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高校無償化=タダは大間違い! 制服やタブレットで数十万飛ぶ「隠れ教育費」の地獄

  • 2026.11.1
cocreco写真:graphica/イメージマート

2026年4月から国の「高等学校等就学支援金制度」が改正され、全国で高校授業料の実質無償化がスタートしました。

この制度は2010年度に始まった高校授業料支援制度ですが、これまでは世帯年収による所得制限が設けられており、すべての家庭が対象となるわけではありませんでした。また、各都道府県による独自支援の地域差に加え、私立高校に通う子どもがいる家庭では支援額に上限があるため、自己負担の大きさも課題となっていました。

しかし2026年4月からは所得制限が撤廃され、私立高校の支援上限額も引き上げられることになりました。公立高校では授業料が実質無料、私立高校でも年間最大45万7,200円が支給される制度です。子育て世代にとっては、画期的でうれしいニュースのように見えます。

しかし「家計の負担が軽くなった!」と手放しで喜べるかというと、現実はそう甘くないようです……。

高等学校等就学支援金についてのアンケート:「AnyMaMa(エニママ)」登録者およびコクリコメルマガ会員を対象に、2026年5月11~14日インターネット上で実施。有効回答数は81件。

高校授業料無償化でも「負担が軽くなった」と感じた保護者は3人に1人

cocrecoコクリコラボアンケート

高校生の子どもを持つ保護者に対し「2026年4月からの高校授業料無償化により、教育費の負担が軽くなったと感じますか?」と聞いたところ、「はい」と回答したのはわずか34.4%でした。

一方で、「いいえ」「わからない」と回答した人は合わせて6割以上。国の制度が拡充されても、負担軽減を実感できていない家庭が半数を超える結果となりました。

高等学校等就学支援金制度で無償化されるのは授業料部分のみ。入学金や教材費、制服代、修学旅行費などの授業料以外の費用は保護者の負担となります。これらの費用は「隠れ教育費」と呼ばれ、家計を圧迫する要因になっています。

無償化でも安心できない? 高校生の保護者を悩ませる「隠れ教育費」の実態

cocrecoコクリコラボアンケート

高校生の子どもを持つ保護者に「高校進学後にもっとも負担に感じた費用」を聞いたところ、1位は「教材費/教科書代」、2位は同率で「塾/予備校代」「制服代」でした。

これらの「隠れ教育費」には実際どのくらいの費用がかかるのでしょうか。保護者の声から実態を見ていきます。

・高校1年生になったばかりです。入学時に想定外だったのは教材費でした。中サイズのスーツケースがいっぱいになるほどの教材を購入することになり、かなりの出費になりました。

教科書だけでなく、資料集や問題集などの副教材、辞書なども購入するとなると、費用はさらに膨らみます。購入量が多い場合は、金額だけでなく、自宅への持ち帰りや保管の負担も小さくありません。

それにしても、スーツケースがいっぱいになるほどの量とは驚きです。毎日使うものとはいえ、「家ではどこに置けばいいのだろう」と、保管場所まで気になってしまいます。

・今年、私立に入学しました。塾代がなくなったので負担が減るかなと思っていたのですが、入学時に50万円程度かかったため、中学時代から負担が軽くなった印象はありません。

高校受験のために払っていた塾代がなくなり、無償化で生活に余裕ができる! と思いきや、入学時になんと50万円。「私立高校だからでは?」と思いきや、そうでもないようで……。

・高校1年生(県立高校)の保護者です。4月の入学時に、制服代・教科書代・学校取り扱い金・体育着・タブレット代だけで約20万円の出費がありました。スクールバッグや靴、リュック、部活動用品なども加えると、当初の想定をはるかに超える金額になり、「実際に何が無償化されたのだろう?」と疑問に感じたのが正直な気持ちです。(中略)タブレット代は約7万円でした。

公立高校でも入学時に20万円という体験談が寄せられました。このほかに靴や部活動用品などもかかったそうで、公立でも想定外の支出が発生するのが現実のようです。

・教科書や制服、校内服、上履き、通学カバン、通学靴に加え、電子辞書やパソコンの購入、スマホ契約の見直しが必要になることもあります。さらに給食支援がない場合は、昼食代など食費の負担もかかります。

こちらの保護者の声からは、「授業料が軽減されても、それだけで教育費の負担がなくなるわけではない」という実感が伝わってきます。なかでも、授業で使用する電子辞書やパソコン、連絡手段としてのスマホ契約の見直しなど、近年の高校生活ならではの出費も見過ごせないポイントです。

