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「え、今ここでその話する?」30万円を5年間返さない兄。親戚の集まりで借金の話を切り出した結果

  • 2026.11.6

「来月には返す」と言った兄

5年前の春の夜、家で洗濯物をたたんでいると、兄から電話がかかってきました。

実家を出てから、兄とはほとんど連絡を取っていませんでした。珍しいなと思いながら電話に出ると、いつもより元気のない声が聞こえてきました。

「急で悪いんだけど、ちょっと頼みがあってさ」

話を聞くと、事業のつなぎ資金が足りなくなったとのことでした。

「今月だけ30万円貸してほしい。来月には必ず返すから」

「30万円?そんなに必要なの?」

「どうしても足りなくてさ。頼めるの、お前くらいなんだよ」

正直、迷いました。

それでも、兄が本当に困っているように聞こえたので、翌日、貯金から30万円を用意して兄の口座に振り込みました。

ところが、約束の月を過ぎても返済はありません。

心配になってメッセージを送ると、返ってきたのは短い返事だけでした。

「悪い。もう少し待ってほしい」

事情があるのだろうと思い、しばらく待つことにしました。

しかし、季節が変わっても返済されず、もう一度聞いてみると、兄の態度はすっかり変わっていました。

「そのうち返すって。いちいち言ってくるなよ」

それ以上言い返す気にもなれず、電話を切りました。

結局、30万円が返ってこないまま5年が経ちました。

その間も兄のSNSには、旅行先で楽しそうに笑う写真が何度も投稿されていました。

旅行に行く余裕はあるのに、どうして私への返済は後回しなのだろう。

そう思っても、両親に心配をかけたくなくて、誰にも相談できずにいました。

親戚の前で旅行の話をする兄

そんなある日、叔母の家で親戚の集まりがありました。

座敷では兄も私も、両親も座卓を囲んでいました。

兄は日焼けした腕をさすりながら、楽しそうに話しています。

そこへ、お茶を配り終えた叔母が声をかけました。

「そういえば、旅行の写真見たよ。この前はどこに行ってたの?」

「ああ、あれね。あそこはさ…」

兄が嬉しそうに話し始めたとき、私はどうしても黙っていられなくなりました。

「ねえ、ちょっといい?」

兄がこちらを見ました。

「前に貸した30万円、いつ返してくれるの?もう5年になるんだけど」

兄は一瞬、何を言われたのか分からないような顔をしました。

「え、今ここでその話する?」

「だって、聞いてもいつも『そのうち』って言うだけじゃない」

すると、隣にいた母が驚いた様子で口を挟みました。

「ちょっと待って。30万円って、どういうこと?」

「5年前に兄に貸したの。来月返すって言われたけど、まだ返ってきてないんだ」

母は兄のほうを向きました。

「えっ、まだ返してないの?」

「いや、それは……。返すつもりではいるんだけど」

「もう5年も経ってるよ」

そう言うと、兄は視線を落とし、それ以上何も言いませんでした。

私自身、親戚の前でこんな話をするつもりはありませんでした。でも、何事もなかったように旅行の話をする兄を見て、つい言葉が出てしまったのです。

その翌月から、兄は少しずつ返済するようになりました。

両親も事情を知り、毎月、兄に返済の確認をしてくれています。

先日も、母からメッセージが届きました。

「今月の分も、ちゃんと振り込ませたからね」

まだ全額が返ってきたわけではありません。それでも、5年間ひとりで抱えていた問題を、ようやく家族に知ってもらえたことにほっとしています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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