【第5回】誰のための結婚なのか?

自分を見失ったままの結婚は危険

前回、私自身が「結婚しないと死ぬ死ぬ!」とまで思い込んで焦ったこと。そして、この症状で恐いのは焦りと不安で自分を見失ってしまうことだと紹介しました。

自分がどうありかたいか? 自分はどうあれば幸せなのか?
自分はどういう結婚をしたいのか?

この「自分」という基準をしっかり持っていない状態で結婚したいと思っても「世間や他人、親、友人」の基準で結婚相手を選ぶことになりかねません。それはまるで他人が選ぶ人と結婚するようなもの。

だからといって自分を見失わずしっかり自分を知り、自分の基準を持つことは簡単なことではありません。そこで今回は、婚活をきっかけに自分に向き合うことになったパリでの体験を紹介してみようと思います。

年齢差があっても、他人の目を意識しない恋愛スタイル

パリで衝撃を受けた発見

世界婚活で訪問したパリで驚いたのは、自分の基準をしっかり持って自分が生きたいように生きているパリジャン、パリジェンヌらがいたことでした。

実際に彼ら彼女らに話を聞いてみると、そもそも婚活なんて言葉も存在しませんでした。あくまで結婚は1つの選択肢にすぎず、ほかにも事実婚、未婚のまま子供を育てているカップルや、離婚後に子連れで再婚カップルなどさまざまな形があること。その数ある選択肢の中から自分に合うものを選んでいることがわかってきました。

恋愛スタイルにしても年齢にかかわらず、年齢差があっても他人の目を意識せず堂々とイチャイチャしているカップルも見かけました。例えば女性が40代くらいで男性はどうみても2,30代という具合にです。ほかにも自分の親と同じ世代の5,60代のカップルや、白髪のおじいちゃんおばあちゃんカップル、さらに同性カップルなどなど、それぞれが他人の目を気にするそぶりもなく堂々と路上でチュッチュと愛しあっていたのです。

恋や結婚に関して、世間でも他人でもない「自分」を基準にして生き方を選んで謳歌していたパリジャン、パリジェンヌたち。対照的に「他人にどう見られるか?」「 世間的に結婚していない私はヤバい、結婚できないと死ぬ!」と焦っていた自分が見えてくることになりました。

私は「自分がどうありたいか?」よりも「自分がどうあるべきか?」という、「世間や他人」の基準に縛られて生きていたことに気がついたのです。

こうして「結婚しなくたって死ぬわけじゃないし、結婚にとらわれず自分の好きなように生きたっていいんだ!」と、視点を180度変えられる衝撃を受け、「自分」というものに向かい合い、自分を少しずつ知るようになっていきました。

日本に帰国してからは、フランス語教材の本で勉強をしたり、フランス色に染まっていった

パリに戻りたい! 移住までのいろいろ

世界婚活の旅で最後の訪問地だったパリを去る日のこと。この時の私の中には婚活したいという思いは消えていました。むしろ「婚活なんてしてる場合じゃない。私もパリで見かけたパリジャン、パリジェンヌたちのように自由な恋をして、思う存分恋に溺れたい!」そんな欲望が自然と身体の中から湧き出てきたのです。

日本に帰国してからというもの、パリに1日も早く戻ることばかり考える日々。 パリから戻った翌日には池袋の大きな書店に行き、一番簡単そうなフランス語教材の本を購入。出かけるときに肌身はなさず持ち歩いては読んで勉強をしていました。ほかにも散歩するときや家で片付けをするときのBGMはわからなくてもフランスのラジオを聞き流し、近所にフランス人やフランスに興味を持つ人が集まるBARがあると聞きつけては通うというほど、私の生活はどっぷりフランス色に染まっていたのです。

パリで出会った日本の方たちが流暢にフランス語を話すのを見たとき、あんな難しそうな言葉をよく勉強する気になったよなぁ、と感心していた私。それがパリ訪問後にはフランス語を独学で学ぶのをまったく苦に感じない変わりように自分でも驚いたほどです。

パリへ住むために必要なビザ取得

パリに戻りたいといっても、長期滞在するためにはビザを取得する必要がありました。そこで私が取得したのが1年間フランスに滞在できるワーキングホリデー・ビザというものです。パリに戻って「ギリホリ」という言葉があることを知ったのですが、30歳までと制限が決められたこのビザを30歳にしてギリギリ取得することになりました。

このビザは誰でも取得にトライすることができるのですが、私が取得手続きをした際には小論文の提出が必要でした。フランスに1年間滞在する目的はなにか? ということを書いてフランス大使館に提出するわけですが、この小論文 によってビザ取得の可否が決まってしまう重要なものです。

私は迷いなくこの小論文に「パリで愛についての研究をするのが目的です」と書きました。ちょっとリスキーな気もしましたが、私が惚れ込んだフランスという国ならば受け入れてくれると信じ返信を待ちました。

待ちくたびれた頃にようやく無事ビザ取得との連絡があり、世界婚活ではじめてパリを訪れた春から数ヶ月後。2010年のクリスマス前にパリに到着したのでした。

恋に溺れることができて幸せ真っただ中と思いきや、ある時から新しい不安を抱えるようになった

パリ暮らしでの新しい不安

日本ではまったく良い出会いがなかったのがウソのように、運良くすぐさま恋人と出会えて人生初の同棲までスタート。恋に溺れることができて幸せ真っただ中と思いきや……。ある時から、自分の頭の上に雨雲がずーっとあるような感覚に襲われるようになっていました。その原因は、婚活中のときとはまた違った新しい不安によるものだったのです。

自分の基準を持って好きなように生きるパリジャン、パリジェンヌに憧れて移住したものの、本当の意味で「自分」を知って「自分の基準」を持つというのは簡単ではないと思い知ることになりました。

さて、続く第6回は2018年12月30日(日)配信予定!
さて、まだまだつづく「自分の基準」を持つという大切なお話。パリで新たな不安を抱きつつもどうやって自分の基準を持てるようになったかのお話をしてみたいと思います。 お楽しみに。

▼前回の記事はこちら
【第4回】「結婚しないと死ぬ死ぬ病」にかかっている人へ

▼第6回の記事はこちら
【第6回】結婚だけじゃない!?別の生き方とは

中村綾花さんプロフィール

Writing:Ayaka Nakamura
Illustration:foxco
Edit:TRILL編集部

提供元: TRILLの記事一覧はこちら
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