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「お父さんには、内緒ね」私には5000円、従姉には7000円。母に口止めされていた事実を父が知った結果

  • 2026.11.8
「お父さんには、内緒ね」私には5000円、従姉には7000円。母に口止めされていた事実を父が知った結果

台所で母に口止めされた正月

子どものころ、正月になると母方の従姉が泊まりに来ていました。

従姉とは1歳しか違わず、こたつで一緒にかるたをするのが毎年の楽しみでした。

ある元日の朝、母が私たちにお年玉を渡しました。

その場で袋を開けると、私には5000円、従姉には7000円が入っていました。

従姉はうれしそうにしていましたが、私は金額の違いが気になって仕方ありませんでした。

母は昔から見栄を張るところがあり、私よりもよその子をほめることが多い人でした。従姉に対しても、私より気を配っているように感じることがありました。

その夜、台所で洗い物をしている母に聞いてみました。

「ねえ、どうしてお姉ちゃんのほうがお年玉多いの?」

「あの子はお客さんでしょ」

「でも、1歳しか違わないのに」

「そういう問題じゃないのよ」

母は面倒くさそうに答えると、手をふいて私のほうを向きました。

「お父さんには、内緒ね」

「……なんで?」

「いいから。わかった?」

それ以上聞くことはできませんでした。

父に話したことが母に知られたら、叱られるかもしれない。そう思った私は、黙ってうなずきました。

それから何十年も、正月になるたびにあの出来事を思い出しました。

2000円の差も悲しかったのですが、それ以上に、父には黙っているよう言われたことが心に残っていたのです。

何十年もたって父が知ったこと

それから何十年もたった正月、実家に親戚が集まりました。

昼過ぎ、こたつで昔の話をしていると、従姉がふと思い出したように言いました。

「そういえば、おばさんって昔、私にお年玉を多めにくれてたよね」

私は思わず従姉の顔を見ました。

台所の入り口にいた母も聞こえたようで、少し気まずそうに笑いました。

「そうだった?もう昔のことだから覚えてないわ」

母はそれ以上話そうとしませんでした。

ふすまを開けた隣の部屋では、父が親戚と話していました。

その夜、親戚が帰ったあと、父が母に尋ねました。

「さっきのお年玉の話、どういうことだ?」

「何よ、急に。昔の話でしょ」

母は軽く笑って答えました。

私は少し迷いましたが、思い切って口を開きました。

「私が5000円で、従姉は7000円だったんだよ」

「えっ、そうだったのか?」

父が驚いた顔をしたので、私は続けました。

「そのとき、お母さんに『お父さんには、内緒ね』って言われたの」

父は母のほうを向きました。

「本当なのか?」

「だって、あの子はお客さんだったんだから。少しくらい多くてもいいじゃない」

すると父は、少し間を置いて言いました。

「それはともかく、なんでこの子に内緒にしろなんて言ったんだ?」

「それは…」

「子どもだったんだぞ。そんなこと言われたら、気にするだろう」

母は何か言いかけましたが、結局何も言いませんでした。

翌朝、帰ろうと玄関で靴をはいていると、母が小さな声で言いました。

「悪かったわね」

私と目を合わせないままの、短い一言でした。

それだけで昔の寂しさが消えたわけではありません。それでも、何十年も言えなかったことを、ようやく父に話せました。

帰り道、私は少しだけ気持ちが軽くなっていました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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