世の中には計算がものすごく速い人がいますが、単純に足し算や掛け算の処理スピードが速いというだけではありません。
そのような人は、計算の工夫の仕方も上手です。
一見すると難しいそうな計算問題も、少し工夫するだけで簡単に計算ができてしまいます。
今回はそのような問題に挑戦してみましょう!
問題
次の計算をしなさい。
314×999
3桁のかけ算なので、普通に計算をしようとすると、少し大変です。
しかし、工夫をするだけで、暗算で、そして一瞬で、答えを出すことが可能になります。
解説
今回の問題の答えは「313,686」です。
また、途中の計算方法は次のようになります。
314×999
=314×(1,000−1)
=314×1,000−314×1
=314,000−314
=313,686
どのように計算したのか、詳しく解説をします。
999の掛け算をするというのが、今回の計算の難しいポイントです。
そこで「999=1,000−1」と変形をし、分配法則を利用します。
分配法則
a×(b+c) = a×b + a×c
すると元の式は「314×1,000−314×1」となります。
「×1,000」や「×1」は簡単に計算ができますよね。
最後は「314,000−314」の引き算です。
この計算だけは、通常の引き算を行わないといけないので、計算ミスに気をつけましょう。
慣れないうちは難しく感じるかもしれませんが、「三桁×三桁」の計算なので通常の筆算をするより、手順が少なくなったはずです。
まとめ
999という数を「1,000-1」という見方をすることで計算がとても簡単になりました。
このようなちょっとした工夫ができるようになると、算数・数学はさらに面白くなります。
ぜひ繰り返し練習をして、計算を得意にしましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例としての紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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