日常の中で、負の数の計算をする機会はなかなかないものです。
その分、計算ルールを忘れがちになっていませんか。
今回の問題に挑戦して、負の数の扱い方を思い出してみましょう。
問題
次の計算をしてください。
(−2)+(−2)×(−2)+(−2)
解答
正解は、「0」です。
思っていた答えと違ったという人は、次の「ポイント」を確認してみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「負の数の足し算と掛け算のルール」です。
式に登場する数は「−2」の一種類です。しかし、演算記号は+と×の二種類が式内に混在していますね。
(−2)+(−2)×(−2)+(−2)
まず、大事なのは「どこから計算するか」ということです。
四則(足し算・引き算・掛け算・割り算)が混じった計算では、掛け算は足し算よりも優先して計算しなければなりません。
よって、今回は(−2)×(−2)から計算します。
負の数の掛け算については、次の計算ルールに従いましょう。
<負の数の掛け算ルール>
・同符号どうしの掛け算→答えは正の数になる
例:(+■)×(+■)=■、(−■)×(−■)=■
・異符号どうしの掛け算→答えは負の数になる
例:(+■)×(−■)=−■、(−■)×(+■)=−■
(−2)×(−2)は「負の数×負の数」なので、答えは正の数である「4」になります。
−2+(−2)×(−2)+(−2)
=−2+4+(−2)
残りは足し算だけなので、左から順に計算します。
−2+4+(−2)
=2+(−2)
最後に、負の数の足し算をしなければなりませんが、難しく考える必要はありません。負の数の足し算は、正の数の引き算と考えればよいのです。
<負の数の足し算>
+(−〇)→−〇
負の数が足されることは、正の数を引くことと同じです。これは、テストの減点が増えればテスト全体の点が下がることからもわかりますね。
負の数の足し算のルールに従って計算を続けると、次のようになります。
2+(−2)
=2−2
=0
これで答えが出せましたね。
まとめ
今回の問題では、負の数の掛け算と足し算に挑戦しました。
同じ「−2」を使った計算でも、掛け算と足し算ではルールがまったく違います。負の数の計算をするときは、四則のルールを一つひとつ確認しましょう。
他にも負の数が登場する問題を用意していますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
監修:株式会社カルチャー・プロ(公式HP / インスタグラム)
「誠実なモノづくり」を信条とし、高い専門性を有する編集者が幼児から大人向けまで幅広い年代に向けての学習教材を制作する編集プロダクション。家庭や学校、塾などで日々使われている教材だけでなく各種テストや教養系の一般書などを制作。社会や教育を取り囲む環境の変化に対応するため、新しい技術にも着目し、教育業界の未来も模索しながら、下支えしている会社。社内はフラットに意見が言い合える雰囲気で、パートナー、クライアントからの信頼も厚い。
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