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毎朝6時の足音に耐えかねて手紙を入れた僕。「陰気なやつ」と責められたエレベーターで、隣人が口を開いた

  • 2026.11.3

毎朝6時、天井から響く足音

半年ほど前から、僕はマンションの上の階の足音に悩まされていました。

ほぼ毎朝6時ごろになると、天井から「ドンドン」と大きな音が響いてきます。

まだ眠っていたい時間なのに、その音で目が覚めてしまうのです。

最初は生活音だから仕方ないと思っていました。

でも、ほとんど毎日続くとなると、さすがにつらくなってきました。

直接言いに行ってトラブルになるのも怖かったので、僕は手紙を書くことにしました。

朝早くから足音が響いて困っていること、もう少し静かにしてもらえると助かることを丁寧に書き、自分の部屋番号を添えて上の階のポストに入れたのです。

ところが、その後も足音は変わりませんでした。

それどころか、夜遅くにも大きな音が響くようになってしまいました。

そんなある朝、出勤のためにエレベーターを待っていると、隣の部屋の女性が出てきました。

軽く会釈を交わし、扉が開くと、中には上の階の住人がひとりで乗っていました。

僕と女性が乗り込み、奥に立ったところで、住人がこちらを見ました。

「この前、手紙を入れたのって、あなたですか?」

突然聞かれて驚きましたが、僕は小さくうなずきました。

「はい。直接お話しするのは、ちょっと気が引けたので……」

すると、住人は不機嫌そうにため息をつきました。

「手紙なんか入れて、陰気なやつだな」

予想外の言葉に、僕は返事に詰まりました。

「文句があるなら、直接言いに来いよ」

「すみません。でも、朝の足音が結構響いていて…」

「自分の家で歩いて、何が悪いんだよ」

確かに、普通に歩いているだけなのかもしれません。でも、実際に音で目が覚めていることも事実です。

どう説明すれば分かってもらえるのか迷い、僕は黙り込んでしまいました。

隣の女性が口を開いた瞬間

そのとき、それまで黙っていた隣の女性が、住人に声をかけました。

「あの、すみません。実は、うちにも聞こえているんです」

住人は少し驚いた様子で、女性のほうを向きました。

「え、そちらにも?」

「はい。朝の6時ごろから、ドンドンって。私もずっと気になっていて…」

女性は落ち着いた口調で続けました。

「お隣さんだけじゃないんです。少し気をつけていただけると助かります」

「いや、それは…」

住人は言葉を濁しました。

「私も直接言うのはためらっていたので、手紙を書いた気持ちは分かります」

そう言われると、住人は何も返さなくなりました。

さっきまで僕に強い口調で話していたのに、今は気まずそうに階数の表示を見ています。

やがてエレベーターが止まると、住人は何も言わず、足早に降りていきました。

僕は隣の女性に頭を下げました。

「ありがとうございました。助かりました」

「いえ、私もずっと気になっていたので。なかなか言えなかったんですよね」

「そうだったんですね。僕の部屋だけかと思っていました」

「うちにも聞こえてましたよ。少し静かになるといいですね」

女性の言葉を聞いて、僕も少し気持ちが楽になりました。

その次の週から、朝の足音はずいぶん静かになりました。夜遅くに響くこともなくなり、今では目覚まし時計が鳴るまで眠れるようになっています。

隣の女性とは、今でも会うたびにあいさつを交わしています。

あの日、自分だけが困っているわけではないと分かったことが、何より心強かったです。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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