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佐藤隆太が語る“ルーキーズ”想像もつかない裏側「中盤までツラかった」

  • 2025.4.25

中尾明慶のYouTubeチャンネル5周年記念企画で実現した、中尾明慶と佐藤隆太の対談。当時、大流行となったドラマ・ルーキーズで川藤先生役に抜擢された佐藤だが、実はオファーされる10年前から川藤先生の役を演じることを夢見ていたという。

今回は、佐藤の役者人生や川藤先生役オファーの経緯、ルーキーズ撮影の想像もつかない舞台裏について、対談の中で語られた内容を紹介していきたい。

熱望したオファーへの複雑な気持ち

佐藤は対談の中で、ルーキーズの川藤先生役に対する並々ならぬ思いを語った。

高校を卒業してすぐの頃、週刊少年ジャンプで連載が始まったルーキーズに出会い、その作者・森田まさのり先生は佐藤がずっと好きだった漫画家だったという。「役者になってこの役を演じたい」という夢を持った佐藤は、それから約10年後、自らが川藤先生を演じることになるという運命の巡り合わせを振り返った。

特に印象的なのは、森田まさのり先生との出会いのエピソードだ。佐藤は自ら「人生で一番長い手紙」を書き、森田先生に思いを伝えた。その手紙によって思いが届き、ようやく対談が実現。その席で佐藤はルーキーズへの思いを熱く語り、話した後に森田先生から「佐藤くんが川藤に見えてきた」と言ってもらえたという。後にドラマ化のオファーが複数あったにもかかわらず、森田先生は「主演は佐藤君と決めている」と他のオファーを断っていたという裏話も明かされた。

佐藤はデビューした頃から、マネージャーや社長に「ルーキーズが大好きでやりたいです」と常に熱望していたという。そんな佐藤の思いを知っていたマネージャーにとっても、ルーキーズのオファーは感慨深いものだった。実際、プロデューサーの石丸さんから「お話ししたいことがあって」と電話があり、内容を聞いたマネージャーは涙を流したという。

そんな一大イベントとも言える朗報が、何と新幹線の移動中という場所で佐藤に伝えられたのだ。「隆太、ちょっとええか、ルーキーズ決まったで」というマネージャーの言葉に、佐藤は「なんでここで?」と思わず心の中で叫んだという。「10年俺が描いた夢の入り口のお知らせが、全然爆発できない場所」と佐藤は当時の驚きと複雑な気持ちを振り返る。「自分の感情のまま声を出せる環境が良かった」と語る佐藤からは、人生最大の朗報を新幹線という「爆発できない場所」で受け取った喜びと歯がゆさが感じられた。

「前半はね、結構苦しかった」予想外の挫折

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(C)SANKEI

佐藤はルーキーズの撮影を振り返り、意外な心境を明かした。「ドラマの途中ぐらいまで辛かったな、マジで」と、夢の舞台だったはずの現場での葛藤を語った。

「俺、生まれて初めてよ、そん時だけよ、右こうやって(手と脚が一緒に出てしまって)歩けなかった」というほど、それまで様々な作品で経験を積んできた佐藤が、カメラの前で普通に歩くことさえできなくなるほど力が入ってしまったと語る。その状況は、彼のルーキーズへの強い思い入れを物語っている。

佐藤は、「自分が川藤っていう先生が大好きだったんだけど、それって別に自分があるものじゃなくて、僕の理想像。だから、やるってなったらもうすごい離れたとこにいたわけよ、川藤が。全然自分じゃ掴めないところに」と、理想と現実のギャップに苦しんだようだ。初めの頃は他の共演者の目を見ることもできなかったという衝撃の事実は、名優・佐藤隆太の意外な一面を垣間見せている。

ルーキーズが佐藤隆太に残したもの

撮影開始前、佐藤は「ルーキーズで川藤を演じられたら、もう役者業という仕事をやめてもいい」と思っていたという。それくらいの憧れを持ち、夢に見ていた佐藤だが、実際に演じ終わった後の心境は大きく変わった。「もう本当にいろんな課題が浮き彫りになったから、そんなこと言ってる場合じゃない」と、新たな挑戦への意欲が湧いたという。

「演じて、僕の人生において川藤先生っていうのは本当に偉大な先生であり、目標なんだな」と、役を通して自身の役者としての道を再確認した佐藤。ルーキーズという作品が佐藤の人生における大きな転機となったことが伝わってくる。

憧れを実現し、さらなる飛躍をめざした佐藤。その川藤のようにアツい姿に視聴者も感激!

この対談を通して明らかになった佐藤の情熱と挑戦の軌跡は、多くの視聴者の心に響いたようだ。SNSやコメント欄には、自身の青春時代を思い出す声や、大ヒットドラマの裏に隠された俳優の熱い思いを知ることで、作品への評価がさらに高まったという反響が数多く寄せられている。特に印象的だったのは、以下のようなファンからの声だ。

  • 今と昔のドラマの違いの話が興味深い
  • 佐藤隆太くんのルーキーズ愛の件は初耳、大ヒットの理由が分かった気がする
  • 「佐藤が川藤に見えてきた」はめちゃくちゃ感動エピソード

ルーキーズでの経験を経て、より一層成長した佐藤隆太。彼の演技に対する真摯な姿勢と役者としての成長の軌跡が、この対談を通して鮮明に描き出された。名作ルーキーズへの並々ならぬ思いと、その作品を通じて得た新たな視点は、17年の時を経た今もなお、佐藤の俳優人生の礎となり続けている。役作りへの情熱と誠実さは、多くのファンの心に深く刻まれるとともに、役者という職業の美学を改めて感じさせる貴重な証言となった。

※記事内の情報は執筆時点の情報です