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50代はボブ一択!顔の形で導く似合う髪形

  • 2025.5.9

髪型は人の見た目印象を決める大事な要素ですが、年齢とともに髪質が変化して、〝髪型迷子”になっている大人女性が増えています。
そこで、代表的な顔型別に50 代に似合うボブをご紹介! 大人のおしゃれ手帖の読者組織「ミモザ会」のメンバーを実例として見ていきます。

教えてくれたのは・・・
PEEK-A-BOO
銀座並木通り店ディレクター
寺岡幸紘さん
銀座のブランド街の一角に位置する大人女性に人気のサロン。確かな技術とテクニックによる、その人の骨格や髪質に合わせたスタイル提案が好評。

PEEK-A-BOO 銀座並木通り店
東京都中央区銀座5-4-9 ニューギンザ5ビル4F
☎︎ 03-6254-5990

輪郭補正の肝は「シルエット」と「毛先の向き」

比較的扱いやすく、おしゃれ感があってチャレンジしやすいボブは50代に人気のスタイル。
とはいえ「ヘルメットみたい……」「顔が大きく見える……」など、過去の失敗談も。
 
これまでたくさんの大人女性をカットしてきた美容師の寺岡幸紘さんによると、同じボブでも顔型によって、似合うデザインが変わってくるそう。
 
「人間が美しいと感じるバランスは、黄金比と呼ばれる縦横比が ”1:1・6” の卵型と言われています。日本人の骨格も同じで、丸顔、えら張り、逆三角、面長の場合はヘアのボリュームの位置や前髪、フェイスラインのデザインを調整して、黄金比の卵型に近づけるのがベストです」
 
さらに若々しく見せるには、年齢とともに変化する髪質を意識したカットがポイントに。
 
「パサつきやうねりが出やすくなったり、ハリやコシのなさが気になる方も。大人女性は、どこかにやわらかな丸みのあるボリュームを与えてイキイキ見せましょう。骨格に合うボブは小顔に見えて、洗練感がアップするのでトライしてみてください」

黄金比とは?

美しく見える理想の骨格バランスは、横の長さに対して縦が長い1:1.6の卵型シルエット。

丸顔、えら張り、逆三角、面長は日本人に多く見られる代表的な骨格。
ボリュームを出す、輪郭を隠すなどの目の錯覚で黄金比率に近づけるとバランスよくなる。

【丸顔さんにおすすめのスタイル】 ひし形シルエットで目線を上にもっていく!

肌が見える部分を調整し骨格を引き締める

頬がふっくら見える丸顔さん。
「輪郭を全面に出してしまうと、より目立って見えるため、カバーしたいときは髪型のシルエットを調節して、肌を見せ過ぎないのがポイント」と、美容師の安斎健太郎さんがアドバイス。
 
輪郭の悩みを解消しながら、ペタンとなりやすい髪質をカバーするカットを行っています。
 
「分け目が目立たないよう、トップにふんわりとしたボリュームをつくります。さらに額を出し過ぎないように前髪をつくり、ひし形シルエットのショートボブに。目線がボリュームのあるサイドと頭頂部にいくため、小顔効果も抜群です」

ミモザ会員 No. 030 安斎雅代さん(52歳)

お悩みカルテ

☑︎ 丸顔が気になる。(前髪が長めのボブにより、輪郭をより強調させている)

☑︎ 細くて、やわらかい髪質。ハリが出にくく、ボリュームのないペタッとしたスタイルになりやすい。

☑︎ 毎日のスタイリングが面倒で結んでばかり。おろすスタイルにしたい。
ショートボブにするのもあり。

After

やや前下がりのショートボブにカット。
細い髪質なので、すき過ぎないように注意しながらトップとサイドに軽くレイヤーを入れ、ボリュームを出しています。

耳横の髪はあえて長めに残します。
輪郭を見え隠れさせることで、丸顔をすっきり見せつつ、卵型のようなシルエットに補正。

頬の横など低めの位置にボリュームがある髪型は、たるみが強調されることも。
トップとサイドにボリュームをつくってリフトアップ効果を狙って。根元から風を入れて乾かすだけで決まる楽ちんボブに。

【えら張りさんにおすすめのスタイル】 毛先に軽さを出して目線をあごから逸らす

ウエイトを上げてあごまわりをすっきり

えら張りが気になっていて、毛先を内巻きにして輪郭を隠すようにしていた大河内さん。
 
「カバーしていたつもりが、じつは毛先の視線があご周辺に集まり、余計に目立ってしまっています」(寺岡さん)。
えら張りさんは、輪郭の重心が中心より低いので、髪型のウエイトを上に持っていき、視線をあごからずらすようにすると効果的。
 
