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【60代二拠点生活】アメリカでの運転は緊張の連続!日本とは違う車事情【リサ・ステッグマイヤーの二拠点生活Diary】

  • 2026.11.2

家族でハワイに移住したリサさんの、ハワイと東京の二拠点生活の日常をお届けするエッセイ。
今月は「日米の車事情の違い」についてのお話です。

運転にもその土地ならではの文化がある

アロハ〜! 皆さん、元気でお過ごしでしょうか? 日本では、やっと暑い夏も終わり、心地よい季節の到来……と言いたいところですが、最近は9月、10月になってもまだまだ残暑が続くことも多いですね。

わが家の今年の夏休みは、暑く、そしてなにより長く感じました!なんと言ってもアメリカの学校の夏休みは長い。まさにEndlessSummer(終わらない夏)。子どもにとってはウハウハですが、親や保護者にとっては結構大変です。ちなみにアメリカでは、夏休みの宿題は基本的にありません。8月、9月から新学年が始まるので、夏休みが終わると気持ちも新たに新学期のスタートです。

私は中学、高校と東京のインターナショナルスクールに通っていましたが、夏休みは6月から9月。自分の国へ里帰りする人もいれば、サマースクールへ行く人もいて、それぞれ計画を立てて長い夏休みを過ごしていました。いま思えば、働いていた母は本当に大変だったのだと思います。仕事へ行く前に、私と妹のお昼ごはんにおむすびやサンドイッチを作り置きしてくれていました。

幸い日本の場合は、子どもだけでも公共交通機関を比較的利用しやすいので、習い事や友達と会うために親が毎回送り迎えをする必要はありません。それに対して、車社会のアメリカでは、子どもがまだ運転できない年齢だと送り迎えが必要なことが多く、親は結構忙しい。そんな長かったわが家の夏休みも、これを書いている8月半ば、ようやく終了! 子どもたちは「もう学校かぁ……」とテンション低めですが、私はめちゃくちゃテンションが高く、ちょっとウキウキしています(笑)。

今年の夏休みは日本へ帰ったり、夫の実家があるカリフォルニアへ行ったり、あちこち移動しました。もともと移動することがそれほど好きではない私ですが、夏は毎年なんかこんな感じです。場所が変われば環境も変わる。日本とアメリカはもちろんですが、アメリカ国内でも州が変わると、人や街の雰囲気が違います。そしてこの夏、あちこち移動して改めて感じたのが、運転にもその土地ならではの文化があるということ。今回はそんな「運転のお国柄」について書いてみたいと思います。

私は運転が好きです。それほど苦になりません。もちろん長時間、長距離となれば別ですが、ハワイは島なので、オアフ島で何時間も延々と運転し続けるということまずありません。アメリカ本土とはずいぶん違います。日本でももちろん長距離を車で移動することはできますが、日本のすごいところは、車以外の選択肢がとても充実していること。新幹線をはじめ、電車、長距離バス、そして飛行機も各地を結んでいて、車を運転しなくてもかなり遠くまで移動できます。しかも時間も比較的正確で、乗り継ぎも便利。本当に効率がいいなぁと、アメリカで生活していると改めて感じます。

特に東京では、車がなくてもほとんど困ることがありません。むしろ場所によっては電車で移動したほうが早くて便利なことも。私は日本でも運転しますが、東京は道が狭く、車やバイク、自転車、歩行者など、注意しなければならないことがたくさんあります。それでも日本で運転していていつも感じるのは、道路がきれいなこと。舗装も比較的きれいで、道路標識も見やすく、道路脇の植え込みまできちんとお手入れされています。

さらに運転のマナーもいいと感じます。合流では順番に車が入り、道を譲ってもらうとハザードランプをチカチカさせて「ありがとう」。もちろん全員がそうではありませんが、ウィンカーもきちんと出す人が多く、交通ルールを守って運転している印象があります。車もきれいだし、新しい!

オアフ島で運転していると、ハワイならではの「ありがとう」があります

ではハワイはどうでしょう。ハワイといっても島によって事情は違うと思います。私が普段運転しているのはオアフ島なので、今回はオアフ島での運転のお話。道路にはpothole があったり、工事をした跡がパッチワークのようになっていたりするので、道路の状態にはちょっと注意が必要です。けれども、オアフ島で運転していていいなと思うこともたくさんあります。道を譲ってくれる人も多く、そこにはハワイならではの「ありがとう」があります。

日本では、車線に入れてもらったときなどにハザードをチカチカさせて「ありがとう」。ハワイでは、相手に見えるように「シャカ」のサイン。親指と小指を立ててほかの指を曲げる、あのハワイでおなじみのハンドサインです。窓から手を出すこともあれば、車内から後ろの車に見えるようにサッとシャカをして、「Mahalo(ありがとう)!」の気持ちを伝えます。日本ではハザードをチカチカ。ハワイではシャカ。方法は違っても、「入れてくれてありがとう」という気持ちは同じです。

最近のハワイは、ホームレスの問題やビーチでの盗難など、少し残念なニュースを耳にすることもあります。それでも実際に暮らしていると、私はやっぱりハワイには人の温かさやフレンドリーさがあると感じます。道を譲ってくれたり、知らない人同士でも笑顔で挨拶をしたり、ちょっとしたことで声をかけ合ったり。アメリカ本土へ行ってハワイへ戻ってくると、そんな人との距離感や、ゆったりとした空気に改めて気づくことがあります。

