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大人が意外と解けない数学「2376 → 素因数分解すると?」

  • 2024.6.5
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「素数」とは、「1とその数自身以外では割り切れない1より大きい数」のことです。

素数には、最先端の数学でもまだ解明されていない多くの謎があります。

一見単純そうに見えますが、実は非常に奥深い概念です。今回は、素数に関する問題の中でも「素因数分解」に挑戦してみましょう!

問題

「2376」を素因数分解しなさい。

素因数分解というのは、「素数の掛け算の形」で表すことです。

この2376という数が、どの数で割り切れるかを見つけるのがポイントとなります。

解説

今回の問題の答えは「2^3 × 3^3 ×11」です。

実際に計算してみると「2×2×2×3×3×3×11=2376」になっていることが確認できるはずです。

素因数分解は、地道に小さな素数で割り算を考えていきましょう。

素数とは

素数というのは「1とその数自身でしか割りきれない1より大きい数」です。

具体的には、小さい方から次のようになります。

2、3、5、7、11、13、17、19、・・・

素因数分解を考えるときは、
2376÷2が割り切れるか
2376÷3が割り切れるか
2376÷5が割り切れるか
・・・
と順に考えていきます。

同じ数で何回も割れることもあります。

2で割り切れる数

一番小さな素数は「2」なので、まずは「2で割り切れるかどうか」を確認します。

「2で割り切れる数」は簡単に見分けることが可能です。

「遇数」は2で割り切ることができます。よって、2376を2で割ることを奇数になるまで繰り返しましょう。

2376÷2=1188
1188÷2=594
594÷2=297

2で三回割ったところ「297」と奇数になりました。これ以上2で割ることはできません。

3で割り切れる数

一番小さな素数2でこれ以上割れないので、次は「3で割り切れるかどうか」を確認します。

3で割り切れる数には次のような性質があります。

各位の数の和が3の倍数のとき、元の数は3の倍数である
各位の数の和とは?
297の場合

2+9+7=18となり、18は3の倍数なので、297も3の倍数である。

「297」は3で割り切れることが分かります。3で割ることを繰り返していきましょう。
(上記の確認は、「3で割り切れるかどうか」の確認なので、割り算は実際にしなければいけません)

297÷3=99
99÷3=33
33÷3=11

3で三回割ったところ11となり、これ以上割ることはできません。

また、11も素数なので、素因数分解もここまでとなります。

以上より「2^3 × 3^3 ×11」が答えです。

まとめ

素因数分解を考えるときは、「何で割り切れるか」を考えなければいけません。

「2で割り切れる数」は多くの方がすぐに判断ができるでしょう。

しかし、意外と苦戦してしまうのが「3で割り切れる数」です。「各位の数の和が3の倍数」というのを調べると簡単に分かります。

ぜひこの方法を活用してください!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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