Text by 井上大輔(編集部)
サッカー界のスターにもファンが多い、イタリアが誇るスーパーカー、フェラーリ。
ウェストハムFWミカイル・アントニオはそのフェラーリで昨年12月に単独事故を起こし、足を骨折する大怪我を負った。
全治1年ともいわれる重傷だったが、34歳の彼は復帰を目指してリハビリに励んでいる。
そのアントニオは、『BBC』のインタビューで事故について語り、死にかけたと明かした。
「(事故当日は)風が強く、雨で、恐ろしい天気だった。(それまでも)車の後部は揺れ続けていたので、安全だとは思えなかった。3週間も乗っていたので、もう返そうかと考えていたところだった。
足が完全に粉砕されており、車から出されると、添え木を当てられた。救急ヘリで運ばれたと思われているけれど、嵐のためヘリは離陸できず、陸路で病院に搬送された。
大腿骨を4か所粉砕した。一度だけ鍵穴手術を受けた。太ももに棒で4本のボルトを入れ、ネジとボルトでつなぎ合わせた。
最初の外科医は、3か月は足に体重をかけないようにと言った。ちょうど今頃になるけど、自分が歩いているのが分かるよね。2人目の専門医が来て、3週間以内に10%から100%まで体重をかけ始める必要があると言われた。でも、さらに2週間は松葉杖を使い続けた。全体的に、足がきちんと治り始めるまでには6~12か月かかると言われている。
練習から戻る途中だったし、人生でドラッグを摂取したことは一度もない。酒が好きだとは言ったが、今回の状況では薬物も飲酒もなかった。それは警察によって確認されている。
(事故の3週間後に大破したフェラーリを目の当たりにしたが)
胃が変な感じだった。どれだけ死ぬ寸前だったかを思い知らされた。写真では見ていたけど、実際に見ると10倍ひどかった。車はめちゃくちゃだった。辛かったね。
ずっとスポーツカーや古いクラシックカーのファンで、友達だったけれど、正直に言うと、スポーツカーは友達じゃない。
だから今は、メルセデスのミニバンに乗っていて、運転するのは弟。とにかく今のところは、スポーツカーから距離を置いているよ」
アントニオは、事故前に恋人から別の車から荷物をとってきてほしいと頼まれたが、面倒だと思って、自分のフェラーリに乗ることにしたというが、挙動に少し不安を感じていたという。
とにかく当面はスポーツカーに乗るつもりはないとのこと。