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原因がわからない。子どもの腹痛について浅草橋西口クリニックMo院長の頴川博芸先生にお伺いしました。

  • 2025.5.21

うちの子が「お腹が痛い」と訴えてきたけれど、安静にしていればいい?痛み止めなどを飲ませても大丈夫?そんな疑問について、浅草橋西口クリニックMo院長の頴川博芸先生にお話をお伺いしました。

ママ広場

お子さんの「お腹が痛い」について

お子さんが「お腹が痛い」と訴えてくることは、子育てをしていると本当によく経験されると思います。風邪や発熱と同じくらい身近な症状といえるでしょう。でも一口に腹痛といっても、原因は本当にさまざまです。すぐに治まる軽いものから、注意が必要な病気が隠れている場合まであります。親御さんとしては「様子を見て大丈夫かな?」「すぐに病院に行った方がいいかな?」と判断に迷うことも多いと思います。

なぜ子どもの腹痛は原因が分かりにくい?

子どものお腹の痛みが難しいのは、いくつかの理由があります。

(1)たくさんの臓器がある:
お腹の中には胃、腸、肝臓、腎臓など、たくさんの大事な臓器が詰まっています。そのため、お腹以外の場所が痛くても「お腹が痛い」と感じることがあります。
(2)関連痛:
お腹とは別の場所、例えば胸の病気(肺炎など)が原因でお腹が痛く感じられることもあります。
(3)子どもの表現力:
まだ小さかったり、病気でつらかったりすると、痛みの場所や種類(キリキリ、ズキズキなど)をうまく伝えられないことが多いです。

よくある腹痛の原因(心配の少ないことが多いもの)

子どもの腹痛の多くは、深刻な病気ではありません。

便秘:
子どもの腹痛で一番多い原因かもしれません。うんちが出ていない日が続くと、お腹が張って痛くなります。うんちが出ると楽になることが多いです。
お腹にガスが溜まる:
飲み物と一緒に空気をたくさん飲んでしまったり、消化の過程でガスが増えたりしてお腹が張って痛くなることがあります。
軽い胃腸炎:
いわゆる「お腹の風邪」です。ウイルスなどが原因で、腹痛以外に吐き気や下痢、少し熱が出ることもあります。たいていは数日で良くなります。
食べすぎ・飲みすぎ、お腹の冷え:
食事の量や内容、お腹が冷えたことなどが原因で一時的に痛むことがあります。
精神的なストレス:
幼稚園や学校での出来事、お友達との関係、家族のことで悩んだり緊張したりすると、それがお腹の痛みとして現れることがあります。「心因性腹痛」と呼ばれ、朝など特定の時間帯に痛むことが多いです。

これらの原因による腹痛は、安静にしたり、原因を取り除いたり(便秘解消など)することで、自然に改善することが多いです。

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こんな時は要注意!すぐにお医者さんに相談・受診が必要なサイン

次に挙げるようなサインが見られる場合は、すぐに医療機関を受診することが大切です。夜間や休日でも救急外来を受診することも考えてください。これは、虫垂炎(盲腸)、腸重積(ちょうじゅうせき)、重い感染症など、早く治療が必要な病気の可能性があるためです。

・痛みがどんどん強くなっている
・痛みがずっと続いていて、全然楽にならない
・痛い場所が移動したり、特定の場所(特に右下腹部)を強く痛がったりする (虫垂炎の可能性)
・お腹全体がカチカチに硬い、触るとすごく嫌がる
・痛みが強くて、夜中に目を覚ましてしまう
・何度も繰り返して吐く(特に緑色や茶色の液体、血が混ざっている場合)
・血便が出る(特にドロっとした、イチゴジャムのような赤黒い便に注意!)、強い痛みが波のように押し寄せてくる (腸重積の可能性)
・高い熱がある(38.5℃以上が一つの目安)
・顔色が悪く、ぐったりして元気がない
・水分を全く摂れない、おしっこが少ない、涙が出にくいなど脱水のサインがある
・お腹がパンパンに膨れている
・最近、お腹や背中などを強く打ったことがある

お家での対応と受診のポイント

お子さんがお腹を痛がったら、まずは落ち着いて次の点を観察してください。
・痛みの場所、いつからか、どんな痛みか、強さはどうか、何かすると楽になるか。
・熱、吐き気、下痢、便秘など、他につらい症状はないか。
・顔色はどうか、元気はあるか、食欲や水分を摂れているか。

そして、最も大切な注意点です。 自己判断で、お子さんに痛み止めを与えないでください。 痛み止めで痛みが一時的に和らいでも、原因となっている病気の診断が遅れてしまうことがあります。必ず医師の指示に従ってください。上記の「要注意サイン」が一つでも見られる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
そうでなくても、「痛みが長く続く」「なんとなくいつもと様子が違う」「心配で仕方ない」と感じたら、迷わずに医療機関に相談することが一番です。
病院ではお医者さんが詳しく話を聞き、お腹を触って診察します。必要に応じて血液検査やレントゲン、お腹のエコー検査などを行って、原因を特定し、適切な治療法を判断します。

まとめ

子どもの腹痛は日常的ですが、中には早く対応が必要な病気も隠れています。痛みの様子だけでなく、お子さんの顔色や全身の状態、他の症状などもよく見てあげてください。特に「こんな時は要注意!」というサインを見逃さないことが大切です。

少しでも不安を感じたら、「大丈夫かな」と悩むよりも、医療機関に相談するようにしましょう。それがお子さんのため、そして親御さんの安心のためにもなります。





執筆者

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頴川博芸
頴川博芸

静岡県沼津市出身。
日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。
順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。
資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。


浅草橋西口クリニックMo

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