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特別なスキルじゃないけど難しい。失敗しても空回りしてもやり続ける ひたむきさ を人気漫画『ロケ弁の女王』から学ぶ

  • 2025.5.29

職場で愛される人に共通するのは、特別なスキルよりも“誠実さ”や“ひたむきな姿勢”なのかもしれません。そんな等身大の努力を、テレビの撮影現場というリアルな舞台で描くのが本作『ロケ弁の女王』です。
主人公·俵米子(たわら·よねこ)は、テレビドラマ制作の現場に入ったばかりの新人スタッフ。彼女が任されたのは「ロケ弁の手配」。一見、地味に思えるかもしれませんが、実は現場全体の士気や雰囲気を左右する、極めて重要な仕事です。米子は自分なりの工夫で現場を支えようとします。
今回は、米子の“ひたむきさ”が光ったエピソードをご紹介します。

「フィッシュ or ビーフ?」に革命を!

第3話では、長年「肉か魚か」の2択が定番だったロケ弁に対して、「もっと現場が元気になるような選択肢を」と米子が一石を投じます。彼女が選んだのは、人気店「バタール」の7種類の弁当。アメリカンチキン、トムヤムクンピラフ、カジキマグロのステーキなど、多彩なメニューでスタッフ一人ひとりの気分に応える〝ロケ弁革命〟を試みるのです。

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『ロケ弁の女王』(c)のやまあき・つのだふむ・サエグサケイ/コルク

 

監督の好物「アメリカンチキン」がない!

しかし、その挑戦には思わぬ落とし穴が。「アメリカンチキン弁当」が真っ先に売り切れ、よりによって一番の好物だった門司監督の分が残っていなかったのです。種類が豊富であるがゆえ、ひとつ一つの数が少なかったのです。

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『ロケ弁の女王』(c)のやまあき・つのだふむ・サエグサケイ/コルク

 

米子は「チキンオーバーライス」という代替案を即座に提案しましたが、その表情には焦りが滲みます。

素直な悔しさが、前に進む原動力に

第4話では、彼女がバーナード·ショーの「私は10のことを試しても9つがうまくいかなかった。だから10倍努力した」という言葉を読み返すシーンが描かれます。

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『ロケ弁の女王』(c)のやまあき・つのだふむ・サエグサケイ/コルク

 

その言葉に背中を押され、「美味しいロケ弁を皆に味わってもらうために、私も10倍努力しよう」と米子は心に決めるのです。
彼女がしているのは、単なる〝弁当選び〟ではありません。
食を通して現場を支え、空気を整え、チームの力を底上げする─そんな大切な役割を、自分なりのやり方で果たそうとする姿にこそ、米子のひたむきな魅力が宿っています。

失敗しても、空回りしても、やり続ける。
現場の誰かを喜ばせたい、もっと良くしたい、というまっすぐな思いが、少しずつ周囲の心を動かしていくのです。

実直さは、職場の空気すら変えていく

米子の行動力や前向きな姿勢は、特別な能力ではありません。 けれど、それを素直に実行できる人が少ないからこそ、彼女の姿勢は眩しく映るのです。
『ロケ弁の女王』は、そんな〝ひたむきな努力〟を愛おしく描いた物語です。



『ロケ弁の女王』(c)のやまあき・つのだふむ・サエグサケイ/コルク

※本記事はコンテンツの権利者に許諾を得た上で記事の制作・公開を行っています。



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『ロケ弁の女王』第3話を読む!
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