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ジュディ・デンチが忘れられない、亡きロビン・ウィリアムズが25年前に見せた優しさ

  • 2026.11.2

『007』シリーズのM役で知られるイギリスの名女優ジュディ・デンチが、11月3日に発売される回顧録で、映画『ミセス・ダウト』などで知られる故ロビン・ウィリアムズとの心温まる思い出を明かした。今は亡き夫が肺がんと闘っていた時期、ロビンがかけてくれた何気ないひと言が、25年以上たった今もジュディの心に残っているという。(フロントロウ編集部)

夫を気遣うロビンがかけた、忘れられないひと言

ジュディが新たに出版する回顧録は『Is It Too Late to Make a Run for It?(原題)』。長年の共同作業者であるブレンダン・オヘアとともに執筆した一冊で、米Peopleが発売に先駆けてその内容を紹介している。

ジュディが振り返ったのは、スコットランド出身の俳優でコメディアンのビリー・コノリーの邸宅で過ごした、ある日の出来事。当時、ジュディは肺がんを患っていた夫で俳優のマイケル・ウィリアムズとともに滞在していた。

ある晩、森の中で焚き火を囲み、スコットランドの伝統的なダンスや音楽を楽しむ「ケイリー」と呼ばれる大きなパーティーが開かれた。しかし、病気を患っていたマイケルに疲れが見え始めたため、2人は途中で切り上げることにしたという。

「マイケルはその頃とても具合が悪く、疲れてきているのがわかったので、私たちはみんなにおやすみを言って、とても急な坂を登り始めました」とジュディは振り返る。

すると、そこへロビンが現れ、手助けを申し出た。マイケルが「自分で歩ける」と答えると、ロビンは「そっか、じゃあ僕もついていこうかな」と声をかけたという。

「なんて素敵な言葉だろうと思いました。あの瞬間のことを、今でもよく思い出します。押しつけがましくなることなく、ただそばにいて、さりげなく支えようとしてくれた。ロビンの繊細さと思いやりを」

相手の意思を尊重しながら、必要なときには手を差し伸べられる距離にいる。そんなロビンの優しさが、ジュディの心に深く刻まれたようだ。

アカデミー賞でオスカー像を手渡したのもロビンだった

ジュディとロビンは、映画でも共演したことがある。2人が出演したのは、ケネス・ブラナー監督による1996年公開の映画『ハムレット』。さらに1999年のアカデミー賞授賞式では、『恋におちたシェイクスピア』でエリザベス1世を演じ、助演女優賞に輝いたジュディに、プレゼンターとしてオスカー像を手渡したのがロビンだった。

『ジュマンジ』や『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』、『いまを生きる』、『ミセス・ダウト』など、数々の名作で世界中の人々を魅了したロビンは、2014年に63歳で死去。今年8月には、約12年ぶりにロビンの公式Instagramが更新されたことでも話題を呼んだ。

一方、ジュディの夫マイケルは、2001年1月11日に65歳で亡くなった。1971年に結婚した2人は、約30年間を夫婦として過ごした。現在91歳のジュディは、米Peopleのインタビューで「今でも彼が恋しい。25年たった今でも、玄関から彼が入ってくるような気がするんです」と、亡き夫への変わらぬ思いを語っている。

酷評された映画『キャッツ』への思いも明かす

今回の回顧録では、2019年公開の映画『キャッツ』についても改めて振り返っている。同作は、作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーによる大ヒットミュージカルを映画化した作品。ジュディのほか、テイラー・スウィフトやイドリス・エルバら豪華キャストが出演したものの、批評家から厳しい評価を受け、興行的にも苦戦した。

米Varietyによると、ジュディは回顧録の中で「ああ、耐えられない。ロイド・ウェバーは映画化をずっと待ち望んでいたのに」と振り返り、「あれほどの善意と才能が無駄になってしまったなんて」と残念な思いをつづっている。

ただし、ジュディ自身は完成した映画を見ていないため、作品の出来については判断できないと説明。そのうえで、「誰も下手な演技をしよう、駄作を作ろうと思って臨むわけではない」と語り、誰もが最善を尽くして作品を作り上げようとしていることを強調した。

映画が成功するまでには数多くの要素が絡み合い、ときには思いどおりの結果にならないこともある。ジュディは『キャッツ』の製作に悪者はいなかったとし、たとえ成功しなくても、そこから学べることはあるという考えを示している。

亡き夫への変わらぬ愛情や、ロビンが見せたさりげない優しさ、そして長年にわたる俳優人生で経験した成功と挫折。91歳のジュディが自らの言葉で振り返る回顧録には、華やかなキャリアの裏側にある、忘れられない人々との思い出が詰まっている。

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