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「誰にも言わないでね」ほかの家庭の話を広めるママ友。いつものように話し始めた直後、別のママが口を開いた

  • 2026.11.1

カフェで身を乗り出してきたママ友

子どもが幼稚園に通っていたころの話です。

同じクラスのママ友は、最初は気さくで話しやすい人でした。

送迎で顔を合わせるうちに、昼間にカフェでお茶をする仲になりました。

ところが、親しくなるにつれて、ママ友からほかの家庭について聞かれることが増えていきました。

「ねえ、あそこのご主人って、何のお仕事してるの?」

「さあ、そこまでは知らないな」

「そうなんだ。じゃあ、あの子って、もう字が読めるのかな?」

「それも分からないよ」

「えー、仲いいのに?」

ママ友は少し不満そうな顔をして、ストローを回していました。

私としては、ほかの家庭の事情を勝手に話したくありません。

けれど、そう言って角が立つのも嫌で、いつも曖昧に笑ってごまかしていました。

そんなある日、別のお茶の席で、ママ友がよその家で聞いた話を面白おかしく話しているのを見かけました。

まわりのママたちが笑うと、ママ友はさらに楽しそうに話を続けています。

その様子を見て、私は少し怖くなりました。

私が何気なく話したことも、こうして誰かに伝わっているのかもしれない。

それ以来、家庭のことを聞かれても、当たりさわりのない返事だけをするようになりました。

門の前で返ってきた静かな一言

ある朝、子どもを幼稚園に送った帰りのことです。

門の前で、例のママ友がほかのママたちと話していました。私は少し離れたところにいましたが、会話が聞こえてきました。

「ねえ、誰にも言わないでね」

ママ友は声を落とすと、いつものように話し始めました。

「あそこのおうち、実はね…」

すると、輪の中にいた一人のママが口を開きました。

「あのさ、ちょっといい?」

「ん?何?」

「誰にも言わないでって言うけど、ほかの人にも話してるよね?」

「え?どういうこと?」

「あなたから聞いたって言ってるママ、何人かいるよ」

「……そうなの?」

「うん。だから、人の家の話はあんまりしないほうがいいと思う」

ママ友は何か言いかけましたが、結局、何も返しませんでした。

ほかのママたちも黙っていて、少し気まずい空気が流れました。

「……そっか」

ママ友は小さくそう答えると、目を伏せて、その場を離れていきました。

私は少し驚きました。いつも楽しそうに誰かの話をしていたママ友が、あんなふうに言葉に詰まる姿を初めて見たからです。

それ以来、門の前でママ友のまわりに集まる人は、以前より少なくなりました。

何日かして、あの朝に声をかけたママと帰り道で一緒になりました。

「あの人に何か聞かれても、無理に答えなくていいからね」

「うん。私も、ちょっと困ってたんだ」

「やっぱりそうだったんだね」

短いやり取りでしたが、同じように感じていた人がいると分かり、少しほっとしました。

今は、例のママ友とはあいさつ程度の付き合いです。朝の門の前で、誰とも話さずに帰っていく姿を見かけることもあります。

私も、無理に話を合わせるのではなく、これくらいの距離感で付き合っていこうと思っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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