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「冷蔵庫の中、何もないな」と言った彼→数日後、洗面台の下に押しこまれていた3本の柔軟剤

  • 2026.11.7
ハウコレ

使いかけの柔軟剤は、まだ半分も残っていました。それなのに、未開封の3本が袋に入ったまま押しこまれていたのです。

玄関の開く音がして、彼がドラッグストアの袋を提げて帰ってきました。おかえりと声をかけると、彼は返事より先に洗面所へ向かいます。台所に入ってきたときには、その手から袋は消えていました。

冷蔵庫の前の一言

彼は冷蔵庫を開けると、中をしばらく眺めていました。
「冷蔵庫の中、何もないな」
同棲して3年、食料品の買い出しは、スーパーに近い職場の私が受け持っています。
その週は帰りが遅い日が続き、確かに中は空っぽでした。
「ごめん、買い物行けてなくて」
「いや、そういうんじゃなくて」
彼はそう言ったきり、冷蔵庫を閉めて麦茶のポットだけを出しました。
そういうのじゃないなら、どういうことなのか。
責められたようで、その日はなんとなく口数が減ってしまいました。
帰ってきた彼が先に洗面所へ寄ったことも、そのときは気にも留めていなかったのです。

洗面台の下の袋

数日後、久しぶりの休みに洗面台の下を掃除していたときです。
奥のほうに、ドラッグストアの袋が押しこまれていました。
引っぱり出すと、中には柔軟剤のボトルが3本。
どれも違うメーカーのもので、封はすべて開いていません。
使いかけの柔軟剤は、すぐ横にまだ半分ほど残っています。
あの日、彼が提げていた袋に違いありませんでした。
冷蔵庫には何もないと言った人が、食べるものではなく柔軟剤を3本も買っていた。
ボトルを並べて首をかしげていると、背後で洗面所のドアが開く音がしたのです。

開けないでと言われたボトル

振り返ると、彼がドアのところに立っていました。
彼の目は、私の手にあるボトルに向いています。
「それ、まだ開けないで」
いつもより少し早口でした。
「なんで3本も買ったの」
彼は答えずに近づいてきて、私の手からボトルをそっと取りました。
残りの2本も袋に戻し、元の場所へしまい直します。
「次の休み、空けといて」
それだけ言うと、彼は袋を置いたまま洗面所を出ていきました。

そして...

台所に戻り、なんとなく冷蔵庫を開けてみました。
中には、あの日と同じように卵と調味料くらいしか入っていません。
買い物に行けていない私を責めたわけではないと、彼は言いました。
それなら、空の冷蔵庫の前で何を思っていたのでしょう。
柔軟剤は、なぜ3本も必要だったのか。
彼に聞けば済む話なのに、出ていく背中に声をかけられませんでした。
次の休みに何が待っているのか、私はまだ聞けずにいます。

(30代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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