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35年前、テレビから流れた“疾走感ラブソング” 時代を駆け抜けた“前向きな恋”が今なお胸を打つ理由

  • 2025.5.1
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(C)SANKEI

「35年前の冬、どんな曲に恋していたか覚えてる?」

90年代初頭、日本はまだバブルの余韻に包まれ、世の中全体が華やかで軽やかだった。音楽シーンでは、プリンセス プリンセス、TM NETWORK、Winkといったアーティストが台頭して多彩なジャンルが並び立ち、テレビではトレンディドラマが全盛を迎えていた。

そんな中、明るくて元気、だけどまっすぐでピュアな“新しい恋のかたち”を鳴らすバンドが現れる。

LINDBERG『今すぐKiss Me』——1990年2月7日リリース。テレビドラマの主題歌として話題となり、女性ボーカルバンドブームの先陣を切るヒット曲となった。

弾けるようなイントロに、一瞬で心が跳ねた

『今すぐKiss Me』は、LINDBERGにとってメジャー2枚目のシングル。ボーカル・渡瀬マキのキュートでパワフルな声に、ギターの軽快なカッティングが絡み合い、聴く人を一気に“恋の始まり”へと連れていく。

この曲が注目されたのは、テレビドラマ『世界で一番君が好き!』(主演:浅野温子×三上博史)の主題歌に起用されたことがきっかけだった。週末の夜、ドラマのクレジットとともに流れるこの曲に、心を掴まれた人も多いだろう。

スピン気味のセリフに ブレーキはNo Thank You

この歌詞は、恋する気持ちの“勢い”そのもの。駆け引きも、計算も、遠回しな表現もいらない。“気持ちをまっすぐにぶつける”ことの清々しさが、リスナーに元気を与えてくれた。

なぜ『今すぐKiss Me』はヒットしたのか?

当時の音楽市場では、アイドルやバンドブームが盛り上がる中で、女性ボーカルのロックバンドも既に多くの人気を集めていた。そんな中でLINDBERGは、「かわいい」「元気」「ロック」という一見相容れない要素を絶妙に融合させ、独自のポジションを築いた。

渡瀬マキのファッションや髪型を真似する女子高生が急増。明るく、自立していて、恋にも一直線なその姿は、“新しい時代のヒロイン像”としても共感を呼んだ。

CDは60万枚以上を売り上げ、LINDBERGはこの一曲でブレイク。以後も『BELIEVE IN LOVE』『恋をしようよ Yeah! Yeah!』など、青春をテーマにしたヒットを連発していくこととなる。

“元気で素直な恋”が、時代を照らした

『今すぐKiss Me』のヒットは、単なる音楽的ブームにとどまらず、当時の若者文化にも影響を与えた。

“言いたいことはちゃんと言う” “自分の気持ちに素直になる”

そんなメッセージが、バブル期の浮かれた空気の中で、どこか真っすぐで愛おしく響いた。

また、テレビドラマとのタイアップが音楽ヒットに直結する“ドラマ×主題歌黄金時代”を象徴する一曲としても記憶されており、今なお当時の映像と一緒に思い出されることが多い。

35年経っても、“好き”は走り出したくなる感情だ

『今すぐKiss Me』は、今聴いてもまったく古びない。イントロが流れた瞬間に、心が軽くなる。好きな人に走り出したくなる。そんな“青春の躍動感”が、この曲には詰まっている。

ネット上では「元気になれる恋の歌」として評価され、現在でもカバーやリバイバル使用されることも。恋に遠慮する時代だからこそ、この曲のストレートさが、再び新鮮に響いてくるのかもしれない。


※この記事は執筆時点の情報です。