこそ、今なお特番が放送されるたびに、多くの人の記憶が蘇る。『ロンドンハーツ』は、自由な発想と攻めた企画で、当時のバラエティの熱気や勢いを今に伝える存在だ。


※この記事は執筆時点の情報です。