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「絶対におもろいアニメの1話」“たった1話”で神アニメと悟るほどの衝撃…原作者が“ファンへの想い”を貫いた至高の一作

  • 2025.6.29

アニメの中には秀逸な伏線回収や予測不能な結末、救いようのない展開など、さまざまな角度で視聴者の心を抉るような作品が多くあります。今回は、そんな“衝撃を受けた”アニメ5選をセレクトしました。

本記事では第2弾として、2016年放送のアニメ『僕だけがいない街』(フジテレビ系)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“衝撃を受けた”アニメ『僕だけがいない街』

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Google Geminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(放送局):TVアニメ『僕だけがいない街』(フジテレビ系)
  • 放送期間:2016年1月7日~3月24日

あらすじ

『僕だけがいない街』は、三部けいさんによる同名漫画を原作に、2016年に全12話でアニメ化された作品。フジテレビの深夜アニメ放送枠である「ノイタミナ」枠などで放送されました。

29歳の漫画家 ・藤沼悟(声:満島真之介)は、自身の意思とは関係なく特定の場面で時間が巻き戻る“リバイバル(再上映)”という特殊能力を持っていました。ある日、リバイバルによって交通事故に遭ったことをきっかけに、心配した母・佐知子(声:高山みなみ)と同居することになります。2人でスーパーへ行った帰り道、再びリバイバルが起こったものの特に何事もなく帰宅した悟。しかし、佐知子からスーパーの前で誘拐事件が未遂に終わったという話を聞かされます。

その夜、バイトから帰宅した悟は自宅で刺殺された母の姿を発見。テレビ局の報道部でアナウンサーをしていた佐知子はスーパーでの誘拐未遂事件を独自に調査し、18年前に悟の故郷である北海道で起きた連続児童誘拐殺人事件との繋がりを突き止めていたのでした。

母を殺害した容疑者として、警察に追い詰められた悟は必死に逃走をはかります。そのとき、悟は幼少期を過ごした18年前、1988年(昭和63年)の北海道へとリバイバル。10歳の姿に戻った悟(声:土屋太鳳)は、母の死と18年前の事件の真相に迫るのでした―。

『僕だけがいない街』の見どころ※ネタバレあり

『僕だけがいない街』の見どころは、先の読めない緊張感のあるサスペンス要素です。悟が、自身の特殊能力である“リバイバル”によって18年前の小学生時代にタイムリープし、事件の根源となった連続児童誘拐殺人事件の真相に迫ります。「真犯人は一体誰なのか?」という大きな謎を残しつつ、巧みに張られた伏線と緊張感あふれる展開に最後まで目が離せません。

また、心に響くような人間ドラマ的な側面も見どころの1つ。ただのサスペンスというわけではなく、孤独だった少女・雛月加代(声:悠木碧)と悟の心の交流、悟を信じ続ける母親の深い愛情、そして困難に共に立ち向かう友人たちとの友情など、心温まる人間ドラマが丁寧に描かれています。特に、悟と母親の絆は物語の大きな軸となっており、多くの視聴者の涙を誘いました。

作品の視聴者からは、「犯人が分かりやすい」という声もあったようですが、「大好きなアニメの一つ」「アニメをイッキ見したの久々だわ」「絶対におもろいアニメの1話だった」など、作品を高く評価する声が多く寄せられていました。また、アニメ放送が終了して9年以上が経つ2025年現在でも、初視聴後の感想や改めて評価をする声がSNSでたびたび見かけられます。

原作者ファンを想った制作裏話

漫画『僕だけがいない街』の作者・三部けいさんは、本作をアニメ化するにあたって公式サイトでの伊藤智彦監督との対談で次のような本音を漏らしました。

正直「これをやるの?」という感じだったんです。アニメが好きな人達に受けるのか不安もありました。出典:『僕だけがいない街』 三部けい(原作)×伊藤智彦(監督)対談 アニメ『僕だけがいない街』公式サイト

しかし、三部さんは伊藤監督らと会話したことで、アニメ化に対して前向きな気持ちになったようです。

放送当時、漫画『僕だけがいない街』は未完結の状態でした。そのため、漫画とアニメで異なるシーンもいくつか登場しますが、アニメ版で監督を務めた伊藤智彦さんはなるべく原作と近い結末を迎えるように、三部さんと頻繁にコミュニケーションをとっていたんだとか。2人のコミュニケーションによって、原作ファンもしっかり楽しめるアニメとなったと言えるでしょう。

まだアニメ『僕だけがいない街』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“事件の真相と驚愕の結末”をぜひ目撃してみてください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です