もうひとつ面白いのが、オアフ島ではクラクションを鳴らす人が意外と少ないこと。よっぽど危険なことがなければ、あまり鳴らさないんです。ところが先日、運転していると、やけにあちこちからクラクションの音が聞こえてきました。「今日はどうしたんだろう?」と思ったら、警察が道沿いで安全運転を呼びかけるキャンペーンを行っていました。警察官たちが掲げていたは、“DRIVE WITH ALOHA”、“DON’T TEXT &DRIVE”などと書かれたサイン。

その呼びかけに賛同するように、通り過ぎる車がプププ、プーッ!とクラクションを鳴らしていました。普段はあんなに鳴らさないのに、こういうときはみんな鳴らすんだ! と、なんだか面白くなりました。また、ストライキなどで人が道沿いに立っているときも、その活動に賛同するドライバーがクラクションを鳴らして応援することがあります。普段はむやみに鳴らさない。けれども「賛成!」「応援しているよ!」という意思表示にはクラクションを使う。これもまた、ハワイで暮らしていて気づいた面白い文化のひとつです。

それがアメリカ東海岸、特にニューヨークシティなどでは、みんな本当にすぐクラクションを鳴らします。信号が青になってちょっとでも発進が遅れれば、後ろからブブブーッ! クラクションのオンパレード。そしてアメリカで運転するときに覚えておきたい言葉のひとつが、“ROAD RAGE(ロード・レイジ)”です。運転中の怒りエスカレートし、相手を追いかけたり、車を降りて喧嘩になったりするなど、攻撃的な行動に発展してしまうこと。なかには暴力事件になったり、銃などの武器が絡んだりする怖いケースもあります。

だからこそ、腹が立つ運転をする人に遭遇しても、こちらも張り合わないことが大切です。誰だって毎日運転していれば、「ちょっと!!」とイラッとすることはあります。もちろん私もあります(笑)。けれど、そんなときこそ一呼吸。「まあ、いいか」と受け流して、変な運転をする車からはなるべく離れる。これがいちばんです。

“DRIVE WITH ALOHA”を心がけながら、今日も安全運転

また、カリフォルニアへ行くたびに驚くのが、道路の広さ、高速道路の車線の多さ、車の数、そしてなにより、みんな運転するスピードが速い!!! ハワイでいつものんびり運転している私には、まわりの車がとても速く感じます。自分だけゆっくり走っていると、それも逆に危ないのでは? と思うほどです。しかもカリフォルニアはとにかく広い。もちろん地域によって事情は違いますが、私たちが行くカリフォルニアの郊外では、車がなければ本当にどこにも行けないと感じます。スーパーへ行くにも、レストランへ行くにも、誰かに会いに行くにも車。「でもいまはUber があるじゃない」と思うかもしれません。

確かにUber の存在はとても便利です。車を運転できなくても、スマートフォンひとつで迎えに来てもらえるのですから、以前に比べればずいぶん選択肢は増えたと思います。ただ、アメリカはなんと言っても広い! 都会なら目的地まで近距離で済むことも多いですが、郊外ではスーパーへ行くだけでも何キロも離れていることがあります。毎日の買い物や用事のたびにUber を利用していたら、料金もそれなりにかかります。日本では新幹線や電車、バスなど、車以外にもたくさんの選択肢がありますが、こうしたアメリカの郊外では、やっぱり車は生活必需品だなぁと感じます。

そんな場所を走っていると、ふと思います。みんな高齢になって運転できなくなったら、どうしているんだろう……。Uber などを利用する人もいれば、家族に頼ったり、住む場所そのものを変えたりする人もいるのでしょう。日本でも高齢者の運転や免許返納が話題になりますが、電車やバス、徒歩で生活できる地域もたくさんあります。一方、車社会のアメリカでは、「運転をやめる」ということが、単に車を手放すだけではなく、その後の暮らし方まで考えなければならないことなのかもしれません。

日本のきちんとした運転と「ありがとう」のハザード。ハワイのゆったりとした空気と「Mahalo」のシャカ。東海岸のせっかちなクラクション。そして、何車線もあるフリーウェイを車がビュンビュン走るカリフォルニア。同じアメリカでもこんなに違う。そして日本と比べれば、またさらに違う。同じ「車を運転する」という日常の一コマでも、場所が変われば、その土地の人の気質や生活、文化が見えてくるのが面白いなぁと思います。もちろん、どこに行っても運転の上手な人もいれば、ちょっと怖い人もいる。それは日本でもアメリカでも同じです。

そんな長かった今年の夏休みもようやく終了! 子どもたちはまだまだ夏休みが恋しい様子ですが、私は久しぶりに戻ってきた日常にちょっとウキウキ。また毎日の送り迎えが始まりますが、イラッとしたときこそ一呼吸。私も“DRIVE WITH ALOHA”を心がけながら、今日も安全運転で。道を譲ってもらったら、シャカも忘れずに。Mahalo 〜!

文/リサ・ステッグマイヤー

※素敵なあの人2026年11月号「東京⇔ハワイ リサ・ステッグマイヤーの二拠点生活Diary vol.08」より

※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事を書いた人  モデル・タレント  リサ・ステッグマイヤーさん

1971年、米国生まれ。13歳で来日し、知的な美しさとバイリンガルとしての見識を活かしてタレント、司会など幅広く活躍する。趣味は水泳、トライアスロン、芸能界きっての器好きでもある。

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