何人知ってる？ ファッション業界に名を馳せる、メンズ・トップモデル23人

ケイト・モス、ナオミ・キャンベル、シンディ・クロフォードなど、女性のスーパーモデルは何人も思い浮かぶが、有名な男性モデルは意外と思いつかない。そしてSNSの総フォロワー数がメガインフルエンサー並みでも、スター扱いされるのはやはり女性の方が圧倒的に多い。しかし、中にはウィメンズモデルに負けず劣らず躍進しているメンズモデルもいて、ファッション誌の表紙からランウェイまで、あらゆる場面でその活躍を見ることができる。

業界入りのきっかけも、実にさまざまだ。その昔、カルバン クライン（CALVIN KLEIN）やラルフ ローレン（RALPH LAUREN）のキャンペーンは、新人メンズモデルにとっての登竜門だった。起用されれば一躍スターとなり、タイソン・ベックフォードなどもメゾンのキャンペーン出演を機にブレイクしている。しかし、近年ではソーシャルメディアがキャリアを切り開く上で大きな役割を果たしており、レオン・デイムにカルム・ハーパーは、TikTokやインスタグラムを通して名声を得た。

絶頂期には年間400ポンド近くを稼いだと言われている元祖メンズ・スーパーモデルのデヴィッド・ガンディを筆頭に、ファッション界を席巻してきた男性トップモデル23人を一挙にご紹介。

1. デヴィッド・ガンディ

2006年にドルチェ＆ガッバーナ（DOLCE & GABBANA）のフレグランス「ライトブルー」の顔に抜擢され、世界的メンズモデルの仲間入りを果たしたデヴィッド・ガンディ。その後、マークス＆スペンサーのキャンペーンを複数飾り、デザイナーとしても同ブランドのコレクションに携わるようになった。

2. タイソン・ベックフォード

モデルから俳優、テレビパーソナリティへと転身したタイソン・ベックフォードは、1990年代にラルフ ローレンのポロ・ラインの顔としてその名を馳せた。リアリティ番組『Make Me A Supermodel（原題）』の司会を務めたほか、2000年からは映画にも出演。

3. ショーン・オプリー

2013年に『フォーブス』誌の「世界で最も稼ぐ男性モデル」ランキングに選出された、アメリカ・ジョージア州出身のショーン・オプリー。カルバン クラインやジョルジオ アルマーニ（GIORGIO ARMANI）など、長年のキャリアにわたり数え切れないほどのトップブランドのキャンペーンを飾っている。

4. ゴッドフリー・ガオ

2011年、アジア人男性として初めてルイ・ヴィトン（LOUIS VUITTON）のメンズウェア・キャンペーンに起用され、歴史に名を刻んだ台湾系カナダ人モデルのゴッドフリー・ガオ。2019年に35歳の若さで急死するまで、俳優として中国のテレビ番組や映画でも活躍していた。

5. ジョン・コルタジャレナ

2004年、弱冠18歳でジャスト カヴァリ（JUST CAVALLI）の顔となった、スペイン出身のジョン・コルタジャレナ。以来、ヴァレンティノ（VALENTINO）、ジョルジオ アルマーニ、シャネル（CHANEL）、ヒューゴ ボス（HUGO BOSS）といったブランドのキャンペーンや、トム・フォード監督映画の『シングルマン』（2009）にも出演している。

6. アレックス・ルンドクヴィスト

ヘレナ・クリステンセンと共演したヴェルサーチェ（VERSACE）の1997-98年秋冬キャンペーンでブレイクを果たした、スウェーデン人モデルのアレックス・ルンドクヴィスト。ゲス（GUESS）やヒューゴ ボスなど、ほとんどのメンズウェアデザイナーが一度は起用したことがあるレジェンド級モデルだ。

7. アルトン・メイソン

ヴェルサーチェ、グッチ（GUCCI）、ドルチェ＆ガッバーナ、バレンシアガ（BALENCIAGA）などのショーに出演し、2019年にシャネルのランウェイを歩いた初の黒人男性モデルとして一躍有名になったアルトン・メイソン。海外のモデル情報サイトmodels.comが選ぶ「メンズ・モデル・オブ・ザ・イヤー」に5年連続輝き、2021年には『フォーブス』誌の「30 UNDER 30」アート&スタイル部門にランクインした。

8. レオン・デイム

メゾン マルジェラ（MAISON MARGIELA）の2020年春夏ショーでクロージングモデルを務め、その独特のウォーキングが瞬く間に話題となったレオン・デイム。メゾンの2024年春夏オートクチュールコレクションでは、壊れた操り人形のようなぎこちない動きを見事に披露し、その力強いウォーキングとアンドロジナスなルックスで、ランウェイとエディトリアルで存在感を示している。

9. マーク・ヴァンダールー

現在56歳のオランダ人モデル、マーク・ヴァンダールーは、ヒューゴ ボスのキャンペーンで知られるベテラン。1990年代に、モデル活動をしていたガールフレンドの撮影にたまたま同行した際にスカウトされ業界入りした。

10. エヴァンドロ・ソルダーティ

2002年、母親の応募で出場した地元のモデルコンテストがきっかけで、17歳でモデル業を開始したブラジル出身のエヴァンドロ・ソルダーティ。ジョルジオ アルマーニやナルシソ ロドリゲス（NARCISO RODRIGUEZ）の広告の数々に起用され、2010年にはレディー・ガガのヒット曲「アレハンドロ」のミュージックビデオに出演している。

11. マーカス・シェンケンバーグ

御年50歳のスウェーデン人モデル、マーカス・シェンケンバーグ。豊かなロングヘアがトレードマークで、1990年代のカルバン クラインの広告や、ヴェルサーチェとジョルジオ アルマーニのキャンペーンで広く知られている。

