個性あふれるセクシーなファッションが集合！METガラ2025のセレブたちのドレス姿をチェック

5月5日から6日にかけての夜、ニューヨークでは、ファッション界が一年で最もごく限られた人しか参加できないイベントに集結した。メトロポリタン美術館コスチューム・インスティテュートの階段を彩ったセレブたちの個性あふれるルックを振り返る。

2025年METガラのレッドカーペットに登場したセレブたち

ニューヨークのメトロポリタン美術館前に集まった圧巻のルックの数々を写真とともに振り返る。

激しい雨に見舞われ、風にあおられるセレブたち。そしてついには、5番街のバリケードが崩れ、熱狂的なファンの波がセキュリティを突破。5月5日、ニューヨークのメトロポリタン美術館前は、一気にドラマチックな空気に包まれた。毎年5月の第1月曜日に開催されるMETガラ。今年も、美術館の年に一度のファッション展の幕開けを告げるこの一大イベントが、まさに映画のワンシーンのようなスペクタクルでスタートを切った。

アナ・ウィンター・コスチューム・センターを支援するための資金を集めるチャリティ・ガラとして開催されるMETガラは、華やかな社交界を象徴する一大イベントだ。大胆な衣装から、王侯貴族さながらの荘厳なドレス、デザイナーによる洗練されたテーラードスタイルまで、多彩な装いが競い合う。今年の華やかなセレモニーでは、コールマン・ドミンゴ、ルイス・ハミルトン、エイサップ・ロッキー、ファレル・ウィリアムス、そしてアナ・ウィンターが共同議長を務め、レブロン・ジェームズが名誉議長としてその場に立つという、まさに夢のような顔ぶれが揃った。

2024年の「Sleeping Beauties : Reawakening Fashion（眠れる美しきものたち：再び目覚めるファッション）」に続く、今年の新しい展示テーマは「Superfine : Tailoring Black Style（華麗なるブラックスタイル）」。今回の展示では、黒人ダンディズムという象徴的なスタイルに焦点を当て、衣服とスタイルが黒人コミュニティのアイデンティティ形成にどれほど重要な役割を果たしてきたかを掘り下げる。22年前に開催された「Men in Skirts（スカートを穿く男たち）」以来、アナ・ウィンター・コスチューム・センターで行われるこの展示は、初めて男性ファッションに特化した内容となり、2024年ドナルド・トランプの再選以降ますます分断が深まったアメリカにおいて、特に政治的な意味合いを持つものとなっている。

「あなたのために仕立てられた」

2025年のMETガラのドレスコードは、「Tailored for You（あなたのために仕立てられた）」というテーマ。これは、黒人ダンディズムの象徴的な人物たちが着こなした完璧な仕立ての服を想起させるものだ。アメリカの歌手サミー・デイヴィスのタキシードや、ジミ・ヘンドリックスのベルベットの衣装、さらにファッションジャーナリストのアンドレ・レオン・タリーの豪華なシルクケープがその一例である。この影響を受けたのが、アメリカの俳優コールマン・ドミンゴだ。ドミンゴは、アナ・ウィンターとルイス・ハミルトンとともにレッドカーペットに登場し、その場にふさわしいバレンティノのオーバーサイズスーツを着こなし、豪華なブルーのロイヤルケープを羽織り、スパンコール刺繍が施されたオーバーサイズの襟が特徴的だった。

「オーダーメイド」の概念を、ビーナス・ウィリアムズは緑色のテニスウェアと、それに合わせたケープで表現した。METガラならではの華やかなスタイルでは、ダイアナ・ロスの登場が注目の的に。彼女は、巨大な帽子を模した長く豪華な羽根付きケープを身にまとい、会場を沸かせた。また、パメラ・アンダーソンも短い前髪に銀色のドレスを合わせ、彫刻のようなボディラインを披露した。さらに、デミ・ムーアも魅力的に登場し、シュールなトップが特徴的な光沢感のあるストライプドレスで会場を引きつけた。METガラでは、過剰すぎることはない。そしてその夜、シガーを手にしたマドンナがそのことを体現してみせた。

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text: Paola Genone (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi