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34年前、音楽業界に革命を起こした“異端のヒット” J-POPの“黄金の時代”が始まった“伝説の1曲”

  • 2025.4.18
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(C)SANKEI

1991年、B'zが音楽シーンの“ナビゲーター”になった

「34年前の春、どんな曲に夢中になっていたか覚えてる?」

1991年といえば、J-POPがバンドブームとアイドル全盛の間で揺れていた時代。CHAGE and ASKA、プリンセス プリンセスなどがヒットを飛ばし、音楽番組は毎週のようにチャート競争で賑わっていた。
そんな中、ある2人組ユニットが“ギターとボーカル”というシンプルな編成で、時代の主役に名乗りを上げる。

B'z『LADY NAVIGATION』――1991年3月27日リリース。
この曲は、彼らの初ミリオンヒットとなり、以後の“モンスター級”ヒット街道の始まりとなった。

シンセ×ギター×疾走感——新時代のJ-POPサウンドがここにあった

『LADY NAVIGATION』は、前作の『愛しい人よGood Night…』に続き、さらに洗練された“デジタル×ロックの融合”を見せつけた楽曲だった。

イントロのシンセリフが鳴った瞬間、耳に残るフレーズ。
稲葉浩志のシャープで情熱的なボーカルと、松本孝弘のエッジの効いたギターが交差し、当時の音楽シーンでは類を見ない“洗練された勢い”があった。

恋愛模様を情熱的かつクールに描いたこの歌詞も、90年代らしい“ちょっと背伸びした恋”を感じさせた。

なぜ『LADY NAVIGATION』はブレイクの引き金となったのか?

当時の音楽シーンは、バンドなら泥臭く、ダンス系ならキラキラとしたイメージが強かった中で、
B’zはスタイリッシュでハードだけどキャッチーという、どのジャンルにも属さない“新しいポジション”を確立していた。

その象徴がこの『LADY NAVIGATION』だった。

この楽曲累計売上はミリオンを突破。
単なるヒットではない、「B'zの時代」がここから始まったことを証明したのだ。

“平成の音楽”を切り拓いたB'zの出発点

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(C)SANKEI

この曲が特別なのは、“売れた”という事実以上に、「音の未来」を感じさせたことにある。

デジタル音源に対する松本のギターワークのバランス、稲葉の声のレンジ、歌詞の都会的な温度感。
どれもが“90年代の音楽の予告編”のようだった。

34年経った今でも、イントロで時代が蘇る

2025年の今、音楽のスタイルは大きく変わった。
しかし、今なお『LADY NAVIGATION』のイントロを聴くと、一気に“あの頃の空気”がよみがえる。

恋をしていた人も、夢を追っていた人も、ただ音楽に救われていた人も。
あの頃の「自分の物語」に、ふとナビゲーションを入れてくれるような一曲。

『LADY NAVIGATION』——それは、34年前の春、J-POPという旅の羅針盤をB’zが手にした瞬間だった。


※この記事は執筆時点の情報です。