Text by 石井彰(編集部)
稀に例外もあるが、サッカー選手は激しい試合に対応できるよう素晴らしい肉体のコンディションを整えている。筋肉がつきすぎるのも選手にとっていいことではなく、バランスをとりながら鍛えている。
ただ、現役引退のあとはそうではない。のんびりとリラックスする者もいれば、選手時代にはできなかった筋肉の増強に取り組む者もいる。
今回は『GMS』から「引退後に劇的な肉体改造をしたサッカー選手」をご紹介する。
ゼ・ロベルト
引退:2017年11月
国籍:ブラジル
所属した主なクラブ:レアル・マドリー、レヴァークーゼン、バイエルン・ミュンヘンなど
現在50代になっている元ブラジル代表選手は、2022年にセンセーショナルな主張をした。彼は48歳でもマンチェスター・シティでプレーできると信じていたのだ。とはいえ、彼は43歳までトップレベルで現役を続けていたので荒唐無稽な話でもないかもしれない。
彼は指導者になってからも選手以上に激しいトレーニングに傾倒しており、素晴らしい体型を維持している。Instagramのページには非常に引き締まった体の写真がたっぷり掲載されている。
フェルナンド・トーレス
引退:2019年8月
国籍:スペイン
所属した主なクラブ:アトレティコ・マドリー、リヴァプール、チェルシー、サガン鳥栖など
フェルナンド・トーレスは、引退後に極めて懸命に筋力トレーニングを行った人物だ。現役時代はスピードとダイナミズムに溢れたストライカーとして知られ、細身でスマートな選手だった。
しかし現役時代の終わりごろから体が分厚くなり、引退後にはジムトレーニングでムキムキに。大量の筋肉がついた彼は現在アトレティコ・マドリーのBチームで監督を務めている。
アントニオ・バレンシア
引退:2021年5月
国籍:エクアドル
所属した主なクラブ:マンチェスター・ユナイテッドなど
サッカーを引退してからダンベルを手にした選手の一人がアントニオ・バレンシアだ。マンチェスター・ユナイテッドでウインガーやサイドバックとして長く活躍した彼は、2021年の夏に現役を離れた。
彼はそれから激しいトレーニングに挑み、3年間でとてもたくましい筋肉を身に着けた。自身のフィットネスをいつもInstagramで見せつけている。
クラレンス・セードルフ
引退:2014年1月
国籍:オランダ
所属した主なクラブ:レアル・マドリー、インテル、ミランなど
オランダの名MFセードルフは、様々なポジションをこなすオールラウンダーであり、素晴らしいフィジカルを備えた選手だった。3つのクラブでチャンピオンズリーグを制覇した前人未到のレジェンドだ。
2014年に現役を離れてミランの監督に就任したあとも、彼はトレーニングに励むことをやめなかった。多忙な監督業の傍ら、40代になってもその肉体を維持し続けた。
メスト・エジル
引退:2023年3月
国籍:ドイツ
所属した主なクラブ:レアル・マドリー、アーセナルなど
かつてアーセナルで活躍した稀代の司令塔であるメスト・エジル。体格的に恵まれた選手ではなかったが、その卓越した技術とアイデアで彩られたパスを武器に活躍した。
しかし2023年にサッカーから離れたあと、彼は突如筋肉に目覚めた。フィットネスに取り組んでいた妻とともにジムへと通い、素晴らしい肉体を手に入れている。
ティム・ヴィーゼ
引退:2014年9月
国籍:ドイツ
所属した主なクラブ:ブレーメンなど
ティム・ヴィーゼはドイツで輝かしいキャリアを積み、2005年から2012年に所属したヴェルダー・ブレーメンで一時代を築いた。代表でも6試合に出場し、敏捷性に優れたショットストッパーとして活躍した。
ただ現役の終盤からはサッカー選手として不釣り合いなほどのマッスルボディを身につけ、ゴールキーパーとしての能力をスポイルするほどに鍛えていた。引退後は40kg増量し、プロレス「WWE」にも挑戦している。