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「新しい人は、まず草むしりからよ」引っ越してきた私に公園の掃除を押しつける女性。だが、隣の奥さんが見せた優しさ

  • 2026.11.7

引っ越して間もない私に頼まれた草むしり

1年前、私は新しい町に引っ越しました。

引っ越した日の夕方には、両隣と向かいの家の人たちが、小さなお菓子を持ってあいさつに来てくれました。

「これからよろしくお願いしますね」

なかでも隣の家の奥さんは、とても親切な人でした。

「何か困ったことがあったら、いつでも声をかけてね」

翌週には自治会のことやゴミ出しの決まり、近所の安いお店まで教えてくれました。

知らない土地での暮らしに不安もありましたが、いいご近所さんに恵まれたと安心していたのです。

ところが、しばらくして、少し先に住む年配の女性が軍手とゴミ袋を持って訪ねてきました。

「新しい人は、まず草むしりからよ」

「草むしり、ですか?」

「今月、公園の草むしりがあるの。あなたに全部お願いするから」

突然の話に驚きました。

「えっ、私ひとりでですか?」

「そうよ。新しい人はみんなそうしてきたんだから」

近所の公園は、ひとりで草むしりをするにはかなりの広さです。

「でも、全部となると、ちょっと…」

私がためらうと、女性は不満そうな顔をしました。

「引っ越してきたばかりなのに、最初から断られても困るわ」

これから長く暮らす場所です。近所の人と揉めたくないという気持ちもあり、結局、私は軍手とゴミ袋を受け取ってしまいました。

隣の奥さんが見せてくれた自治会の当番表

草むしりの前の晩、私は隣の奥さんに、年配の女性から言われたことを話しました。

すると奥さんは少し驚いた様子でしたが、私の話を最後まで聞いてくれました。

そして翌朝。

私が公園の入り口へ行くと、隣の奥さんが軍手をはめて待っていました。

その後ろには、ゴミ袋を持った近所の人たちもいます。

「おはよう。ひとりじゃ大変でしょう。みんなにも声をかけておいたの」

「えっ、ありがとうございます…!」

ひとりで作業する覚悟だったので、本当にありがたく感じました。

そこへ、例の年配の女性が手ぶらで通りかかりました。

「あら、ちゃんと来てたのね。じゃあ、草むしりよろしくね」

すると、隣の奥さんが声をかけました。

「ちょっといいですか?草むしりって、当番制ですよね」

「ええ、そうだけど。新しい人には最初にやってもらうことになってるのよ」

「そういう決まりは、聞いたことがないんですけど……」

そう言って奥さんが取り出したのは、自治会の当番表でした。

「ここを見てください。今月は、そちらのお宅の番になっていますよ」

女性は当番表をのぞき込み、しばらく黙っていました。

「新しい人に全部お願いするのは、違うと思います。順番どおりにやりませんか?」

近くにいた年配の男性も、当番表を見ながら口を開きました。

「うちが越してきたときも、普通に順番どおりだったよ」

女性は少し気まずそうな表情になり、当番表から目をそらしました。

私はポケットから、先日女性に渡された軍手を取り出しました。

「あの、これ…」

女性は少しためらったあと、軍手を受け取りました。そして、そのまま草むしりに加わったのです。

その日以来、女性が私に当番を押しつけてくることはありません。

今では隣の奥さんとお茶をする仲になり、自治会の当番表は我が家の冷蔵庫にも貼ってあります。

あのとき、ひとりで抱え込まずに相談してよかったと思っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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