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「父さんたちに聞こえるだろ。ここで話すなよ」10万円の返済を先延ばしにする弟。だが、両親の前で切り出した結果

  • 2026.11.8

返ってこない10万円

2年前の春、転職したばかりの弟から電話がありました。

「転職したばかりで、今月の生活費がちょっと足りなくてさ。来月の給料が入ったら返すから、10万円だけ貸してくれない?」

実の弟が困っているなら助けてあげたい。そう思った私は、その日のうちに10万円を振り込みました。

ところが、約束の翌月になっても返済はありません。

「この前の10万円、どうなった?」

連絡すると、弟は面倒そうに答えました。

「今月も出費が重なっててさ。もうちょっと待ってよ」

最初は仕方がないと思っていました。

しかし、その後も返済される気配はありません。

そんなある夜、弟のSNSを見ていると、旅行先での写真や高そうな服の写真が目に入りました。

しかも、そうした投稿は毎月のように続いていて、決まって「今月のご褒美」という言葉が添えられていました。

自分のお金を何に使おうと自由です。

でも、借りたお金を返すのが先ではないでしょうか。

結局、2年がたっても10万円は返ってきませんでした。

ある帰省の帰り際、私は玄関で靴をはいている弟に声をかけました。

「ねえ、あの10万円なんだけど。そろそろ返せない?」

すると弟は、居間のほうをちらりと見てから言いました。

「身内なんだから、そんなにガツガツ催促しなくてもいいだろ」

「でも、もう2年たってるよ」

「今はお金ないんだって。ていうか、父さんたちに聞こえるだろ。ここで話すなよ」

居間からは両親の笑い声が聞こえていました。

私も両親に余計な心配をかけたくなくて、それ以上は言えませんでした。

食卓で見せたご褒美の写真

ある週末、実家で家族そろって夕飯を食べていたときのことです。

母の隣に座っていた弟が、携帯電話を取り出して両親に旅行の写真を見せ始めました。

「これ、今月のご褒美でさ。結構よかったよ」

楽しそうに話す弟に、母が尋ねました。

「あら、いいわね。でも、お金は大丈夫なの?」

「うん、大丈夫だよ」

あっさり答える弟を見て、私は思わず箸を置きました。

「ねえ、それなら私に借りた10万円も返してもらえない?」

弟は驚いたように私を見ました。

「え、今その話する?」

「だって、この前聞いたときはお金がないって言ってたじゃない。旅行に行く余裕があるなら、少しずつでも返してほしいんだけど」

弟は何か言いかけましたが、そのまま黙ってしまいました。

すると、父が不思議そうに口を開きました。

「10万円って、何の話だ?」

「2年前に弟に貸したの。翌月返すって約束だったんだけど、まだ返してもらってなくて」

私の話を聞いた父は、弟に向き直りました。

「それ、本当なのか?」

弟は携帯電話をテーブルに伏せ、うつむいたまま何も答えませんでした。

母も驚いた様子で、弟の顔を見ていました。

その夜、父は弟を別の部屋に呼び、遅くまで話をしていました。

そして次の月から、弟は少しずつ私にお金を返すようになったのです。

この前の帰省では、弟は食卓で携帯電話を出しませんでした。私と目が合うと、気まずそうに視線をそらしていました。

本当は、両親を巻き込まずに解決したかったです。でも、あのまま黙っていたら、返済の話はさらに先延ばしになっていたかもしれません。

家族だからこそ言いにくいこともあります。それでも、あの日きちんと伝えてよかったと思っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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