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32年前、日本中が痺れた“究極のわがままな歌” 200万枚超を売り上げた“伝説的なラブソング”

  • 2025.5.27

「1993年のあの夏、どこからともなくこの曲が流れてきて、心がざわついたーー」

B’zが放った大ヒットシングル『愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない』は、リリースされるやいなやミリオンヒットを記録し、90年代J-POPの“象徴的フレーズ”として今も語り継がれている。

全編に張りつめた熱と矛盾。そして“どうしようもないほどリアルな愛情”。

この曲は、バブルの余韻が残る日本に、B’zらしいスタイルで“愛の混沌”を突きつけた。

32年前、日本中が痺れた“究極のわがままな歌”

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(C)SANKEI

『愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない』は、稲葉浩志の鋭いボーカルと、松本孝弘の圧倒的なギターサウンドで、ロックでありながら、どこか切実で哀しい。このバランスこそが、B’zならではの世界観を作り上げていた。

稲葉によると「究極のわがままな歌と言えるかも」と語るこの楽曲は、作るのに時間がかかり、メロディも詞もかなり書き直した1曲だという。結果的にB’zのシングルとしては約200万枚を売り上げ、 最高セールスを記録した楽曲となった。

ドラマ『西遊記』で放たれた“ロックの魔法”

この曲が使用されたのは、宮沢りえ出演のドラマ『西遊記』(日本テレビ系)。破天荒なストーリーと、B’zのエネルギッシュなサウンドが見事にシンクロし、視聴者の記憶に深く焼き付けられた。

主題歌として聴くだけでなく、TV、街、ラジオ、カラオケーー。あらゆる場所でこの楽曲が流れ、多くの人が口ずさんだ。まさに“時代そのものを象徴する1曲”となった。

B’zのラブソングが刺さる理由は、誰にも言えない想い、譲れない感情といった“言葉にできない感情”をロックに乗せて吐き出すスタイルにあるのではないだろうか。

200万枚超を売り上げた“伝説的なラブソング”が、今も心をざわつかせる

令和の今、再評価が進む90年代J-POPの中でも、この楽曲は異彩を放つ。“ラブソングの王道”を歩まず、“矛盾”や“不器用さ”を肯定したからこそ、リアルだった。だからこそ、何年経っても心をざわつかせる。

この曲を初めて聴いた日のこと、どこで誰といたか、きっと思い出せる。

それが、90年代のJ-POPが持つ“圧倒的な力”なのだ。


※この記事は執筆時点の情報です。