「ハチまわりのボリュームは控えめにして、えらより上の頬骨あたりにボリュームがくるようにカットしています。動きがないと寂しく見えるので、毛先に軽さのある遊びを与えると、華やかな印象に仕上がります」

ミモザ会員 No. 281 大河内アキコさん(51歳)

お悩みカルテ

☑︎ 気になるえら張りを目立たなくするため、あごあたりの内巻きボブで隠している。

☑︎ 毛量が多く、やや硬めで自分では扱いにくい。

☑︎ 冒険できず、同じ髪型を続けている。長さはあまり変えずに、イメージチェンジしてみたい。

After

あご上に設定した丸みのあるグラデーションボブ。
サイドにボリュームがくるようにして、あごから視線を外しています。前髪は頭頂部からサイドにつながるようにカットし、自然に流すことで、さらに視線が上に。

えらの部分を自然に隠すように、毛先に軽やかな動きをプラス。
アイロンで内巻きにするかパーマでワンカール程度のエアリー感を。

シルエットのウエイトを毛先から頬骨あたりまで上げ、あごまわりから視線を外します。
毛量が多い場合は、ワックスとオイルを混ぜて根元から束感を出すようにもみ込むと、より洒落感がアップ。

【逆三角さんにおすすめのスタイル】 あご周辺に丸みをつけて骨格を補正する

フェイスラインをやわらかく見せる

あごがシャープな逆三角の骨格の場合、あごまわりをタイトにし過ぎると、大人しい印象に。
 
「外ハネ気味の毛先がより寂しいイメージを与えてしまっています。長さはほぼ変えずに、丸みのあるシルエットであご周辺にボリュームが出るように設定するのがコツ」(寺岡さん)。
 
より骨格をカバーするには、前髪のつくり方も重要に。
 
「やや薄めの前髪をほんの少し厚くして、顔まわりにつながるようにカットし、自然におろしています。額が見える面積を狭くすることで、骨格を引き締める効果も。前髪の分量を少し変えるだけでも、骨格がカバーされるので、ぜひ見直して」

ミモザ会員 No. 197 好井栄子さん(47歳)

お悩みカルテ

☑︎ あごがとがっている逆三角な骨格で、額の横幅が目立ちやすい。

☑︎ 可愛らしい雰囲気よりも、洗練されたクールなイメージに近づけたい。

☑︎ 前髪が薄くて、寂しい印象になりがち。結べるくらいの長さのまま、扱いやすい髪型にしたい。

After

結べるくらいの肩上の長さに設定したミディアムボブ。
毛先には段差を程よくつけて、あご下にボリュームが出るようにカットしています。
前髪は現状よりも奥行きをつくり、厚みが出るようカット。

サイドの髪をカットして、頬の見える幅を少し広げます。
それだけで、柔らかな雰囲気に。毛先は内にも外にも動くようにしてナチュラルに。

カット前は、髪のシルエットも肌の面積も縦長で、逆三角のシャープさを助長。
カットすることで、シルエットの縦長感が弱まり、顔の面積も広くなって、あごまわりに丸みを感じます。

【面長さんにおすすめのスタイル】 サイドをふっくらさせて縦長印象をやわらげる

毛先のカール感でソフトなボリュームを

クセ毛が気になり、ストレートパーマで髪をストンと伸ばしている前原さん。
 
「髪型のシルエットが縦長になっていることで、骨格の面長感を強調しています。タイトなスタイルは避け、シルエットを横に広げて、縦長な印象をやわらげて。今回は、毛先に内巻きのカール感をプラスして、サイドにふくらみが出るように仕上げています」(安斎さん)
 
さらに、前髪のつくり方で骨格をカバーし、より小顔に。
 
「肌の縦の面積を減らすことがポイント。そのためには、目にかからないくらいの長さの前髪をつくるのがおすすめ」

ミモザ会員 No. 187 前原紀子さん(55歳)

お悩みカルテ

☑︎ 顔の横幅が狭く、額から頭頂部が高い輪郭で面長な印象。

☑︎ クセがあるため、普段はストレートパーマをかけている。カットだけで扱いやすくしたい。

☑︎ 面長のせいか、大人しい印象に見られがち。華やかさがほしい。

After

あまり段差をつけない長めのボブスタイルにカットしています。
前髪は縦長をカバーするため、幅広にとり、目の上の長さに設定。
自然におろしてほんのり大人の可愛らしさをプラスして。

サイドにやわらかなボリュームを出すため、内巻きのカール感をつくります。
ロールブラシを入れながらブローするだけでOK。

縦長シルエットで輪郭の面長感をより強調していた状態から、前髪を短めにして、頬の横あたりにボリュームをつくることで、横広なシルエットに調整。

撮影/横山翔平〔t-cube〕イラスト/Yuko Kawason 文/佐久間千絵


大人のおしゃれ手帖2025年1月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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