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先輩の私に「若さで勝負できない女は役に立てないですよね」と言った後輩→2か月後、改札の手前で一言

  • 2026.11.6
ハウコレ

プレゼンを終えた帰り道、少し後ろを歩いていた後輩が、改札の手前で急に足を止めました。資料の束を抱え直した彼は、何かを言い出そうとしているようでした。

ホワイトボードの文字を消していると、背中のほうで会議室のドアが閉まる音がしました。残ったのは、私と5つ年下の男性の後輩だけ。課長から新しい案件のリーダーを任されたばかりの、打ち合わせのあとでした。

会議室に残った後輩の一言

「先輩がリーダーなんですね」
後輩は机の上の資料をそろえながら、そう言いました。
「うん。取引先の担当の方、若い人が多いんだって」
「らしいですね。だからこそ、なんですけど」
彼は資料をそろえる手を止めて、こちらに顔を向けます。
「若さで勝負できない女は役に立てないですよね」
「それ、私のことを言ってる?」
「いえ、一般論です。気にしないでください」
軽く頭を下げると、後輩は会議室を出ていきました。年齢を理由に役に立たないと言われたのは、働きはじめて初めてのこと。言い返すなら、言葉ではなく結果で返そう。マーカーのキャップを閉めながら、そう決めていました。

担当者の声を集めた2か月

それから2か月、取引先に通う日々が続きました。若い担当者たちに、今のサービスのどこが使いにくいのかを1人ずつ聞いていきます。中には、手書きのメモを持ってきてくれた人もいました。
集まった声は50件を超え、それを1つずつグラフにして提案書の中心に置きます。後輩の担当は、グラフの数字の確認。資料を受け取るたびに、彼は以前より長く画面を見ている気がしました。
プレゼン当日、取引先の会議室には10人ほどの担当者が並んでいました。課長と後輩が後ろの席についたのを確かめて、最初のスライドを映します。
説明を終えて顔を上げると、一番奥の席の担当者が手を挙げていました。

プレゼンの帰り道、改札の手前で

手を挙げた担当者が口にしたのは、質問ではありませんでした。この内容で進めたい、という返事。その場で、提案の採用が決まったのです。
ビルを出ると、課長が振り返りました。
「次の大きな案件も、リーダーを頼みたい」
課長はそう言い残して、別の打ち合わせへ向かいました。
駅までの道は、後輩と2人です。改札の手前で、後ろを歩いていた後輩が急に足を止めました。振り返ると、彼は資料の束を両手で抱え直し、私の顔をまっすぐ見ていました。
「先輩、あの時あんなこと言って、申し訳ありませんでした」
後輩は深く頭を下げました。
「謝ってくれてありがとう。次の案件も、数字の確認をお願いね」
顔を上げた後輩は、「はい」と短く答えました。

そして...

あれから、私が任される案件は少しずつ大きくなりました。取引先から、次の提案も同じ担当でお願いしたいと連絡があったそうです。
後輩は今も、私のチームで数字の確認を続けています。あの日の会議室で、彼はどんな思いであの言葉を口にしたのでしょうか。

(30代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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