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来年100歳になる祖父「うちは農家だから…」次の瞬間、まさかの発言に「本当に説得力ある」

  • 2025.6.28
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

最近では、米の価格高騰や品薄がたびたび話題になっています。その背景には、農家の減少や生産コストの増加など、さまざまな課題が潜んでいます。

SNSでは、「米農家の祖父から聞いた“米づくりの厳しい現実”」に関する投稿が話題となっています。

投稿者さんのお祖父さんは、どのような話をされていたのでしょうか?

話題の投稿が、こちら!

実家が米農家で昨年まで百俵くらい作っても肥料代とか引いたら60万ほどしか利益でない そりゃ米農家減るって…機械が壊れたら辞めるみたいな農家さんたくさんおる。
来年100歳になる祖父が有事の際はうちは農家だから食う事に困らんから生き残れるは本当に説得力あると思いました

投稿者さんによれば、なんと、100俵作っても利益は60万円ほどしかないといいます。

実家が米農家という投稿者さんは、お祖父さんの言葉から、農家の厳しさを実感したとのこと。収穫量があっても、肥料代や機械代などを差し引けば、手元に残る利益はわずか。採算がとれず、機械が壊れたタイミングで農家もやめる方も少なくないそう。

こうした現実が、現在の米農家の減少や米不足の背景にあるのかもしれません。農業従事者の高齢化や、コストの高騰が続くなかで、米作りを守るための対策が求められています。

米農家の現状

お祖父さんの話について、投稿者さんに詳しくお話を伺いました。

---大変さがとても伝わってきます...!利益などの現状を知った時のお気持ちを教えてください。

子どもの頃から家族ぐるみで米作りをしてきましたが、重労働も多く労力の割に儲からないと思いました。コンバインや乾燥機の故障が重なった年は、修理費が高額でほぼ利益ゼロの年もありました。

---利益がほぼ出ないという年もあったのですね…。お祖父さんのお言葉を聞いた時はどのように思いましたか?

祖父は大正15年生まれの8人兄弟の長男です。自分が物心つく前に両親が離婚し、祖父母の元に預けられ育てられたので、実質本当の父親のような存在です。

幼少の頃から戦争の話ばかり聞かされてきました。食べ物がなかったと散々聞かされ、その話の流れで、「農家はもしまた戦争になっても自給自足できる。食べることは生きること」と教わりました。

食べられること自体が当たり前だと思っていたので現実味がなかったのですが、ウクライナとロシアの戦争や、イランとイスラエルの紛争など昨今の世界情勢を見ていると、食料自給率が低い日本にとって「食べられることが当たり前」が当たり前じゃなくなるかもしれないと不安になり、祖父の言葉を思い出し、SNSに投稿しました。

---確かにその通りだと思います…。現在のお米の価格高騰について、米農家の立場としてはどのように考えますか?

米の価格高騰については、今までが安すぎたと思います。適正価格かと言われればそれも違って、政府の減反政策等の影響もあり、米作りを辞める農家もたくさんありました。続けている方は田んぼがあり、機械があるから壊れるまでは少しでも利益が出るならと渋々続けているのが現状だと思います。

---苦しいなかで続けてきてくださったのですね…。

最近では、JAを通さずインターネットを活用し直接お客さんに販売する若手の農家さんや、ドローンやAI等による技術介入によるスマート農業も注目が集まっていますが、今回の“令和の米騒動”で若い方々や消費者の方々にお米と農家の現状について少しでも関心を持っていただけたなら幸いです。

---もっと関心を向けるべき問題ですね。

余談ではありますが、スーパーに並ぶお米の大半は精米済みのものがほとんどですが、うちの場合は玄米のまま備蓄冷蔵庫にて低温保存し、1週間に必要な量だけ精米していました。玄米のまま低温保存することにより、新米でも古米でもほとんど味は変わりません。

---貴重なお話をありがとうございました。

日本の食を守っていくためには

日本の食を支える米農家は、年々減少しています。豊かな実りの裏には、多くの苦労と課題があるのが現実です。

それでも、米作りに真摯に向き合う農家の方々がいます。私たちがその努力と思いに気付き、考えていくことが、未来の食を守る一歩になるのかもしれません。