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森進一の息子 Taka「自尊心 丸ごと削られた」“親の七光り”と言われ育った苦悩と厳しい現実

  • 2025.4.25

「常識に縛られず挑戦してきた者だけが座る」赤い椅子に著名人を迎え、その生き方に迫るインタビューチャンネル「RED Chair」。壁にぶつかりながらも自分を信じて歩み続ける人々の姿を通して、視聴者に"きっかけ"を与えることを目指すこのチャンネルに、今回はONE OK ROCKのボーカリスト・Takaが登場した。

予期せぬプレッシャー…自分らしさを求めて

森進一と森昌子の長男であるTaka。冒頭、自身のことを「ラッキーなサラブレッド」と表現する。両親が共に歌手という環境で育ち、「いろんなことはあったにせよ、今こうやって楽しく生きていられる」と振り返る。しかし、その道のりは決して平坦ではなかった。

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(C)SANKEI

幼少期について尋ねられると、「次から次へといろんなことが起きて、次から次へと自分の中で感情が爆発していくので、それを制御するのが大変だった」と回答。目立ちたがり屋だった少年の内面には、既に強い感情の波が存在していた。

話題が中学・高校時代に移ると、Takaの表情に変化が見える。「親の七光りっていうワードが強すぎて自尊心 丸ごと削られた」この言葉からは、若い頃の彼が感じていた社会からのプレッシャーの大きさが伝わってくる。芸能活動を始めた際の厳しい現実について、「自分がマイクを持ってもお客さんがざっと座ったりとか、応援されてない」状況や、時には「ゴミとか投げられたりしてました」と赤裸々に語る。

驚くべきことに、現在世界的ステージで堂々と歌うTakaも、かつては「人前に立って歌うっていうことが恐怖だった」という。「下向いて歌っちゃう」ほど自信を失っていた時期があったという彼は、「バンドやり始めた時も敵はいつも自分だ」と、内的葛藤の深さを明かした。

無名の解放、そして新たな自分との出会い

高校生活について問われ、Takaは「高校1年生終わってそのまま中退」したことを語る。退学の理由を聞かれると、「いる意味も見出せなかった」と答え、中学時代を「僕のこの人生の暗黒の全てがそこに詰まってる」と表現。高校では「365日毎日塾づけの毎日」だったと振り返った。

そんな状況から、彼は全てを捨てる決断をする。学校も、家も、芸能事務所も辞めるという選択だ。「家から出てく時にスキップしてたの覚えてます」この一言からは、単に塾付けの毎日の苦悩以外に、それまでの重圧からの解放感が伝わってくる。

その後の行き先について、彼は友人宅に滞在し、祖母の家に行き、半年ほど飲食店でアルバイトをしながら自活した日々を語る。「初めて誰も僕のこと知らない世界で、誰も僕のことをそういう目で見ない世界で人とコミュニケーション取る」という経験は、彼にとって新鮮でしかなかったのだろう。

世界への挑戦と自分らしさの追求

バンド結成初期の周囲の反応について、Takaは「バンド始めた時もやっぱり最初は『森進一と森昌子』(の息子)、そういう感じだった」と打ち明ける。そのイメージ払拭のための戦略を問われ、「とにかく尖る」ことだったと回答するTaka。「俺らは本当はこうなんだっていう真逆を行くっていうことに徹してた」という言葉には、自分らしさを貫く決意が込められている。

現在海外でも活躍している彼らだが、その海外進出はバンドを組んだ時にはすでに目指していたと語る。「世界に連れていく」と約束してバンドに加入したというエピソードからは、彼の大きな野望が伺える。実際海外ツアーの最初は2人、3人の観客の前で演奏するという厳しい現実もあったようだが、同時に「自分自身の人生としてはものすごく豊かなものになりそうな気がするな」と感じていたという前向きな姿勢が印象的だ。

20年の活動を振り返っての成果を問われると、「厳密に言うとまだ何も達成してないのかもしれない」と謙虚に答えるTaka。「自分自身が認められること、1人の人間としてそこに結局行きつくのかな」という言葉には、名声を超えた本質的な価値観が示されている。

  • 過去の経験も全て、今のtakaの土台となってる
  • 芯がちゃんとあって、実力も残しててすごい
  • 言葉に重みがある
  • 本当にONE OK ROCKの音楽、Takaの言葉に支えられて生きてる

動画を見た視聴者のコメント欄からは、Takaの言葉が多くの人の心に届いていることがわかるコメントが多く寄せられていた。その中には、『Takaを知ってから両親を知ることの方が多くなった』という声もあった。これは、彼が自分自身の道を切り開いてきた証だろう。社会的なプレッシャーから、自分自身の光を放つようになった彼の物語は、自分のアイデンティティに悩み、社会の中で居場所を探す全ての人に、勇気と希望を与えてくれるに違いない。

※記事内の情報は執筆時点の情報です