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1 Hotel Tokyo「NiNi」に秋が到来。ニコ・ポリカーピオが描く、季節を味わう料理

  • 2026.11.3

1 Hotel Tokyoオールデイダイニング「NiNi」秋の新メニュー

2026年3月、東京・赤坂に誕生した「1 Hotel Tokyo」。サステナブル・ラグジュアリーを掲げる1 Hotelsにとって、日本初進出となるホテルだ。その土地の自然や文化を取り入れ、美しさや心地よさとサステナビリティをひとつの体験として届ける。そんなホテルの思想は、空間やサービスだけでなく、食にも息づいている。

38階に位置するオールデイダイニング「NiNi(ニニ)」も、その象徴のひとつ。この秋、開業以来初めて迎える秋シーズンに合わせ、新しいメニューがスタートした。

南仏と日本、二つの文化が出会う「NiNi」

NiNiのコンセプトは、「Two Coasts, Two Cultures.」。

南仏リヴィエラの開放感や自由なエスプリと、日本の四季や繊細な技。その二つを掛け合わせ、新たな食体験を生み出している。プロヴァンスやコート・ダジュールのハーブやオリーブオイル、新鮮な魚介、柑橘といった地中海の恵みを、日本の食材や感性、職人技で再解釈するのがNiNiの料理だ。レストラン名にも、二つの海岸、二つの文化という意味が込められている。

地上38階からの眺望は、訪れる時間によって表情を変える。
レストラン内のバースペース。

カナダ出身のヘッドシェフのニコ・ポリカーピオ氏はカナダ、イタリア、そして日本と三つの土地をめぐり、15年以上にわたる料理人のキャリアを持つ。そのニコシェフが目指しているのは、敷居の高い“ホテルレストラン”ではない。

「ホテルのレストランではなく、東京のレストランのコミュニティに入りたかった」

そう語るように、特別な日にだけ訪れる場所ではなく、近隣に暮らす人や働く人が日常的に足を運べる“街のレストラン”でありたいと考えている。実際、すでに何度も足を運ぶゲストもいるという。高層階のラグジュアリーホテルにありながら、肩肘張らずに食事を楽しめる。その距離感もNiNiらしさだ。

料理を大皿でシェアするスタイルにも、ニコシェフ自身が育ったカナダの食文化が表れている。

「みんなで食べたいものを選んで、ワイワイ楽しんでいただく。それが僕のスタイルです」

美しい一皿を静かに味わうだけではなく、テーブルを囲み、会話をしながら料理を分け合う。そんな時間そのものを、NiNiでは大切にしている。

ヘッドシェフのニコ・ポリカーピオ氏。カナダ・トロント出身。カナダ、イタリア、日本で15年以上にわたり料理人として経験を積み、東京では「Crony」をはじめ「Kabi」「茶禅華」などでも研鑽を重ねる。現在は1 Hotel Tokyo「NiNi」のヘッドシェフとして、日本の旬や職人文化、素材本来の魅力を生かした料理を追求。サステナブルな食材調達や地域の生産者との協働にも力を注いでいる。

「日本の食材は世界一」。料理の出発点は素材にある

ニコシェフの料理を支えているのは、日本の食材への深い信頼だ。

休日には自ら車を運転し、日本各地へ。自然や美術館、地域の文化に触れることが、料理のインスピレーションにつながっているという。なかでも強く惹かれているのが、日本の食材と、それを扱う人々の姿勢だ。

「日本の食材は世界一だと思います。業者さんから生産者さんまで、皆が食材に気を配っている。そのリスペクトが素晴らしい」

料理人だけではなく、生産者から流通に携わる人まで、食材の品質を守ろうとする。その文化への敬意が、ニコシェフの料理哲学である“素材を活かす”ことへつながっている。だからこそ、料理人の技術を前面に押し出すのではなく、旬の食材が本来持っている味や香りを、最もふさわしい形で引き出すことを大切にする。

