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「じゃあ、前に貸した3万円は、いつ返してくれる?」新しい服を自慢する弟。だが、両親の前で返済を求めた結果

  • 2026.11.6
「じゃあ、前に貸した3万円は、いつ返してくれる?」新しい服を自慢する弟。だが、両親の前で返済を求めた結果

玄関で手を合わせた弟

2年ほど前の夜、ひとり暮らしをしている僕の部屋に、弟が突然訪ねてきました。

玄関先で両手を合わせた弟は、困った顔でこう言いました。

「兄貴、頼む。急な出費があって、今月の生活費が3万円足りないんだ」

突然の話に戸惑っていると、弟は続けました。

「来月の給料日には絶対に返す」

そこまで言うなら大丈夫だろうと思い、僕は財布から3万円を取り出して渡しました。

ところが、約束の給料日を過ぎても、弟からは何の連絡もありません。

気になって電話をかけてみました。

「この前の3万円、どうなった?」

「ああ、ごめん。今月も厳しくてさ。もう少し待ってよ」

返せない事情もあるのだろうと思い、そのときはそれ以上言いませんでした。

しかし、その後も返済はありませんでした。

それどころか、実家で会うたびに弟は見たことのない服を着ていました。

買ったばかりの趣味の道具を、うれしそうに見せてくることもありました。

生活費が足りないと言っていたのに、そういうものを買う余裕はあるのか。正直、納得できませんでした。

あるとき、返済について聞いてみると、弟は笑いながら言いました。

「兄弟なんだから、そんなに急かさなくてもいいだろ。兄貴は細かいなあ」

その言葉には、さすがに腹が立ちました。

ただ、会うたびにお金の話をして関係が悪くなるのも嫌でした。結局、僕のほうから返済の話を切り出すことは、次第になくなっていきました。

新しい服を自慢する弟に伝えたこと

ある日の昼、実家に家族が集まったときのことです。

居間には父と母がいて、僕も座卓の端に座っていました。

そこへ、新しい服を着た弟が入ってきました。

弟は母の前で両腕を広げ、くるりと回ってみせました。

「これ、この前買ったんだ。いいでしょ」

「あら、いい服ね」

母にほめられ、弟はうれしそうにしていました。

その様子を見て、僕は思わず口を開きました。

「また新しい服買ったんだ」

「うん、そうだけど」

「そっか。じゃあ、前に貸した3万円は、いつ返してくれる?」

弟は一瞬、言葉に詰まりました。

「来月の給料日には返すって言ってたよね。あれからもう2年たつんだけど」

すると、それまで黙って聞いていた父が口を開きました。

「えっ、3万円?お前、兄ちゃんから借りてたのか?」

弟は父のほうをちらっと見ましたが、何も答えません。

僕は父に事情を説明しました。

「生活費が足りないって言うから貸したんだけど、まだ返してもらってないんだ」

「そうだったのか……」

父は驚いた様子で弟を見ました。母も、先ほどまでほめていた服に目を向けています。

弟は気まずそうにうつむき、新しい服のすそをいじっていました。

いつものように「もう少し待って」と言われるかと思いましたが、その日は何も言いませんでした。

僕も、それ以上責めるつもりはありませんでした。ただ、約束を忘れたことにはしてほしくなかったのです。

それから、その月の終わりのこと。

僕の口座に、弟から3万円が振り込まれていました。

弟から届いたメッセージは、たった一言。

「ありがとう」

謝罪がなかったことには少し引っかかりましたが、ようやく返してもらえたことにほっとしました。

次に実家で会ったとき、弟は以前のように新しい服を母に見せびらかすことはありませんでした。

家族だからこそ、お金の話はしにくいものです。それでも、貸したお金のことを曖昧にせず、きちんと伝えてよかったと思っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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