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Netflix『エデンの東』が異例のヒット! 初週は控えめも、4週間で累計視聴数2,890万回を記録

  • 2026.11.3

10月1日の配信開始直後、Netflixのドラマ『エデンの東』は原作小説を74年越しにベストセラー1位へ押し上げた。それから約1カ月、今度はドラマそのものの視聴記録が注目を集めている。配信4週目までの累計視聴数は初週の約4.4倍にあたる2,890万回を記録。2025年以降に配信されたNetflixのリミテッドシリーズで、この倍率を上回ったのは『アドレセンス』だけだという。(フロントロウ編集部)

初週は控えめな数字、それでも4週間で2,890万回を記録

映画『ミッドサマー』などで知られるフローレンス・ピューが悪女キャシー・エイムズを演じる本作は、ジョン・スタインベックが1952年に発表した小説を全7話でドラマ化したもの。配信初週は公開からわずか4日間で650万回視聴され、Netflixの英語ドラマランキングで1位を獲得した。

とはいえ、滑り出しは決して派手ではなかった。米Deadlineによると、この650万回という数字は、3月末以降に同ランキングで1位を獲得した作品のなかで最も少ない初週の視聴数だった。

ところが、2週目には視聴数が1,260万回に増加。その後は3週目に620万回、4週目に360万回と減少したものの、4週目もランキング6位を維持した。4週間の累計視聴数は2,890万回に達し、世界86カ国でトップ10入りを果たした。

Netflixによると、2025年以降に4週連続で英語ドラマのトップ10入りを果たしたリミテッドシリーズは11作品。そのなかで、4週間の累計視聴数が初週の約4.4倍となった本作を上回るのは、約4.7倍を記録した『アドレセンス』だけだった。初週の数字は控えめだったものの、その後も視聴を積み重ねていったことがわかる。

ドラマ人気で原作小説は今年25回の増刷

ドラマの反響は、原作小説の売り上げにも表れている。出版元のペンギン・クラシックスによると、紙の書籍や電子書籍、オーディオブックを合わせた販売数は約200%増加。需要に対応するため、2026年だけで紙の書籍の各版を合わせて25回も増刷したという。Spotifyでは、オーディオブック版を初めて聴いた人も世界全体で156%増加した。

本作で脚本と共同ショーランナーを務めたゾーイ・カザンは、この反響について米Deadlineのインタビューで、古典文学には退屈で古くさいというイメージがつきまとい、ホウレン草のように我慢して味わうものだと思われがちだと指摘。しかし、長く読み継がれてきた作品には理由があり、人を夢中にさせ、感情を揺さぶる人間ドラマが詰まっていると語った。

ゾーイが今回のドラマ化で目指したのは、そうした古典文学へのハードルを下げ、より多くの人に作品の魅力を知ってもらうことだったという。一方で、どれほど丁寧に作品を作り上げても、実際に見てもらえる保証はないとも明かしている。

SNSでも作品の人気は広がっており、TikTokではハロウィンにキャシーの衣装を再現する動画が投稿されたほか、Instagramのリールではドラマの音声を使った投稿もトレンドになっている。

Netflixは今後も古典文学の映像化を継続

Netflixで米国・カナダ向けの脚本シリーズを統括するジニー・ハウ氏は、ゾーイを起用した理由について、原作への深い愛着と、作品を新たな視点で描く明確な構想があったことを挙げた。

特に評価したのは、原作で悪役として描かれるキャシーを物語の中心に据えたこと。また、一家の良心ともいえる料理人リーの役割を広げたことにも触れ、リーを演じたフン・リーの演技が世界中の視聴者に受け入れられたと語っている。

ゾーイはすでに次の古典文学の映像化に取り組んでいる。『エデンの東』で共同ショーランナーを務めたジェブ・スチュアートと再びタッグを組み、ラリー・マクマートリーの小説『ロンサム・ダブ』をドラマシリーズ化する予定だ。

Netflixも古典文学の映像化を続ける方針で、2026年12月にはジェーン・オースティンの『高慢と偏見』、2027年にはイーディス・ウォートンの『エイジ・オブ・イノセンス』を原作とする新作シリーズの配信を予定している。

初週の視聴数だけでは、その後の成功を予測するのは難しい。『エデンの東』が4週間かけて積み上げた数字は、配信直後の勢いだけがヒットの条件ではないことを示すとともに、古典文学の映像化が現代の視聴者にも届く可能性を改めて印象づけた。

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