「僕の料理で一番大事なのは、まず美味しいこと。綺麗に盛り付けることも大切ですが、美味しくなければ意味がありません」

華やかな見た目やストーリーが先にあるのではない。まず口にした瞬間に「おいしい」と思えること。それが料理の原点なのだ。

蛤のハーフシェルぶどうのミニョネット、ヴェルジュ、オリーブオイルキャビア
帆立貝のロースト蛤とジャガイモのヴルーテ、焼き蕪、焼き昆布オイル

シグネチャーを作らず、季節とともに変わる

NiNiには、あえて固定したシグネチャーディッシュを設けていない。

「旬の食材が豊富な日本で、同じメニューを出し続けるのはもったいない」

そんなニコシェフの考えから、メニューは季節ごとに大きく入れ替わる。これはホテルのダイニングでは珍しいことである。

料理そのものが変わることもあれば、同じ料理でも使う食材やソースを季節に合わせて更新していく。

例えば、フランス・ニースの「サラダ・ニソワーズ」から着想を得た「クルード・ニソワーズ」も、季節によって主役となる魚が変わる。夏にはハマチ、秋には戻り鰹。その時々で最もおいしいものを使うという考え方だ。“変わらない名物”ではなく、“変わり続けること”そのものがNiNiの個性になっている。

とうもろこしから、栗ときのこへ。秋の一皿

そして、開業以来初めて迎える秋。

料理はアラカルトに加えてシェフおすすめのコース料理がある。コース料理の選択の一つがパスタ料理「栗ときのこのカヴァテッリ 炙りあわび茸、きのこのデュクセル、銀杏」だ。夏にはとうもろこしを使っていたパスタが、秋には栗ときのこへと変わる。炙ったあわび茸に、きのこの旨みを凝縮したデュクセル、銀杏。夏の明るく軽やかな味わいから、香ばしさや深みを感じる秋の一皿へと表情を変える。

栗ときのこのカヴァテッリ炙りあわび茸、きのこのデュクセル、銀杏

もう一皿がこちらもコース料理として選べる「みやび鯛のロースト 柚子のブールブラン、菊芋チップス」。夏はみょうがを使っていたソースを、秋には柚子のブールブランへ変更。柚子の爽やかな香りとバターのコクをみやび鯛に重ね、菊芋チップスの食感を添える。

みやび鯛のロースト柚子のブールブラン、菊芋チップス

ニコシェフが秋の料理を考えるなかでは、フランス・オーブラック地方の伝統料理「アリゴ」を日本の素材で再構築するアイデアも生まれている。じゃがいもの代わりに「紅はるか」などのさつまいもを使い、ローカルのフレッシュチーズを合わせる。これはアラカルトになるがシェフ自慢の一品である。

 

 

「日本の美味しいさつまいもとローカルチーズを使い、フランスのテクニックで新しい料理を生み出したい」

フランスの料理をそのまま日本へ持ってくるのではない。伝統的な技法を尊重しながら、その土地で出会った食材によって、もう一度料理を考え直す。

その姿勢こそ、NiNiの「Two Coasts, Two Cultures.」を最もわかりやすく表しているのかもしれない。

季節が変われば、食材が変わる。食材が変われば、料理も変わる。自然のリズムを受け入れながら、その時に一番おいしいものを届ける。それは、自然との共生を大切にする1 Hotel Tokyoの思想ともつながっている。

東京の景色を望む38階のテーブルで、この季節にしか出会えないNiNiの味を楽しんではいかがですか。

1 Hotel Tokyo NiNi

住所:東京都港区赤坂2-17-22 38階
営業時間:
朝食 7:00 – 11:00(ラストオーダー:10:30)
平日ランチ 12:00 – 15:00(ラストオーダー:14:00)
アフタヌーンティー 12:00 – 16:30(ラストオーダー:14:30)
週末のブランチ 11:30 – 16:00(ラストオーダー:15:00)
ディナー 17:30 – 22:00(ラストオーダー:21:00)

価格:3品コース¥5,500〜(税・サ込)、5品コース¥15,000〜(税・サ込)

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