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【50代の美活!趣味活!】着物を着ることを勇気づけてくれた言葉ベスト3

  • 2025.5.8

月刊誌『大人のおしゃれ手帖』の読者組織「ミモザ会」の公式ブロガーによる『ミモザ会ブログ』。イラストレーターとパート事務のWワーカーをしているイシイさんが、ウィッグヘアと着物の楽しみ方を綴っています。

50代になってから、少しずつ着物を着るようになった私。着物に憧れてはいたけれど、今更挑戦するのはどうなんだろう、と正直迷う気持ちもありました。それでもチャレンジする勇気を持てたのは、着物を着る先輩たちから素敵な言葉をもらえたから。
今回は、私の背中を押してくれた言葉をご紹介します。

それでいいんだ! 「ダメだと思ったら脱いじゃえばいい」

まだ着物に挑戦する前のことです。1人で着物は着られないけれど興味はあるので、デパートの中の呉服屋さんの前でウロウロ。「いいなぁ」と着物や帯を眺めていると、20代くらいの若い女性の店員さんが出てきました。見ればタートルネックの上から小紋を重ね、足元もスニーカーというカジュアルなスタイル。思わず、

「素敵ですね、そして動きやすそう!」

と声をかけ、少しお話しさせていただきました。店員さんなのに、タートルネックと着物を合わせて着ているのは意外だなと思い、それをそのまま伝えたところ、どの世代のお客さまにも興味を持っていただけるよう、スタッフの着物の着方は基本に則ったスタイルはもちろん、カジュアルなスタイルでもOKとのことでした。

なるほど! ならば私も着てみたい!
でも、初心者の私には難しそう、と思っていると

「大丈夫です! まず着てみてください。苦しくなったり、着崩れたりしてダメだと思ったら脱いじゃえばいいんですよ!」

と言ったんです。

「大丈夫、まずは着てみて」までは接客の王道のフレーズですが、そのあとの「ダメだと思ったら脱いじゃえばいい!」は衝撃的でした。彼女はプライベートでも、カットソーにパンツ、上からデニム着物を重ねて出かけるそう。

「暑くなったら脱いじゃうんです、まあ荷物にはなりますけどね」

と笑って話してくれました。私は勝手に「着物は一度着たら着崩れないように、細心の注意を払いながら長時間身につけなくてはいけないもの」と思い込んでいたようです。着物も洋服と同じ、気温やシーンや体調に合わせどんどん替えていいのだ! 私の中で着物へのハードルがグッと下がった瞬間でした。

言われて納得 「さっさと着る」

『きものははやくさっさと着る』。
三砂ちづる(みさごちづる)さんの著書『きものとからだ』に出てきた言葉で、実際に着付けるときにスピードを出せ、という意味です。

この方、実に思い切りが良くて「着物を着る!」と決めて、着付けを教わったその翌日には着物で新幹線に乗り、出張先の学会で発表をこなしたというツワモノ。その後、ほぼ毎日着物を着ているとのことなので、これまたすごい! ビクビク、モタモタ着物を着ている私となんて違うことかと思いながら著書を読み進めていると、「さっさと着る」という章がありました。

着物は、布の間の空気を抜きながら身にまとっていく。モタモタしていると抜いてもまた空気が入ってきてしまい、すっきり着られない。

『遅かったから、上手に着られなかったのだ』『きものははやくさっさと着る』『できないのなら、練習あるのみだ』と書かれている言葉に深く納得。そして、すっきりした着姿が作れるなら、早さを意識しながら練習を頑張ろうと思ったのでした。

センスは 「恥をかかなければ身につきません」

最後は遠藤瓔子(えんどうようこ)さんの著書『きものであそぼ』の中から。
着物を着る方へのガイドブックのような本で、着物の種類、お手入れ方法、着付け方、お直しの方法など、内容も盛りだくさんです。遠藤さんはこの本を『自分のアタマとセンスで着物のお洒落ができるように願って書きました』とのこと。

洋服と違って、着物のコーディネートは柄物と柄物を組み合わせることが多いです。柄物同士をセンスよく選ぶことが私にとっては難しくて、つい無地のデニム地の着物などを選びがちに。そんな気持ちに喝を入れてくれるような言葉がこの本のまえがきにありました。

『センスを養うためには、やはり、最初は恥をかかなければ身につきません』『失敗を恐れないで』

やはりそうですよね。恥をかいて失敗して、それでだんだんお洒落上手になるのですね。恐れずにどんどん着物を着ていきます!

着物初心者の背中を押してくれた、言葉を紹介しました。いかがでしたか?
次回はウィッグのお話です。赤い髪を隠すためウィッグをかぶってパートに行く私。ウィッグについてあれこれ思うことをお送りします。

(参考)
三砂ちづる(みさごちづる)著『きものとからだ』(バジリコ株式会社)2008年
遠藤瓔子(えんどうようこ)著『きものであそぼ』(祥伝社)2003年
・遠藤さんの本の まえがき はひらがなでした
・『』内は本からの引用です

編集/大人のおしゃれ手帖編集部
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事を書いた人

イラストレーター イシイ

イシイ

在宅ワーク(イラスト・デザインなど)と事務パートをしている55歳のWワーカー女子。 体の悩みが尽きないお年頃ですが、髪はグレイヘア期間を経て、「赤い髪&必要に応じてウィッグ」というスタイルに落ち着いた今日このごろ。2023年から、憧れていたカジュアル着物を取り入れて出かける生活にも挑戦中。 現在、ブログ「赤髪とウィッグとetc.アラカンイラスト日記」を発信中。

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