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大人が意外と忘れてる「図形の体積は?」→正しく求められる?

  • 2024.9.1
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面積や体積を求める図形問題では、単純な形を組み合わせて複雑な形を作ることがあります。

今回は体積に関する問題に挑戦してみましょう!

問題

次の立体の体積を求めよ。(円周率は3.14とする)
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バウムクーヘンのように、真ん中に空洞がある形をしています。

どのように体積を求めれば良いのでしょうか。

解説

今回の問題の答えは「1130.4cm3」です。

次のようにして体積を求めていきましょう。

問題の図形は、円柱の真ん中がくり抜かれた形をしています。

そして、くり抜かれた部分もまた円柱です。

そこで、 全体の円柱から真ん中の円柱を引くことで体積を求めましょう。

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円柱の体積の求め方は次の通りです。

円柱の体積= 底面積×高さ

今回の図形では次のようになります。

全体の円柱は、底面が半径7cmの円、高さが9cm
7×7×3.14×9
=1384.74(cm3)
小さい円柱は、底面が半径3cmの円、高さが9cm
3×3×3.14×9
=254.34(cm3)
したがって、求める体積は
全体の円柱−小さい円柱
=1384.74-254.34
=1130.4cm3

上記の計算では、それぞれの円柱の体積を求めて、最後に引き算をしました。

しかし、「×3.14」の計算は少し大変ですね。

そこで、次のように計算すると「×3.14」は一回で済みます。

(別解・計算の工夫)
求める体積
=7×7×3.14×9−3×3×3.14×9
=441×3.14−81×3.14
=(441−81)×3.14
=360×3.14
=1130.4 cm3

二回あった「×3.14」を一回にまとめて計算しました。

このように計算の工夫もすることで、正しく体積を計算できますね。

まとめ

円を含んだ図形では「×3.14」の計算が必要になり、計算力も求められます。

図形的な発想力だけなく、計算力も鍛えましょう!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


円柱の体積を求める問題にもう一問挑戦!

大人が意外と忘れてる算数 空洞のある円柱の体積を求める
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