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モナコロイヤル、不審死の背後に暗号資産スキャンダルか 被害額140億円の事件に関係していた可能性も

  • 2026.11.2
アルベール2世大公(Prince Albert II of Monaco)、シャルレーヌ公妃(Princess Charlene of Monaco) SC Pool - Corbis / Getty Images

先日、モナコ公国のアルベール2世大公の親類が公園で遺体となって発見された。その後警察は、遺体が発見された現場付近の防犯カメラに写っていたウクライナ国籍の男性を逮捕した。現在、この死を巡る真相究明が進められているが、背景に暗号資産に関わるスキャンダルが潜んでいる可能性が浮上している。新聞「デイリーメール」が報じている。

亡くなったのはアントワーヌ・ド・マシー、29歳。アルベール2世大公にとっては叔母の孫、いとこの息子に当たる。検視の結果、現場付近の建物から約12メートル落下して死亡した可能性が高いという。現在ヨーロッパでは、ド・マシーが暗号資産スキャンダルと何らかの関係があったのではないかと囁かれている。

2025年、モナコ公国の建国記念日に。最上段の右端にいるブルーのネクタイの男性がアントワーヌ・ド・マシー(Antoine de Massy)。ステファニー公女の息子ピエール・カシラギ(2列目右)、その妻ベアトリーチェ・ボロメオ(2列目中央)、ステファニー公女の娘アレクサンドラ公女(2列目左)らとパレードを楽しんでいた。 Crystal Pictures/AFLO

ドイツの新聞「ビルド」によると、ド・マシーはモナコのブロックチェーン業界で活躍していた。ブロックチェーンとは、ご存知の通り暗号資産や決済サービスのベースとなる技術。彼は2021年にオンライン決済サービスを提供する「インスタント・テック」を立ち上げ、「モンテカルロ暗号協会」の共同設立者としても名を連ねていた。この協会は、モナコにおける暗号資産システムの発展を目指している。

これだけだと問題はないのだが、関係者によるとド・マシーはポーランドで設立された暗号資産取引所「ゾンダクリプト」にも関わっていた。ゾンダクリプトは今年4月に破綻。数千人の顧客が資産を失い、ニュースを騒がせた。推定被害総額は7,950万ユーロ(約140億円)。経営が破綻しただけではなく、顧客への詐欺行為やマネーロンダリング、ロシアマフィアや諜報機関、政府高官との癒着などの可能性も浮上、政治スキャンダルに発展している。

Arnold Jerocki / Getty Images

ド・マシーとゾンダクリプトとの関係はまだ証明されていないが、モナコ公室であるグリマルディ家の関係者は「ド・マシーはテクノロジー業界の有名人だった」と証言。「このことはアルベール2世大公が彼を信頼していたことを物語っている。大公の後押しがなければ、業界でこのような地位を築くことはできなかっただろう」と話している。

モナコはマネーロンダリングのリスクが高い国として国際的に有名。マネーロンダリングを始め、テロや大量破壊兵器の製造に対する資金供与などを防ぐための政府間組織「FATF」の監視が強化されている。不審死の背後で何が起きていたのか、明らかになるのを待ちたい。

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