12. ラッキー・ブルー・スミス

わずか10歳でスカウトされ、12歳でサンローラン（SAINT LAURENT）のモデルを務めたアメリカ・ユタ州出身のラッキー・ブルー・スミス。現在26歳、4人の子を持つスミスはここ数年で知名度が急上昇し、インスタグラムフォロワー数は約300万人を誇る。トム フォード（TOM FORD）、トミー ヒルフィガー（TOMMY HILFIGER）、バルマン（BALMAIN）、カルバン クラインといったあらゆるメゾンのランウェイとフロントロウの常連だ。

13. カルム・ハーパー

ロックダウン中に投稿した自撮り写真やTikTok動画がきっかけという、いかにもZ世代らしい方法でモデル界に進出したカルム・ハーパー。デビュー以降はグッチ、ディーゼル（DIESEL）、ルアール（LUAR）をはじめとするブランドのショーに出演し、一気トップモデルの座に。活躍とともにSNSのフォロワーも急増し、今や総フォロワー数約400万人を誇る。

14. ジョーダン・バレット

14歳のときにスカウトされ、一気にファッションシーンに躍り出たオーストラリア出身のジョーダン・バレット。小麦色の肌と鋭いまなざしを武器に、バルマン、コーチ（COACH）、ヴェルサーチェといった名だたるトップメゾンのキャンペーンを飾っている。

15. トビアス・ソレンセン

ドルチェ＆ガッバーナ、ディーゼル、カルバン クラインのモデルを務め、各国のファッションウィークに参加してきたトビアス・ソレンセン。最近は起業家兼インフルエンサーとして主に活躍している。

16. マーロン・テシェイラ

祖母にウェイ・モデル・マネジメントの創設者、アンダーソン・バウムガートナーを紹介され、モデル活動を始めたブラジル出身のマーロン・テシェイラ。意外な形でファッション業界に足を踏み入れた彼は、これまでディーゼルのフレグランスキャンペーンの顔や、エンポリオ アルマーニ（EMPORIO ARMANI）、ジャンポール・ゴルチエ（JEAN PAUL GAULTIER）、ディオール ホム（DIOR HOMME）のショーモデルを務めてきた。

17. ジャイモン・フンスー

映画『グラディエーター』（2000）や『ブラッド・ダイヤモンド』（2006）でおなじみの俳優ジャイモン・フンスーは、モデルとしてキャリアをスタートさせた。ホームレスのような生活を送っていた10代の頃にスカウトされ、俳優に転身する前はカルバン クラインのキャンペーンなどに登場。長年自身のプラットフォームを利用して、ハリウッドの映画業界内にはこびる人種差別や不平等の根絶に取り組んでいる。

18. クレマン・シャベルノー

今ではコレクションの常連となったフランス人モデルのクレマン・シャベルノー。2005年にわずか16歳でディオール オムのショーでデビューを飾り、これまでエルメス（HERMÈS）、ヴァレンティノ、プラダ（PRADA）などのランウェイを歩いてきた。

19. シュ・ミーン

独特なオーラと個性的なルックスが印象に残る、中国人モデルのシュ・ミーン。2017年にランウェイデビューを果たして以来、バルマン、ドリス ヴァン ノッテン（DRIES VAN NOTEN）、ジル・サンダー（JIL SANDER）、ヴェトモン（VETEMENTS）をはじめとするあらゆるブランドのショーを歩き、見ないシーズンはないほど、ファッションウィークには欠かせない存在となっている。ショー以外にもドルチェ＆ガッバーナ、エイチアンドエム（H&M）、ケンゾー（KENZO）、モンクレール（MONCLER）のキャンペーンに登場し、最近ではビデオゲーム「ゴーストランナー」の主人公ジャック（GR-74）役のモデルにもなった。

20. マリック・ボディアン

ジバンシィ（GIVENCHY）やヴェルサーチェなどのショーを歩く傍ら、フォトグラファーとしても活動するセネガル出身のマリック・ボディアン。写真の腕も確かで、『VOGUE』を含む各国のファッション誌に掲載されるほどだ。

21. フェルナンド・カブラル

兄アルマンドの影響を受けてモデルの世界に飛び込んだフェルナンド・カブラル。ハイダー・アッカーマンによる新生トム フォードの初ショーからバルマン、エイチアンドエム、ストーンアイランド（STONE ISLAND）のキャンペーンまで活躍は多岐にわたり、ブランドからのラブコールはいまだかつて止んだことがない。

22. キット・バトラー

わずか16歳でスチュアート・ヴィヴァース率いるコーチのショーでデビューした、イタリア育ちのイギリス人モデル、キット・バトラー。もともと理学療法士を目指していたが、スカウトマンに見出されモデルの道へと進み、すでに10年以上のキャリアを誇る。その経験と実力が買われ、2020年、約53年ぶりに開催されたバレンシアガのオートクチュールショーにデムナがバトラーを直々にキャスティング。2023年にはmodels.comの「モデル・オブ・ザ・イヤー」に輝いた。

23. キム・サンウ

ロンドン育ちのイギリス系韓国人モデル、キム・サンウは当初、大学費用を稼ぐためにアルバイト感覚でモデル活動を行っていた。2014-15年秋冬コレクションでバーバリー（BURBERRY）のショーを歩いた初の韓国人モデルとなって以来、メゾンの常連モデルとなり、ドルチェ＆ガッバーナやディゼールなどのほかブランドのショーにも出演するように。現在はアーティスト活動に注力し、イギリス、ヨーロッパ、アメリカで展覧会を行っている。

Text: Olivia Allen Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.CO.UK

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