さらに、給食支援がない場合は昼食代などの食費も日常的にかかります。入学時だけでなく、進学後も継続的に費用が発生する点に、家計負担の大きさが表れています。

・子どもは公立中高一貫校に通っています。公立とはいえ、毎年かかる研修費は私立並みです。特に高校1年生で実施される海外研修は約70万円かかりますが、入学前の説明会では詳しい説明がなかったため、入学後に驚く保護者も多いです。

公立であっても、こうした研修費が大きな負担になるケースがあります。こちらの保護者は、高校1年生で実施される海外研修に約70万円かかると明かしています。入学前に十分な説明がないまま、進学後に高額な費用を知り、驚く家庭も少なくないようです。

・授業料の負担が月1万円程度軽くなっても、子どもの塾代に月10万円近くかかっているため、家計全体としてはそれほど負担が減ったようには感じません。

授業料の負担が軽くなっても、塾代など学校外でかかる教育費が大きければ、家計全体の負担感は変わりにくいようです。無償化制度だけではカバーしきれない、高校生の教育費の現実が見えてきます。

9割の中学生の保護者が隠れ教育費に不安を感じている

cocrecoコクリコラボアンケート

遠くない将来、高校に進学するであろう中学生の子どもを持つ保護者は「隠れ教育費」をどのように受け止めているのでしょうか。「授業料以外にかかる『隠れ教育費』について、不安を感じますか?」と質問したところ、「とても不安に感じている」「やや不安に感じている」を合わせた9割近くの保護者が隠れ教育費に不安を抱えていることがわかりました。

そもそも中学校は義務教育のため、本来授業料はかからないはずです。しかし、アンケートで深掘りしてみると、中学生の保護者もすでに「隠れ教育費」を実感していることがわかりました。

・入学時に制服・体操服・指定カバンなど一式揃えたら、なかなかな額(公立ですが15万円以上!)で驚きました! 今後も急な出費の山がくると思うので、焦らないように蓄えていこうと思いました。

高校進学後に注目されがちな「隠れ教育費」ですが、その負担は中学生の時点ですでに始まっているようです。授業料があまりかからないと思われている公立中学校でも、制服や体操服、指定カバンなどを一式揃える入学時には、まとまった出費が発生します。

・わが子が通う中高一貫校は独自の教科書を購入するため、義務教育で教科書は無償配布されていますが、実際の授業では資料集や問題集などの副教材を多く使用する教科もあり、費用負担が重いです。

・わが家では、今後さらに教材費や模試代、部活の遠征・用品代、受験関連費用などが増えていくと思うと、「見えにくい教育費」がどこまで膨らむのか不安を感じています。

高校受験がない一貫校では、先取り学習で発生する「隠れテキスト代」、高校受験がある中学校では模試代などの「受験対策関連費用」があり、どちらもジワジワと家計を圧迫する負担となっているようです。

・部活により、必要な道具などにバラつきがある。専門的なものは、金額の相場がわからない(吹奏楽部の楽器など)。

中学に入ると多くの子どもが部活を始めます。親としては応援したい気持ちがある一方で、楽器や指定ジャージ、ユニフォーム、運動部の専用器具など、想像以上の出費に戸惑う家庭も少なくありません。特に専門的な道具は価格の相場がわかりづらく、負担を感じやすいようです。

隠れ教育費がある限り、保護者の負担はゼロにはならない

今回のアンケートから見えてきたのは、高校進学を控える中学生の保護者や、そして現在高校生を育てる保護者の多くが、授業料以外の「隠れ教育費」に負担を感じている実態でした。

入学金や制服代だけでなく、タブレット代、塾代、部活関連費、海外研修費など、現代の子どもを取り巻く教育費は公立・私立を問わず発生しています。

子どもの成長や挑戦は、心から応援してあげたいもの。だからこそ、無情にかかってくる「想定外の教育費」に戸惑う保護者も少なくないようです。

アンケートのなかには、「こんなにかかると思わなかった」「入学後に初めて費用を知った」という声もありました。子どもの進学や挑戦を安心して支えるためにも、入学前から必要な費用を具体的に把握しておくことが大切なのかもしれません。

皆さんは「隠れ教育費」について、どう考えますか?

※基本的にアンケート回答の原文をそのまま記載しています。ただし文字数の都合上、一部抜粋や主旨を損なわない範囲の要約・編集を行っている箇所があります。(明らかな誤字等は修正のうえ記載)

コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。

ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。

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